📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度
財政力指数の分析欄本市は、旧産炭地及び過疎地域であるため、人口の減少や少子高齢化の進展が著しく、基幹産業もないこと等から、財政基盤が極めて弱く、低い財政力指数が続いている。市税の増や生活保護費の減少など財政力指数の増加要因もあるものの、過疎対策事業債の償還額の増加などもあり、財政力指数は、0.4程度を推移している。 | 経常収支比率の分析欄令和2年度は、前年度に比べ、1.1ポイント悪化した102.4%となっており、2年連続で100%を超えている。令和元年度に経常収支比率を大きく押し上げた要因であった保育料の独自無償化については、国施策の通年化に伴い、値改善につながっているところであるが、その他の悪化要因(会計年度任用職員制度開始に伴う人件費の増、介護保険等に対する繰出金の増など)の影響が大きく、さらなる悪化を招いている。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄会計年度任用職員制度開始に伴い、物件費における賃金等は皆減となる反面、人件費が増加しているが、外部委託を導入した一部業務の委託料も含めると、これらは差引きで増加となっている。これに加え、小中学校へのタブレット端末を導入したこともあり、人件費・物件費の増につながっている。 | ラスパイレス指数の分析欄ラスパイレス指数に係る前年度からの変動要因としては、職員構成の変動(経験年数階層の変動)が主に挙げられる。今後においても、国家公務員の給与制度の動向を注視しながら、引き続き給与制度の適正な運用に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄人口1,000人当たり職員数は、保育士等(任期付職員)の退職不補充等により、前年度に比べ減少している。今後も平成30年3月に策定した第2次定員管理計画に定める目標職員数を踏まえ、行政需要の変化に対応した適切な職員数の管理を行う予定である。 | 実質公債費比率の分析欄普通会計の公債費は近年25億円前後を推移し、実質公債費比率もほぼ横ばいが続いており、令和2年度も類似団体平均を下回る値となっている。しかしながら、現在進行中の新中学校建設事業に伴い、元金償還が本格化する令和7年度以降は公債費の大幅な増加が見込まれている。 | 将来負担比率の分析欄令和2年度は、平成23年度以来10年続けて将来負担比率は算定されなかった。本市は、失業対策事業、改良住宅建設事業、地域改善対策事業、過疎対策事業など旧産炭・過疎地域特有の公共事業を実施してきたため、多くの地方債残高を抱えていたが、公債費負担適正化の取り組み等により年々減少し、平成23年度以後は250億円程度を推移している。(平成15年度末343億円→平成23年度末251億円→令和2年度末259億円)しかしながら、特定農業施設の維持管理のための基金など充当可能基金残高が多額(令和2年度末164億円)であるため、将来負担比率の算定には至っていない。 |
人件費の分析欄令和元年度以前は20%程度の値を推移していたが、会計年度任用職員制度の開始に伴い、これまで物件費分析となっていた臨時職員賃金等が、令和2年度から人件費分析へ変更となり、値が増加している。 | 物件費の分析欄近年、各種業務の民間委託化などにより、物件費は増加傾向が続いていたが、会計年度任用職員制度の開始に伴い、臨時職員賃金等が皆減となり、令和2年度は値が減少している。なお、第6次行政改革大綱に掲げた「民間委託導入」を進めると、(人件費などが減少し、)物件費は増加することとなるため、今後は再び増加することが予想される。 | 扶助費の分析欄前年度に経常収支比率を大きく押し上げた要因である保育料の独自無償化については、国施策の通年化に伴い、令和2年度は値の改善へつながっている。しかしながら、扶助費に係る経常収支比率は依然として類似団体平均を大幅に上回っており、その主な要因として、多額にのぼる生活保護費が挙げられる。本市は、旧産炭地であることや地域経済の低迷などの要因により、低所得者及び失業者が多く、保護率が他団体に比べ非常に高いものとなっている。(保護率令和2年度平均56.4パーミル) | その他の分析欄その他のうち、大半を占めるのは繰出金であるが、内容としては、国民健康保険、後期高齢者医療保険及び介護保険にかかるものとなっている。令和元年度以前は類似団体平均を下回っていたものの、令和2年度は介護保険及び後期高齢者医療保険に係る保険給付費が増加し、繰出額も増加している。 | 補助費等の分析欄本市では、消防組合や清掃施設組合などの一部事務組合に加え、市立病院に対する補助金(繰出金)があることにより、類似団体平均を上回ることとなっている。なお、市立病院への繰出金のうち経常的なものは、繰出額の算出方法の見直しもあって、平成24年度の7.0億円から平成27年度は10.4億円へと増加が続いていたが、経営状況改善に伴い、減少し、平成29年度以降は9億円程度を推移している。 | 公債費の分析欄失業対策事業、改良住宅建設事業、地域改善対策事業、過疎対策事業など旧産炭・過疎地域特有の公共事業を実施し、多くの地方債残高を抱えることとなったため、公債費に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっていた。しかしながら、新規地方債の借入抑制を行ってきた結果、地方債残高は平成18年度末で320億円であったものが平成23年度以降は250億円前後を推移しており、近年は公債費に係る経常収支比率が類似団体平均を数ポイント下回る状況が続いている。 | 公債費以外の分析欄扶助費を除く項目については、概ね類似団体平均に近い値を推移しているが、類似団体平均を大幅に上回っている扶助費の影響により、平均を大きく上回る値が続いており、令和2年度は、12.1ポイント高い値となっている。経常収支比率の改善には、市税等の経常一般財源の増収に加え、特に扶助費の削減が重要であるが、現下の経済情勢等を踏まえると、困難を伴うものとなっている。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄民生費については、類似団体平均の1.5倍と多額となっており、例年、歳出全体の約5割を占めるに至っている。(民生費以外については、概ね類似団体平均と同水準あるいは低い値となっている。)本市は、旧産炭地であることや地域経済の低迷などにより、低所得者及び失業者が多く、生活保護費などの扶助費が多額となっていることが、この主な要因である。今後も引き続き、生活困窮者への自立支援策などを通じ、生活保護費の削減を図る必要がある。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄扶助費については、類似団体平均の概ね2倍となっている。(扶助費以外については、類似団体平均と概ね同水準あるいは低い値となっている。)本市は、旧産炭地であることや地域経済の低迷などの要因により、低所得者及び失業者が多く、保護率が他団体に比べ非常に高い(保護率:令和2年度平均56.4パーミル)ものとなっており、生活保護費も多額となっている。今後も引き続き、生活困窮者への自立支援策などを通じ、生活保護費の削減を図る必要がある。 |
基金全体(増減理由)令和2年度末の基金残高(全体)は、前年度末と比べ約3億円の減となっている。この主な要因は、下記のとおり財政調整基金が約2億円減少したほか、廃棄物処理施設整備基金等の取崩しに伴い、特定目的基金が約1億円減少したことによるものである。(今後の方針)下記のとおり、財源調整可能基金(財政調整基金+減債基金)については、適正規模と考えている30億円から40億円程度の水準をキープするため、計画的な財政運営に努めていきたいと考えている。また、その他特定目的基金については、各基金の設置目的(基金の使途)に応じて積立てや取崩しを行っていくこととなるが、大部分を占める「特定農業施設管理基金」は、基金の運用益で各年度の施設維持管理経費を捻出することを目指しているため、今後も同程度の残高を維持する必要がある。 | 財政調整基金(増減理由)地方財政法などの規定に基づき、前年度決算剰余金の2分の1を下らない額(3億円)を積み立てたものの、令和2年度収支において財源不足が生じたことから、5億円の取崩しを行っており、この結果、令和2年度末の基金残高は、前年度末と比べ約2億円の減となっている。(今後の方針)本市の人口規模や財政規模を考慮すると、財源調整可能基金(財政調整基金+減債基金)の適正規模は30億円から40億円程度と考えている。令和2年度末の残高は約30億円であり、概ね適正水準を保っているものの、近年減少傾向が続いており、新中学校建設事業に係る元金償還が本格化する令和7年度以降に備え、計画的な財政運営を行わなければ、財源調整可能基金の過度な減少を招く恐れがある。 | 減債基金(増減理由)令和2年度は基金運用益の積立てによる微増のみであり、基金残高は、前年度末と比べ、ほぼ同額である。(今後の方針)本市の人口規模や財政規模を考慮すると、財源調整可能基金(財政調整基金+減債基金)の適正規模は30億円から40億円程度と考えている。