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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本市の財政力指数は0.90~0.93と、他の政令市と比べ高い水準で推移しているが、地方交付税の交付団体であり、29年度は臨時財政対策債(※)において、746億円の補てん措置が講じられている。また、直近の状況については、個人市民税(所得割)の増等があるものの、社会保障関係費や臨時財政対策債償還費の増等により、前年度と同じ指数となっている。(※)地方全体の財源不足に対処するため、特例的に発行する地方債であり、償還に要する費用は後年度の地方交付税算定における基準財政需要額に全額算入される。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
本市では、生活保護費等の扶助費や公債費の負担が大きく、他都市に比べて経常収支比率は常に高い水準で推移している。特に生活保護費については、平成29年度決算では6年連続の減となったものの、高齢化の進展などにより他都市に比べ保護率が高く、経常収支比率を押し上げる大きな要因となっている。平成28年度は、地方交付税や臨時財政対策債などの減に加え、障がい者自立支援給付費の増などによる扶助費の増加等により悪化したものである。平成29年度については、扶助費の増や、府費負担教職員制度の見直し等に伴い人件費が増となった一方、府民税所得割臨時交付金、地方交付税・臨時財政対策債など、制度見直しに伴う財源が適切に確保されたことや、法人市民税の増などにより、地方税が増となった結果、前年度に比べて-1.8ポイント好転し、98.3%となっている。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う人件費の増等により、人口1人当たり人件費・物件費は平成28年度と比較し増加している。類似団体との比較においては、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」や、平成28年8月に策定した「市政改革プラン2.0」に基づき、施策・事業の見直しに取り組んできており、一定の成果をあげたことにから、類似団体並となっている。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成27年度の本市人事委員会勧告のマイナス改定(行政職の改定率-2.54%)の実施及び給与制度の総合的見直しによる改定(行政職の改定率-0.89%)の実施により指数が下降した。平成29年度については、国の人事院勧告に基づく改定率+0.15%に対して、本市人事委員会勧告に基づき改定を見送ったことなどにより、引き続き、類似団体中最低水準となっている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成30年4月1日の職員数は31,975人(前年比-1,195人)となっており、人口千人あたりの職員数は昨年度とほぼ横ばいの12.27人となっている。なお、本市では平成18年度から効果的・効率的な行財政運営をめざして市政改革を進めてきており、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」や、平成28年8月に策定した「市政改革プラン2.0」に基づき人員見直しの取組を進めている。同プランにおいては、平成27年10月1日に約20,920人の市長部局の職員数を平成31年10月1日までに、経営システムの見直し等や、万博、G20等の期間を限定した臨時的増員を除き、約1,000人削減することとしており、引き続きこれに沿った取組を進めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成26年度については、弁天町駅前開発土地信託事業(オーク200)の和解金の支払いなどにより一時的に悪化したものの、この間の市政改革の取組で、地方債発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことや、金利の低下に伴う利子の減などが主な要因で、毎年度着実に改善しており、引き続き類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
この間の市政改革の取組で、地方債の発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことが主な要因で、将来負担比率は毎年度着実に改善している。なお、昨年度に引き続き,類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う人件費の増等により、平成29年度と比較すると6.5ポイント悪化している。なお、「定員管理の状況」と「給与水準(国との比較)」にもあるように、この間職員数の削減に取り組んできたことや、人事委員会勧告による給与改定や給与制度の総合的な見直しに取り組んできたことなどにより、人件費にかかる経常収支比率は類似団体内平均を大きく下回っている。
物件費
物件費の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う税源移譲により、比率の算定における経常的一般財源(分母)が増となったことなどから、昨年度から0.7ポイント好転している。なお、本市では、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」や、平成28年8月に策定した「市政改革プラン2.0」に基づき引き続き施策・事業の見直しに取り組んでいることもあり、一定の成果をあげたことから、類似団体中2番目に低い水準となっている。
扶助費
扶助費の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う税源移譲により、比率の算定における経常的一般財源(分母)が増となったことなどから、昨年度から1.8ポイント好転している。なお、平成29年度決算では生活保護費は6年連続の減となったものの、依然として類似団体と比較し多額であることに加え、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費が増となっていることなどにより扶助費は増加しており、扶助費にかかる経常収支比率は高水準で推移している。引き続き、生活保護の適正実施に取り組んでおり、被保護者への適正受診支援や就労自立支援の強化等を行うこととしている。
その他
