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平成23年度以降、緩やかな回復基調が続いており、平成27年度においても市税など分子である歳入の増が分母である歳出の増を上回ったことで0.1ポイント上昇している。類似団体平均を上回る状況が続いているが、今後も行財政構造改革のさらなる推進による経費節減・合理化を積極的に行うとともに、税収等の収納率の向上や新たな自主財源確保に取り組み、健全な財政運営に努める。
前年度の83.7%と比べ今年度は0.3ポイント改善し、83.4%となっている。これは分子である人件費、物件費が増となる一方、分母である経常一般財源収入で地方消費税交付金が増となったこと等により、分母の増が分子の増を上回ったことによる。類似団体に比較して良い数値が続いているものの、社会保障経費の伸びによる扶助費の増が続いており、今後も、社会保障関係費の累増などにより厳しい財政状況が続くと予想されることから、財政構造の弾力的維持のため、より積極的な行財政構造改革に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等の決算額は、前年度より増加している。人件費については時間外手当や退職手当の増、物件費についてはマイナンバー制度や国勢調査に伴う増が主な要因として挙げられる。今後は「姫路市定員適正化計画」に基づく定員管理の適正化、「姫路市公共施設等総合管理計画」に基づく施設管理の適正化を通じて、人件費、物件費をはじめとする経常経費の圧縮に努める。
平成20年度より、高水準となっている初任給基準の見直し、在職者の昇給抑制措置などに取り組んでいるが、類似団体平均を上回っている状況にある。引き続き、給料表の見直し、給与水準の上昇を抑える方向での昇格制度の見直しを実施するなどし、給与水準の適正化に努める。
類似団体平均を上回っている要因は、消防業務の事務受託(周辺3町)に伴う消防職員を始め、市立の高校、幼稚園教諭の教育公務員、技能労務職員が他都市と比べて多いためである。今後は、平成26年3月に策定した「姫路市定員適正化計画」に基づき、職種別構成の観点から、職種ごとの職員数を見直し、平成32年4月1日時点で総職員数3,767人を達成すべく職員削減に努める。
27年度において、3ヶ年平均では0.9ポイント改善し、5.5%となった。これは平成26年度より企業会計への投資的経費にかかる繰出について、一部を出資金として負担するよう変更したことで、算定上の分子である公営企業経費財源地方債充当繰出金と算定される額が大幅に減少しているためである。今後も適正な起債発行に努め、「姫路市財政改革プラン」の目標値(平成31年度末)である9.9%以下を達成できるよう適正な財政運営に努める。
前年度から15.5ポイントと大幅に改善し、類似団体の平均を下回る9.6%となっている。主な要因としては、平成26年度より水道事業及び下水道事業への繰出方法を変更したことで、公営企業等に係る繰入見込額が減少したことによる。ただし、今後は大規模事業が予定されているため、比率の悪化が懸念されることから、「姫路市行財政改革プラン」の目標値(平成31年度末)である70%以下を達成できるよう適正な財政運営に努める。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体平均より低いが、時間外手当の増などにより、前年度より0.1ポイント悪化している。これまでも定員適正化計画に基づき、事務の見直し、民間委託等の取り組みを進めてきたが、今後も平成26年3月に策定した「姫路市定員適正化計画」に基づき定員管理の適正化に努めるとともに、給与水準の適正化に向けた取り組みを実施し削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は13.3%で前年度比で同率となっているが、近年の推移を見ると増加傾向が続いている。類似団体平均を1.0ポイント下回っているが、今後も老朽化による施設の維持管理コストの上昇が見込まれるため、姫路市公共施設等総合管理計画に基づき、施設のあり方の見直しを進める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均と比べ低い状況が続いているものの、平成27年度は前年度と比べて0.6ポイント悪化し、13.0%となっている。主な要因は、子ども・子育て支援新制度に伴う増や、医療の高度化に伴う高齢者医療費の増などによるものなどで、今後も社会保障関係費の累増が見込まれるため、適正な給付に努める。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているが、前年度より0.2ポイント上昇している。これは主に、特別会計の国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療保険事業に対する繰出金が増加したことによる。今後も社会保障関係経費の増に伴い、繰出金の増が見込まれるため、将来の財政運営に支障を及ぼさないよう経費削減・合理化を積極的に行い、健全な財政運営に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、23年度より下水道事業を特別会計から企業会計化したことに伴い、同会計への繰出金の多くがその他から補助費等に変更して計上されたことで、類似団体を上回っているものの、平成26年度より、企業会計への投資的経費にかかる繰出について、一部を出資金として負担するよう変更したため、前年度に引き続き改善している。
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。実質公債費比率については、地方債残高は増加していくものの、臨時財政対策債をはじめ、交付税措置のある有利な起債を活用するなど適正な起債発行に努めることにより、今後とも、ほぼ横ばい傾向で推移するものと見込んでいる。今後も「姫路市行財政改革プラン2019」の目標値(平成31年度末)である9.9%以下を達成できるよう適正な財政運営に努める。
公債費以外の経費にかかる経常収支比率は、類似団体平均と比較すると大幅に下回っているが、前年度と比べると0.5ポイント上昇している。主な要因として、子ども子育て支援新制度に伴う扶助費の増が挙げられる。今後も行財政改革を進め、経費削減につなげる。
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