令和2年度末の残高は約30億円であり、概ね適正水準を保っているものの、近年減少傾向が続いており、新中学校建設事業に係る元金償還が本格化する令和7年度以降に備え、計画的な財政運営を行わなければ、財源調整可能基金の過度な減少を招く恐れがある。 | その他特定目的基金(基金の使途)【特定農業施設管理基金】臨時石炭鉱害復旧法に基づく鉱害復旧事業等で設置し、市が管理する特定農業施設(可動井ぜきなど)の維持管理【浄化槽整備基金】浄化槽の整備(個人設置の浄化槽に対する補助)(増減理由)【廃棄物処理施設整備基金】ごみ処理手数料の一部(約8千万円)を積み立てるとともに、新施設建設に係る負担金の財源として約1億5千万円の取崩しを行った結果、令和2年度末の基金残高は、前年度末と比べ約7千万円の減となっている。【文化振興基金】美術館企画展等の財源として約1千5百万円の取崩しを行った結果、令和2年度末の基金残高は、前年度末と比べ約1千5百万円の減となっている。(今後の方針)【市営住宅基金】老朽化した日吉町市住等4団地の建替事業を実施しており、令和4年度以降、当該事業の財源として取崩しを予定している。【浄化槽整備基金】単独浄化槽等から合併浄化槽への早期転換を促すため、令和元年度から令和10年度までの10年間に限り、浄化槽設置費補助制度を拡充することとしており、引き続き、当該事業の財源として取崩しを行う予定である。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄本市の有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を上回っており、老朽化が進んでいる。田川市公共施設等総合管理計画及び各施設毎の長寿命化計画(個別施設計画)に基づき、公共施設等の適正管理の取組を進めていく。 | 債務償還比率の分析欄本市は、地方債残高が類似団体と比較して多額であるものの、充当可能基金も多額であるため、債務償還比率は全国平均、県平均及び類似団体平均よりも低くなっている。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析本市は、地方債残高が類似団体と比較して多額であるものの、充当可能基金も多額であるため、将来負担比率は算定されていない。しかしながら、平成27年度以降ほぼ横ばいが続いている地方債残高は、現在進行中の大型建設事業に伴い大幅に増加する見込であり、今後、公債費の増大が懸念されるところである。また、有形固定資産減価償却率は、全国平均、県平均及び類似団体平均を上回っており、施設の老朽化が進んでいる。今後は、施設ごとに策定した個別施設計画をもとに、公共施設等の総合的適正管理の取組を進めていく。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析本市は、地方債残高が類似団体と比較して多額であるものの、充当可能基金も多額であるため、将来負担比率は算定されていない。また、実質公債費比率も類似団体平均以下で推移しているところである。しかしながら、平成27年度以降ほぼ横ばいが続いている地方債残高は、現在進行中の大型建設事業に伴い大幅に増加する見込であり、今後、公債費の増大が懸念されるところである。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄【道路】は、一人当たり延長が類似団体内平均値よりも短く、施設量は少ないが、有形固定資産減価償却率は全国、県内及び類似団体内の平均値より高く、老朽化が進んでいる。【橋りょう・トンネル】は、人口一人当たり有形固定資産(償却資産)額が全国、県内、類似団体の平均値より低く、有形固定資産減価償却率は全国、県内及び類似団体の平均値より低く、比較対象に比べれば老朽化が進んでいない。【公営住宅】は、有形固定資産減価償却率が類似団体平均値より低いが、一人当たり面積は類似団体内平均値の2.5倍を超えるほど多い。【認定こども園・幼稚園・保育所】は、平成25年度及び平成26年度に幼稚園2園及び保育所1園を複合施設として建替えたため、有形固定資産減価償却率が低下し、類似団体内平均値より8.7ポイント低い。【学校施設】及び【児童館】は、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりそれぞれ7.3ポイント、26.2ポイント高く、老朽化が進んでいる。【公民館】は、一人当たりの面積が全国、県内、類似団体の平均値より少なく、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりやや高い。