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社会保障経費等の支出が増加傾向にある一方で、平成30年度は景気の回復基調を受け、京都市への税源移譲の影響を除けば実質的に税収が増加しており、財政力指数はグループ内平均を下回っているものの、都道府県平均より高い水準にあります。今後も、府税の徴収率の向上対策や府有資産の利活用等、自主財源の確保に努めます。
平成30年度は景気の回復基調を受け、法人2税等が増加したものの、社会保障関係経費は引き続き増加しており、今後も厳しい財政運営が続く見通しです。厳しい財政状況の中、「府民満足最大化・京都力結集プラン(平成26~30年度)」に基づき、人件費の抑制や府民ニーズに即した事業の見直し、歳入確保の取組を行うことで、平成30年度は109億円の収支改善を達成しました。平成31年3月に策定しました「行財政改革プラン」に基づき、引き続き持続可能な財政構造の確立に努めます。
府費負担教職員制度の見直し(京都市への移管)に伴い、平成29年度を境に減少しています。「府民満足最大化プラン(平成21~25年度)」において、給与費プログラムにより、給与構造改革や職員定数の削減(必要な部門には増員)、諸手当等の見直しを実施し、340億円の収支改善を図るなど、人件費総額を適切に管理してきました。「府民満足最大化・京都力結集プラン(平成26~30年度)」においても、社会環境の変化に対応して事業、組織・定数の柔軟かつ機動的な組み替えに取り組んでおり、81億円の人件費を抑制しました。平成31年3月に策定しました「行財政改革プラン」に基づき、引き続き持続可能な財政構造の確立に努めます。
京都府では、従前から府独自の給与費プログラムによる総人件費抑制や給与構造改革による給与水準の引下げをはじめ、諸手当の抜本的な見直しを進めるほか、厳しい財政状況を考慮して、独自の給料月額のカット措置を実施しており、ラスパイレス指数は国の水準を下回る数値で推移しています。今後も、職務・職責を基本に勤務実績を的確に反映した給与制度という視点から給与水準の適正化に努めます。
府費負担教職員制度の見直し(京都市への移管)に伴い、平成28年度(平成29年4月1日現在)に減少しています。京都府では、給与費プログラムによる総人件費の抑制手法の一つに職員定数の削減を位置付け、総務事務の集中処理など、電子府庁の推進やアウトソーシングの活用を図ることにより、内部管理事務の抜本的見直しをはじめ、組織を簡素化する一方で、新たな課題に対して適時適切に応える職員配置に取り組んできました。今後も、「行財政改革プラン」に基づき、現場主義貫徹に向けた組織改革と人材育成を推進し、府民ニーズに対応する適切な職員配置に取り組みます。
満期一括償還地方債の発行額の増等により、実質公債費比率は平成30年度単年度では悪化したものの、3箇年平均では改善しています。平成31年3月に策定した「行財政改革プラン」に基づき、防災・減災対策や地域経済活性化のために必要な将来への投資を確保しつつ、引き続き府債発行規模の適正化を図り、持続可能な財政構造を確立していきます。
地方債現在高の増等により、平成30年度は将来負担比率が悪化しています。平成31年3月に策定した「行財政改革プラン」に基づき、防災・減災対策や地域経済活性化のために必要な将来への投資を確保しつつ、引き続き府債発行規模の適正化を図り、持続可能な財政構造を確立していきます。
京都府では、知事部局等職員の人件費割合は低いものの、法令で定数が定められている教職員や警察官の職員数が多く8、人件費の割合が高くなる構造にあり、グループ内平均値を上回る数値で推移してきましたが、平成29年度の府費負担教職員制度の見直し(京都市への移管)に伴い、割合が低下しています。こうした中、給与費プログラムにより、給与構造改革や職員定数の削減(必要な部門には増員)、諸手当等の見直しを実施し、平成21年度~25年度の取組期間には340億円の収支改善を図るなど、人件費総額を適切に管理しています。「府民満足最大化・京都力結集プラン(平成26~30年度)」においても、社会環境の変化に対応して事業、組織・定数の柔軟かつ機動的な組み替えに取り組んでおり、81億円の人件費を抑制しました。今後も、「行財政改革プラン」に基づき、現場主義貫徹に向けた組織改革と人材育成を推進し、府民ニーズに対応する適切な職員配置に取り組みます。
