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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本市の財政力指数は0.92~0.93と、他の政令市と比べ高い水準で推移しているが、地方交付税の交付団体であり、令和元年度は臨時財政対策債(※)において、528億円の補てん措置が講じられている。また、直近の状況については固定資産税の増等があるものの、社会保障関係費や臨時財政対策債償還費の増等により、前年度に比し0.01ポイント下落している。(※)地方全体の財源不足に対処するため、特例的に発行する地方債であり、償還に要する費用は後年度の地方交付税算定における基準財政需要額に全額算入される。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
引き続き扶助費が増となったものの、元金償還額の減等により経常的な公債費が減となったことや、地方税が増となったことなどにより、前年度に比べて3.5ポイント好転し、93.4%となり、結果、類似団体平均を下回っている。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
この間の市政改革の取組で、施策・事業の見直しに取り組んできており、一定の成果もあげていることなどから、昨年度に引き続き類似団体並となっている。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成27年度の本市人事委員会勧告のマイナス改定(行政職の改定率-2.54%)の実施及び給与制度の総合的見直しによる改定(行政職の改定率-0.89%)の実施以降、類似団体中最低水準で推移し、平成30年度に給料月額の減額措置にかかる対象職員を縮小したことにより指数が上昇したものの、それ以降も最低水準で推移している。令和元年度については、本市人事委員会勧告に基づく改定を行った(+0.34%)ものの、引き続き、最低水準となっている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
令和2年4月1日の職員数は32,619人(前年比+635人)となっており、人口千人あたりの職員数は昨年度と比較して概ね横ばい(+0.17人)となっている。なお、本市では平成18年度から効果的・効率的な行財政運営をめざして市政改革を進めてきており、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」や、平成28年8月に策定した「市政改革プラン2.0」に基づき人員見直しの取組を進めてきた。同プランに基づき、令和元年10月1日までに、経営システムの見直し等や、万博、G20等の期間を限定した臨時的増員を除き、835人の削減を行った。今後は、令和2年4月に策定した「市政改革プラン3.0」に基づき、「民でできることは民で」という考え方のもと、技能労務職員について、退職不補充を前提に令和5年10月1日までに400人削減を目標とし、引き続き委託化、効率化を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
この間の市政改革の取組で、地方債発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことや、金利の低下に伴う利子の減などが主な要因で、毎年度着実に改善しており、引き続き類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
この間の市政改革の取組で、地方債発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことが主な要因で、毎年度着実に改善しており、昨年度に引き続き類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
退職金の増などによる人件費の増があったものの、前年度と比較し概ね横ばい(-0.7ポイント)となっている。なお、「定員管理の状況」と「給与水準(国との比較)」にもあるように、この間職員数の削減に取り組んできたことや、人事委員会勧告による給与改定の反映、給与制度の総合的な見直しに取り組んできたことなどにより、人件費にかかる経常収支比率は類似団体内平均を大きく下回っている。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比較して横ばいとなっている。この間の市政改革の取組で、施策・事業の見直しに取り組んできており、一定の成果をあげたことから、類似団体中2番目に低い水準となっている。
扶助費
扶助費の分析欄
生活保護費が8年連続の減となったものの、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費が増となったことなどにより、昨年度と比較して概ね横ばい(+0.2ポイント)となっている。引き続き、生活保護の適正実施などに取り組んでいくものの、依然として類似団体と比較すると、扶助費にかかる経常収支比率は高水準で推移している。
その他
その他の分析欄
前年度と比較して概ね横ばい(+0.4ポイント)となっている。高齢化の進展に伴い、介護保険事業会計および後期高齢者医療事業会計への繰出金が増加傾向にあるものの、この間効果的・効率的な行財政運営をめざして、市政改革を進めてきた結果、類似団体と比較し低い傾向が続いている。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度と比較して概ね横ばい(-0.5ポイント)となっている。平成18年度に策定した「補助金等のあり方に関するガイドライン」に基づき、引き続き不断の見直しによる補助金の適正化を進めるなど更なる削減に努めている。
公債費
公債費の分析欄