その他の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う税源移譲により、比率の算定における経常的一般財源(分母)が増となったことなどから、昨年度から0.8ポイント好転している。なお、高齢化の進展に伴い、介護保険事業会計および後期高齢者医療事業会計への繰出金が増加傾向にあるものの、この間効果的・効率的な行財政運営をめざして、市政改革を進めてきた結果、類似団体と比較し低い傾向が続いている。
補助費等
補助費等の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う税源移譲により、比率の算定における経常的一般財源(分母)が増となったことなどから、昨年度から1.1ポイント好転している。なお、平成18年度に策定した「補助金等のあり方に関するガイドライン」に基づき、引き続き不断の見直しによる補助金の適正化を進めるなど更なる削減に努めている。
公債費
公債費の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う税源移譲により、比率の算定における経常的一般財源(分母)が増となったことなどから、昨年度から3.9ポイント好転している。なお、本市では、都市基盤と生活環境の整備のために、早くから積極的に市債を活用してきたことなどから、公債費にかかる経常収支比率は高水準で推移しているが、近年においては、臨時財政対策債の多額の発行があるものの、その他の新規発行額を極力抑制してきたことから、平成29年度決算において、臨時財政対策債を除いた市債残高は、12年連続して減少している。
公債費以外
公債費以外の分析欄
府費負担教職員制度の見直しに伴う人件費の増等により、平成29年度と比較すると2.1ポイント悪化している。なお、扶助費にかかる経常収支比率が高水準で推移しているものの、人件費や物件費にかかる経常収支比率は類似団体平均との比較で低い水準にあることから、平成29年度決算においても引き続き、類似団体内平均より低い傾向となっている。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
民生費、公債費が、類似団体と比較して住民一人当たりコストが依然として高い状況となっている。民生費については、平成29年度決算では生活保護費は6年連続の減となったものの、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費が増となったことなどにより引き続き増加している。公債費については、利子償還額が減となったことなどにより昨年度と比べ減少している。そのほか、教育費については、府費負担教職員制度の見直しに伴う人件費の増により増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
本市における主な構成項目は、人件費・扶助費・公債費であり、中でも扶助費及び公債費は、依然として類似団体と比較して住民一人当たりコストが高い状況となっている。人件費については、府費負担教職員制度の見直しに伴い、昨年度と比べ大きく増となっている。扶助費については、平成29年度決算では生活保護費は6年連続の減となったものの、障がい者自立支援給付費や教育・保育給付費が増となっていることなどにより扶助費は増加している。また、公債費については、利子償還額が減となったことなどにより昨年度と比べ減少している。そのほか、積立金については、交通事業の民営化に伴う、高速鉄道事業会計からの繰入金を財源とした交通政策基金への積立を行ったことなどにより増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄扶助費の増や、府費負担教職員費の見直し等に伴い人件費が増となった一方、府民税所得割臨時交付金、地方交付税・臨時財政対策債など、制度見直しに伴う財源が適切に確保されたことや、法人市民税の増などにより、地方税が増となった結果、4億円の実質黒字となり、実質収支の標準財政規模比も昨年から横ばいとなっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄平成29年度決算では、全ての会計において黒字(資金剰余)となったため、連結実質赤字比率は生じていない。なお、前年度まで発生していた国民健康保険事業会計の赤字については、国庫負担金が例年以上に過大交付であったことに加え、医療費適正化などの取組みに対する国からの交付金が多く確保できたことなどにより、平成29年度決算では黒字となった。また、平成26年度決算で資金不足比率が経営健全化基準(20%)以上であった自動車運送事業会計については、大阪シティバス株式会社への事業の引継ぎ(民営化)に伴う終結処理により、経営健全化計画に比べ1年前倒しで、平成29年度決算において、赤字(資金不足)が解消された。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄平成27年度以降における実質公債費比率の分子が減少している要因は、この間の市政改革の取組により、地方債発行を抑制したことに伴い、地方債残高が減少していることや、金利の低下に伴う利子の減などによるものである。なお、平成26年度に実質公債費比率の分子が増加している要因は、弁天町駅前開発土地信託事業(オーク200)の和解金の支払いなどにより、債務負担行為に基づく支出額が増加したことなどによるものである。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど、公債費の抑制を図る。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄将来負担比率の分子が減少している要因は、地方債の発行を抑制したことに伴い地方債残高が減少したことなど、この間の市政改革の取組によるものであり、毎年度着実に減少している。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど財政の健全化を進める。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)昨年度から37,622百万円の増となっているが、その主な要因は・交通事業民営化に伴う積立による増(交通政策基金+20,850百万円、減債基金+11,592百万円)・児童生徒急増対策等への対応に伴う積立による増(教育振興基金+9,013百万円)等となっている。(今後の方針)以下各基金の方針のとおり
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財産売却代など(2,915百万円)を積立てたものの、弁天町駅前開発土地信託事業に係る和解金の財源として6,516百万円を活用したことなどにより、-3,623百万円の減となっている。(今後の方針)弁天町駅前開発土地信託事業にかかる和解金分への充当(取崩)を予定している。(2018~202338,400百万円)そのほか、不況による税収の落ち込みにより財源が不足する場合や、災害発生による予期しない経費に備える。
