経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率⑤経費回収率平成30年度から三木浄化センターが通年稼働し、施設管理委託料及び動力費等が増加となり、収益的収支比率は前年対比8.05%の減となっています。また、総収入については一般会計繰入金などの営業外収益に多く依存していることから、今後はさらなる下水道利用の啓発に注力し、接続率向上による新規使用料の増収を図るとともに、継続的な汚水処理経費削減に努めるなど、経営改善に取り組む必要があると考えております。④企業債残高対事業規模比率⑥汚水処理原価⑦施設使用率⑧水洗化率平成29年度は9月から供用が開始されたことなどから、営業収益に対する地方債現在残高規模が非常に高くなっておりましたが、平成30年度においては、営業収益が前年対比で318%の増となり、営業収益に対する地方債現在残高規模が大きく減となりました。また、下水道接続件数の増加などから、汚水処理原価についても年間有収水量が増加し、当該値としては大きく減となっておりますが、類似団体と比較しても、以前高い比率であることから、維持管理費の削減や接続率の向上に努める必要があります。なお、施設利用率、水洗化率については、今後の接続率に比例し徐々に改善される見込みと考えます。
老朽化の状況について
平成29年度から供用が開始されたため、処理施設、管渠施設及び機械、電気設備等において緊急性が高い修理や修繕は確認できませんが、ストックマネジメント計画に基づき、定期的な点検や診断を実施するとともに適切な管理に努め、施設の長寿命化を図ります。また、マンホールポンプや真空ポンプなどの重要基幹部においては、担当職員や委託業者による巡回や目視確認を行い日常管理に努めます。
全体総括
多額の費用を要する公共下水道事業にあって、今後供用を開始していく地区については、効率的かつ経済的な計画のもと事業を進めていく必要があります。本格稼働を始めた三木浄化センターにおいては適切な維持管理に努め、処理施設の長寿命化に寄与するとともに、年間を通じた処理場費全体のコスト削減を図ります。平成30年度に供用エリアが拡大された三木中部地区及び公共下水道事業に編入された井上南部地区については、引き続き下水道接続への理解を広め、接続率向上に向けた取り組みを実施してまいります。また、安定的な経営改善に向け、令和2年度に経営戦略を策定し、当事業の健全化、効率化に努めてまいります。