経常的な元利償還額の減などにより昨年度と比較して2.9ポイント好転している。なお、都市基盤と生活環境の整備のために、早くから積極的に市債を活用してきたことなどから、公債費にかかる経常収支比率は高水準で推移している。近年においては、臨時財政対策債の多額の発行があるものの、その他の新規発行額を極力抑制してきたことから、令和元年度決算において、臨時財政対策債を除いた市債残高は、14年連続して減少している。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度と比較して概ね横ばい(-0.6ポイント)となっている。人件費や物件費にかかる経常収支比率が類似団体平均との比較で低い水準にあることなどから、令和元年度決算においても引き続き、類似団体内平均より低い傾向となっている。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
民生費、公債費が、類似団体と比較して住民一人当たりコストが依然として高い状況となっている。民生費については、生活保護費は減となったものの、障がい者自立支援給付費などが増となったことなどにより増加している。公債費については、平成30年度に行った交通事業の民営化に伴う市債の繰上償還等に係る公債費の減などにより減少している。そのほか、教育費については、学校施設の老朽改築等に係る経費の増などにより増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
本市における主な構成項目は、人件費・扶助費・公債費であり、中でも扶助費及び公債費は、依然として類似団体と比較して住民一人当たりコストが高い状況となっている。扶助費については、生活保護費は減となったものの、障がい者自立支援給付費などが増となったことなどにより増加している。また、公債費については、平成30年度に行った交通事業の民営化に伴う市債の繰上償還等に係る公債費の減などにより減少している。そのほか、普通建設事業費については、学校施設の老朽改築等に係る経費の増などにより増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄投資的経費や扶助費が増となったものの、元金償還額の減等により公債費が減となったことや、地方税が増となったことなどにより、実質収支額は約27億円となった。前年度と比較し、実質収支額は約23億円の増、標準財政規模に占める割合では0.26ポイントの増となり、実質単年度収支も標準財政規模に占める割合では0.7ポイントの増となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄令和元年度決算では、全ての会計において、昨年度に引き続き黒字(資金剰余)となったため、連結実質赤字比率は生じていない。なお、平成28年度決算まで発生していた国民健康保険事業会計の赤字については、国からの交付金が多く確保できたことなどにより黒字となり、資金不足が生じていた自動車運送事業会計(その他会計)については、交通事業の民営化に伴い、会計廃止された。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄実質公債費比率の分子が減少している要因は、この間の市政改革の取組で、地方債発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことや、金利の低下に伴う利子の減などによるものである。なお、平成30年度における実質公債費比率の分子が増加している要因は、交通事業民営化に伴い、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の企業債が一般会計へ移管されたため、元利償還金が増加したことなどによるものである。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど、公債費の抑制を図る。
分析欄:減債基金本市ルールに則り、確実に積み立てており、積立不足はない。なお、平成29年度末における減債基金残高が大きく増加している要因は、交通事業の民営化に伴い企業債の償還財源を積み立てたことによるものである。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担比率の分子が減少している要因は、この間の市政改革の取組で、地方債発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことなどによるものであり、毎年度着実に減少している。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど財政の健全化を進める。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)昨年度から206百万円増のほぼ横ばいとなっているが、その主な要因は、弁天町駅前開発土地信託事業にかかる和解金の財源としての財政調整基金の取崩を中止(6,477百万円)したことなどによる。(今後の方針)以下各基金の方針のとおり
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)弁天町駅前開発土地信託事業にかかる和解金の財源としての取崩を中止(6,477百万円)したことなどにより、ほぼ横ばいとなっている。(今後の方針)弁天町駅前開発土地信託事業にかかる和解金分(2020~202325,600百万円)への充当(取崩)を予定している。そのほか、不況による税収の落ち込みにより財源が不足する場合や、災害発生による予期しない経費に備える必要があるが、とりわけ新型コロナウイルス感染症の影響については、特に注視していく必要がある。