減債基金
減債基金
(増減理由)交通事業民営化に伴う市債の繰上償還(平成30年度)に対応するために積み立てたことにより皆増となっている(今後の方針)交通事業民営化に伴う市債の繰上償還に対応するため、平成30年度に全額取崩を行う予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)教育振興基金:学校教育及び社会教育の振興を図る事業の資金に充てる交通政策基金:本市における交通政策の推進を図る資金に充てる都市整備事業基金:本市における都市施設の整備を目的とする事業を促進する経費に充てる土地区画整理事業基金:土地区画整理事業の各施工地区における事業の施工の費用、土地区画整理法第110条第1項の規定による清算金の交付に要する費用及び、清算金の交付のために起こした本市公債の償還の財源に充てる地域活性化事業基金:モーターボート競走に係る勝舟投票券の場外発売場の所在地に属する区における地域の活性化を目的とする事業の推進を図る資金に充てる(増減理由)交通事業の民営化に伴う高速鉄道事業会計からの繰入金を交通政策基金に積み立てた(20,850百万円)ほか、児童生徒急増対策等への対応(平成30年度~平成37年度)として教育振興基金へ積み立てた(9,009百万円)ことなどにより、その他特定目的基金全体で29,652百万円の増となっている。(今後の方針)条例で定める各基金の目的に応じ、積立取崩を行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
この間の市政改革の取組で、地方債の発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことが主な要因で、将来負担比率は毎年度着実に改善しており、引き続き類似団体平均を下回っている。また、本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
この間の市政改革の取組で、地方債の発行を抑制してきたことにより地方債残高が減少したことが主な要因で、将来負担比率及び実質公債費比率は毎年度着実に改善しており、引き続き類似団体平均を下回っている。今後も引き続き市債残高の縮減に努めるなど公債費の抑制を図る。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。その中でも、公営住宅については、「大阪市営住宅ストック総合活用計画」(当初策定:平成13年11月)に基づき、事業費・事業量の平準化を図りながら、公営住宅法上の耐用年限を超過しないよう計画的に建替事業を進めていることから、有形固定資産減価償却率が低くなっているものと考えられる。一方で、港湾施設については、老朽化が進み、供用年数が耐用年数を超える施設が約2割を占めていることから有形固定資産減価償却率が高くなっているが、これまでの取組みに加えて、「大阪港インフラ長寿命化計画」(平成29年7月策定)に基づき、効率的かつ効果的な維持管理を推進する。今後も市設建築物およびインフラ施設については、平成27年度に策定した「大阪市公共施設マネジメント基本方針」に沿って、規模の最適化、予防保全による長寿命化、多様なコスト縮減手法の導入に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。なお、一般廃棄物処理施設については、老朽化が進み、供用年数が耐用年数を超える施設が約2割を占めており、有形固定資産減価償却率が高くなっているものと考えられるが、「ごみ焼却工場の整備・配置計画」(平成24年4月策定)に基づき老朽化したごみ焼却工場を順次更新していく。今後も市設建築物およびインフラ施設については、平成27年度に策定した「大阪市公共施設マネジメント基本方針」に沿って、規模の最適化、予防保全による長寿命化、多様なコスト縮減手法の導入に取り組む。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額が16兆1,629億円、負債総額が3兆7,889億円となっている。資産のうち、金額が大きいものがインフラ資産と事業用資産であり、資産総額の83%を占めている。資産総額は、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴う基金の増加などにより、前年度末から5,073億円増加している。負債のうち、金額の大きいものが地方債であり、負債総額の88%を占めている。負債総額は、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴う企業債の移管などにより、前年度末から4,505億円増加している。・高速鉄道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から4,984億円増加し、負債総額は前年度末から3,975億円増加した。資産総額は、地下鉄に係る資産や、下水道管等の資産を計上していること等により、一般会計等に比べて2兆9,317億円多くなるが、負債総額も建設改良事業のために地方債を発行したこと等から、1兆5,582億円多くなっている。・地方独立行政法人や地方公社・出資法人等の大阪市関連団体を加えた連結では、資産総額は前年度末から4,895億円増加し、負債総額は前年度末から3,998億円増加している。資産総額は住宅供給公社が保有している資産や病院施設に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて3兆3,011億円多くなるが、負債総額も借入金等があること等から、1兆7,498億円多くなっている。
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、府費負担教職員制度の見直しに伴う職員給与費の増などにより、経常費用は1兆3,845億円となり、前年度比1,226億円の増加となった。経常費用のうち、人件費等の業務費用は5,910億円、補助金や社会保障給付等の移転費用は7,934億円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(5,397億円)であり、純行政コストの40%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれる。・全体では、一般会計等に比べて、地下鉄乗車料金や水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が3,137億円多くなっている。一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用は4,895億円多く、地下鉄・水道事業等に係る人件費や減価償却費を計上しているため、業務費用は2,997億円多くなり、純行政コストは4,973億円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が4,718億円多くなっている一方、人件費が1,502億円、補助金等が8,966億円多くなっているなど、経常費用が1兆2,605億円多くなり、純行政コストは8,126億円多くなっている。