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄全ての施設が、人口一人当たりの施設量は類似団体平均値より少ないが、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値より高く、老朽化が進んでいる。とくに、【市民会館】、【一般廃棄物処理施設】及び【庁舎】は、有形固定資産減価償却率が90%を超え、老朽化が顕著となっている。田川市公共施設等総合管理計画及び各施設毎の長寿命化計画(個別施設計画)に基づき、公共施設等の適正管理の取組を進めていく。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況現在までに本市では、一般会計等で978億円、全体で1,056億円、連結で1,234億円の資産を形成しています。資産の中で大きな割合を占めるのが、市営住宅、学校等の事業用資産で、511億円(全体)、次いで道路、公園などのインフラ資産で247億円(全体)となっています。これらは、総資産の約7割(全体)を占めています。資産として計上されていますが、維持管理費や将来的に発生が見込まれる建替費用など多くの問題を抱えています。今後は、施設ごとに策定した個別施設計画をもとに、処分が可能な資産の売却や施設の統廃合等を行い資産のスリム化を進めるとともに、既存施設の長寿命化を図るなど、維持管理費用を可能な限り抑制する必要があります。一方、負債の中では、地方債(市債)が1年内償還予定地方債(翌年度償還分)を合わせると、306億円(全体)となっており、負債総額の約8割(全体、臨時財政対策債を含む)を占めており、大きな割合となっています。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況令和2年度の経常費用は、一般会計等で342億円、全体で439億円、連結で566億円です。行政サービスの利用に対する対価として、受益者が負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で21億円、全体で66億円、連結で82億円となっています。純行政コストは一般会計等で326億円、全体で378億円、連結で490億円です。この不足部分については、市税や地方交付税などの一般財源や国県等補助金で賄う必要があります。本市では、生活保護費や国民健康保険医療費などの移転費用の割合が非常に大きくなっており、全体財務書類では経常費用の約5割を占めています。また、社会資本の経年劣化等に伴う減少額を表す減価償却費は物件費の中に含まれ、その額は一般会計等で33億円、全体で35億円、連結で42億円となっています。一般会計等と全体の純行政コストを比較すると、全体は一般会計等に比べて約1.2倍に増加しています。この要因ですが、国民健康保険後期高齢者医療の各特別会計においては、支出のほとんどを占める医療費、広域連合負担金が、経常費用として行政コスト計算書に計上されたためです。また、一般会計等で21億円だった経常収益が、全体では66億円に増加していますが、これは、病院の診療収入によるものです。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況形成された資産のうち、純資産の677億円(一般会計等)、686億円(全体)、744億円(連結)については、市税や国県補助金などの過去の世代に得た財源によって既に支払いが済んでいますが、負債の300億円(一般会計等)、370億円(全体)、490億円(連結)については、今後の将来世代が負担していくことになります。なお、令和2年度は、純資産が一般会計等で33億円、全体で26億円、連結で21億円減少しています。これらは、資産の増加よりも減価償却による資産の減少額が大きかったことなどにより、純資産の減少という結果になりました。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況令和2年度の資金収支は、一般会計等で5億円減少し、全体で1億円、連結で5億円増加しています。その結果、期末の資金残高はそれぞれ一般会計等で9億円、全体で23億円、連結で44億円になっています。一般会計等と全体の業務活動収支を比較すると、全体は一般会計等に比べて大幅に増加しています。この要因については、国民健康保険税が税収等収入に含まれること、市立病院の診療収入等が使用料及び手数料収入に含まれることにより、業務収入が増加することが例年挙げられますが、令和2年度は、前年度に水道事業が統合されたことに伴う一般会計への精算金が業務収入に計上されていたことが大きく影響しています。