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)教育振興基金:学校教育及び社会教育の振興を図る事業の資金に充てる交通政策基金:本市における交通政策の推進を図る資金に充てる都市整備事業基金:本市における都市施設の整備を目的とする事業を促進する経費に充てる土地区画整理事業基金:土地区画整理事業の各施行地区における事業の施工の費用、土地区画整理法第102条第1項の規定による仮清算金の交付に要する費用、第110条第1項の規定による清算金の交付に要する費用及び、清算金の交付のために起こした本市公債の償還の財源に充てる地域活性化事業基金:モーターボート競走に係る勝舟投票券の場外発売場の所在地に属する区における地域の活性化を目的とする事業の推進を図る資金に充てる(増減理由)条例で定める各基金の目的に応じ、積立取崩を行った結果、昨年度と比較して968百万円の減となっている。(今後の方針)条例で定める各基金の目的に応じ、積立取崩を行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組もあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
この間の市政改革の取組として、地方債の発行を抑制してきたことによる地方債残高の減少や、人件費の削減、施策・事業の見直し等により、債務償還比率は類似団体平均を下回っている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
この間の市政改革の取組として、地方債の発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少してきており、将来負担比率は毎年度着実に改善し、引き続き類似団体平均を下回っている。また、本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組もあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
この間の市政改革の取組として、地方債の発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少してきており、将来負担比率及び実質公債費比率は毎年度着実に改善し、引き続き類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組もあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。その中でも、公営住宅については、「大阪市営住宅ストック総合活用計画」(当初策定:平成13年11月)に基づき、事業費・事業量の平準化を図りながら、公営住宅法上の耐用年限を超過しないよう計画的に建替事業を進めていることから、有形固定資産減価償却率が低くなっているものと考えられる。一方で、港湾施設については、老朽化が進み、供用年数が耐用年数を超える施設が約2割を占めていることから有形固定資産減価償却率が高くなっているが、これまでの取組に加えて、「大阪港インフラ長寿命化計画」(平成29年7月策定)に基づき、効率的かつ効果的な維持管理を推進する。今後も市設建築物およびインフラ施設については、「大阪市公共施設マネジメント基本方針」(当初策定:平成27年12月)に沿って、規模の最適化、予防保全による長寿命化、多様なコスト縮減手法の導入に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組もあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。なお、一般廃棄物処理施設については、老朽化が進み、供用年数が耐用年数を超える施設が約2割を占めており、有形固定資産減価償却率が高くなっているものと考えられるが、「ごみ焼却工場の整備・配置計画」(平成24年4月策定)に基づき老朽化したごみ焼却工場を順次更新していく。今後も市設建築物およびインフラ施設については、「大阪市公共施設マネジメント基本方針」(当初策定:平成27年12月)に沿って、規模の最適化、予防保全による長寿命化、多様なコスト縮減手法の導入に取り組む。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等では、資産総額が15兆7,390億円、負債総額が3兆377億円となっている。資産のうち、金額が大きいものがインフラ資産と事業用資産であり、資産総額の85%を占めている。資産総額は、建物及び工作物の減価償却による事業用資産及びインフラ資産の減や博物館施設の地方独立行政法人化に伴い設立した(地独)大阪市博物館機構への館蔵品等の無償譲渡による重要物品の減などにより、前年度末から1,358億円減少している。負債のうち、金額の大きいものが地方債であり、負債総額の86%を占めている。負債総額は、地方債の減少などにより、前年度末から1,823億円減少している。・水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,509億円減少し、負債総額は前年度末から2,199億円減少した。資産総額は、水道管、下水道管等の資産を計上していること等により、一般会計等に比べて19,189億円多くなるが、負債総額も建設改良事業のために地方債を発行したこと等から、8,589億円多くなっている・地方独立行政法人や地方公社・出資法人等の大阪市関連団体を加えた連結では、資産総額は前年度末から1,167億円減少し、負債総額は前年度末から2,546億円減少している。資産総額は大阪市高速電気軌道(株)に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて2兆8,225億円多くなるが、負債総額も借入金等があること等から、1兆4,774億円多くなっている
2.行政コストの状況