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(1兆3,562億円)が純行政コスト(1兆3,448億円)を上回ったことから、本年度差額は114億円となり、純資産残高は568億円の増加となった。・全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が3,473億円多くなっており、本年度差額は757億円となり、純資産残高は1,009億円の増加となった。・連結では、社会保険診療報酬支払基金から大阪府後期高齢者医療広域連合への交付金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が5,194億円多くなっており、本年度差額は644億円となり、純資産残高は897億円の増加となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は1,525億円であったが、投資活動収支についてはインフラ施設や学校施設等に係る投資や、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴い移管した企業債の償還に対応する公債償還基金への積立を行ったことから△5,411億円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったものの、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴い移管した企業債の償還にかかる財源の収入などにより3,886億円となっており、本年度末資金残高は前年度と同額の20億円となった。地方債の償還は着実に進んでいる状況である。・全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、地下鉄乗車料金や水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,799億円多い3,324億円となっている。投資活動収支では、地下鉄や下水道等に係る建設改良事業の実施や、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴う企業債の償還に対応する公債償還基金への積立を行ったことから△5,989億円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったものの、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴う短期借入金等の増加などにより3,037億円となり、本年度末資金残高は前年度から372億円増加し3,024億円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているため、住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率とも、類似団体平均を上回っている。一方で、建物・工作物等の有形固定資産について、市設建築物については「資産流動化プロジェクトチーム」による総合的な有効活用、インフラ施設については長寿命化を基本とした効率的な維持管理を実施している。こうした取組みもあり、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。平成29年度決算における歳入額対資産比率は前年度と比較して1.7年減少しているが、これは自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴い移管した企業債の償還にかかる財源の収入などにより、財務活動収入が増加したことによるものである。
2.資産と負債の比率
本市では、高度経済成長期を中心に多種多様な公共施設の整備を進め、膨大な量の施設を保有しているが、資産に対する負債の割合が29年度決算で23.4%と低い水準のため、純資産比率は類似団体平均を上回っており、将来世代が利用可能な資産を多く保有している。また、この間の市政改革の取組で、地方債の発行を抑制してきたことにより、地方債残高が減少したことで、将来世代負担比率は類似団体平均を下回っている。
3.行政コストの状況
本市では、生活保護費や障がい者自立支援給付費等の扶助費の負担が大きい。特に生活保護費については、就労自立支援の強化など適正実施の取り組みによる効果もあり、平成29年度決算では6年連続の減となったものの、高齢化の進展などにより他都市に比べ保護率が高く、社会保障給付に係る行政コストが多額に及んでいる。そのため、住民一人当たり行政コストが類似団体平均を上回っている。平成29年度決算は前年度と比較して6.7万円増加しているが、これは府費負担教職員制度の見直しに伴い職員給与費等が増加したことによるものである。
4.負債の状況
本市では、市政改革の取組で、地方債の発行を抑制しているものの、①高密度の人口集中や膨大な昼間流入人口、経済活動の集積などに対処するため、都市基盤と生活環境の整備を行ってきた結果、住民一人当たり資産額が類似団体平均を上回っており、その資産形成のために多額の市債を活用してきたこと、②地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債による措置が多額に及んでいることにより、依然として地方債残高が高水準で推移している。このため、住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。一方、基礎的財政収支は、業務活動収支及び投資活動収支ともに黒字である。地方債の償還は着実に進んでいる状況である。なお、平成29年度決算は、自動車運送事業会計及び高速鉄道事業会計の廃止に伴う企業債の移管などにより、負債額は増加しているが、償還にかかる財源も両会計から基金へ繰り入れている。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を上回っている状況にある。その要因としては、類似団体と比較して多くの公営住宅を有しており、総額として公営住宅の使用料が多いことが挙げられる。
類似団体【政令指定都市】
札幌市
仙台市
さいたま市
千葉市
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