なお、投資活動収入が一般会計等、全体、連結で全て負の値になっていますが、これは、投資活動支出の多くを占める公共施設等整備費支出の財源となる地方債等発行収入が財務活動収入に計上されることになっているため、支出とそれに対応する収入(財源)を計上する区分が異なることによるものです。また、財務活動収支は主にその年度の地方債の収支を表すものです。全体、連結では負の値になっていることから地方債残高が減少しており、一般会計等では約3億円地方債残高が増加していることが分かります。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況令和2年度までに田川市では、978億円の資産を形成しています。資産の中で大きな割合を占めるのが、市営住宅、学校等の事業用資産で、466億円、次いで道路、公園などのインフラ資産で247億円となっています。これらは、総資産の約7割を占めています。これら施設の老朽化の状況を表す指標である有形固定資産の減価償却率が72.4%と高く施設の老朽化が進んでいるといえます。このため、資産として計上されていますが、維持管理費や将来的に発生が見込まれる建替費用など多くの問題を抱えています。今後は、施設ごとに策定した個別施設計画をもとに、処分が可能な資産の売却や施設の統廃合等を行い資産のスリム化を進めるとともに、既存施設の長寿命化を図るなど、維持管理費用を可能な限り抑制する必要があります。なお、基金やその他債権等の金融資産を含む住民一人当たりの資産額は、類似団体と比較しても概ね同水準を推移していますが、令和2年度は資産の減少等に伴い、わずかに低い値となっています。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は、69.3%となっており、類似団体と同水準といえます。なお、形成された資産のうち、純資産の677億円については、市税や国県補助金などの過去の世代に得た財源によって既に支払いが済んでいますが、負債の300億円については、今後の将来世代が負担していくことになります。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況純行政コストは(経常費用+臨時損失)-(経常収益+臨時利益)で算出されます。令和2年度の経常費用は、一般会計等で342億円です。行政サービスの利用に対する対価として、受益者が負担する使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で21億円となっています。経常費用の中では生活保護費などの移転費用(194億円)の割合(56.7%)が大きくなっています。また、社会資本の経年劣化等に伴う減少額を表す減価償却費は物件費の中に含まれ、その額は33億円となっています。なお、住民一人当たりの行政コストは概ね類似団体と同水準です。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況負債の多くは地方債(259億円、86.1%)が占めており、いかに地方債残高をコントロールするかが負債の増加を抑制する鍵となるといえます。令和2年度末においては、類似団体との比較においても住民一人あたりの負債額は低い状況にあります。しかし、本市においては、令和5年度に開校を迎える新中学校の建設工事が令和2年度から本格化しています。加えて、既存施設の老朽化が進んでおり、これら施設の建替えを含む再整備や長寿命化対策等が必要となり、その財源として地方債を活用することとなるため、今後は地方債残高の増加が見込まれるところです。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況経常収益には、歳入の大半を占める税収や国県支出金等を含まず、使用料、負担金、諸収入等の受益者が負担するような収入が主なものとなっています。一方で、経常費用には、社会保障給付費や人件費といった歳出の中で多くを占めるものが含まれるため、受益者負担比率は低い数値が算出されます。受益者負担比率の類似団体平均値との比較からもわかるように、経常費用に対する本市の受益者負担(使用料、負担金、諸収入等)の状況は高い状況にあるといえます。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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