・一般会計等では、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費などの扶助費の増や、(地独)大阪市博物館機構に係る運営費交付金の増などにより、経常費用は1兆4,185億円となり、前年度比509億円の増加、純行政コストは1兆2,786億円となり、前年度比390億円の増加となった。経常費用のうち、人件費等の業務費用は6,128億円、補助金や社会保障給付等の移転費用は8,056億円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(5,677億円)であり、経常費用の40%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれる。・全体では、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて、経常収益が1,250億円多くなっている。一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用は4,617億円多く、水道・下水道事業等に係る人件費や減価償却費を計上しているため、業務費用は1,597億円多くなり、純行政コストは4,991億円多くなっている。・連結では、連結対象企業等の事業収益を計上しているため、一般会計等に比べて、経常収益が4,622億円多くなっている。一方、物件費が2,664億円、補助金等8,744億円多くなっているなど、経常費用が1兆2,652億円多くなり、純行政コストは8,062億円多くなっている。
3.純資産変動の状況
・一般会計等では、税収等の財源(1兆4,212億円)が純行政コスト(1兆2,787億円)を上回り、本年度差額が1,426億円となったことなどにより、純資産残高は465億円の増加となった。・全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が2,017億円多くなっており、本年度差額は1,640億円となり、純資産残高は690億円の増加となった。・連結では、社会保険診療報酬支払基金から大阪府後期高齢者医療広域連合への交付金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が3,838億円多くなっており、本年度差額は1,808億円となり、純資産残高は1,379億円の増加となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等では、業務活動収支は1,761億円となり、投資活動収支については、交通事業の民営化に伴う地方債の繰上償還等に係る公債償還基金の取崩しの減などにより、△72億円となった。財務活動収支については、交通事業の民営化に伴う地方債の繰上償還等に係る地方債償還金支出の減などにより、△1,640億円となっており、本年度末資金残高は前年度から49億円増加し74億円となった。地方債の償還は着実に進んでいる状況である。・全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より786億円多い2,547億円となっている。投資活動収支は、水道及び下水道等に係る建設改良事業の実施などにより、475億円少ない△547億円となっている。財務活動収支は、企業債の償還が進んでいることから、374億円少ない△2,015億円となり、本年度末資金残高は前年度から14億円減少し1,561億円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率とも、類似団体平均を上回っている。一方で、建物・工作物等の有形固定資産について市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。
2.資産と負債の比率
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているが、資産に対する負債の割合が令和元年度決算で19.3%と低く、純資産比率は類似団体平均を上回っており、将来世代が利用可能な資産を多く保有している。また、この間の市政改革の取組みで、地方債の発行を抑制してきたことにより、地方債残高が減少したことで、将来世代負担比率は類似団体平均を下回っている。
3.行政コストの状況
本市では、生活保護費や障がい者自立支援給付費等の扶助費の負担が大きい。特に生活保護費については、就労自立支援の強化など適正実施の取組みによる効果もあり、令和元年度決算では8年連続の減となったものの、高齢化の進展などにより他都市に比べ保護率が高く、行政コストが多額に及んでいる。そのため、住民一人当たり行政コストが類似団体平均を上回っている。令和元年度決算は前年度と比較して1.1万円増加しているが、これは、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費の増などによるものである。
4.負債の状況
本市では、市政改革の取組みで、地方債の発行を抑制しているものの、①高密度の人口集中や膨大な昼間流入人口、経済活動の集積などに対処するため、都市基盤と生活環境の整備を行ってきた結果、住民一人当たり資産額が類似団体平均を上回っており、その資産形成のために多額の市債を活用してきたこと、②地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債による措置が多額に及んでいることにより、依然として地方債残高が高水準で推移している。このため、住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。一方、基礎的財政収支は、令和元年度決算では、投資活動収支が赤字となったものの、業務活動収支の黒字分が大きく上回ったため黒字となっている。基礎的財政収支で生じた資金を財務活動に充てた結果、地方債の償還は着実に進んでいる状況である。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を上回っている状況にある。その要因としては、類似団体と比較して多くの公営住宅を有しており、総額として公営住宅の使用料が多いことが挙げられる。
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