「府民満足最大化プラン(平成21~25年度)」においては、京都指標等のベンチマークによって重点課題を絞り込み、府民満足につながる施策への集中投資などにより781億円の収支改善を達成しており、そうした事務事業の合理化等により経費の縮減に努めていることで、物件費の経常収支比率は、グループ内平均値よりも低い水準にあります。平成26年度に作成した「府民満足最大化・京都力結集プラン」では、平成26年度から30年度までの間に400億円程度の収支構造改善を図ることを目標に掲げ、668億円の収支改善を達成しました。平成31年3月に策定しました「行財政改革プラン」に基づき、限られた財源の有効活用と事業の一層の効率化を図り、引き続き、低い水準で推移できるよう努めてまいります。
社会保障経費については増加傾向にあるものの、京都府では、市町村を通じて給付する事業が多く、補助費等が高くなる一方で、扶助費に係る経常収支比率はグループ内平均値より低い水準を保っています。引き続き、社会保障経費全体の中で動向を注視していく必要があると考えているところです。
平成30年度は国民健康保険の都道府県単位化に伴う国民健康保険事業特別会計への繰出増により、割合が増加しています。その他に係る経常収支比率はグループ内平均を下回っているものの、維持修繕費については、老朽化による増加等も見込まれるため、公共施設の更新・維持管理に係る潜在的な財政需要を把握し、計画的な維持管理を推進するアセットマネジメントにより、施設等の維持修繕費を減らしながら、今後も適正な管理を継続していきます。
国民健康保険の都道府県単位化により補助費等に係る経常収支比率は、平成29年度から改善されているものの、その影響を除けば実質的には増加しており、グループ内平均値を上回っています。今後も高齢化の進展などにより、増加傾向は続くことが見込まれるため、特に介護予防・健康長寿・未病改善の推進等により医療費の縮減などに積極的に取り組むほか、事業の見直しも引き続き、実施することで改善を図ってまいります。
公債費の経常収支比率は、公共事業をはじめとする投資的経費の重点化など公債費の抑制に努めてきた結果、近年は概ね一定の水準を保ってきましたが、平成28年度は社会保障経費が増加する一方で府税収入をはじめとする一般財源が大幅に減少し、府債管理基金への積立の抑制等により収支の黒字を確保したため、一時的に数値が大きく低下しました。平成31年3月に策定した「行財政改革プラン」に基づき、防災・減災対策や地域経済活性化のために必要な将来への投資を確保しつつ、引き続き府債発行規模の適正化を図り、持続可能な財政構造を確立していきます。
公債費以外の経常収支比率は、グループ内平均値とおおむね同じ水準で推移していますが、平成28年度は府税収入をはじめとする一般財源の減少、社会保障関係経費の増加等により、一時的に平均値より大きく悪化し、今後の社会保障関係経費の増加等による更なる悪化も想定されるところです。京都府では、平成31年3月に策定しました「行財政改革プラン」に基づき、収支不足の解消及び新たな行政課題に対する新規事業の財源を確保するべく、限られた財源を最大限有効活用するとともに、施策の新陳代謝を促し、持続可能で機動的な財政構造の確立に取り組んでいきます。
(増減理由)○増減理由京都府では、厳しい財政状況を受け、一般財源化している基金を中心に取崩しを行い、財源として積極的に活用しています。平成30年度は国民健康保険制度の都道府県単位化に伴う国民健康保険財政安定化基金の取り崩し等により、基金残高は減少しています。(今後の方針)基金残高の多くは国の制度による基金が占めており、今後も、制度の趣旨に則り、適切な積立て・取崩しを行ってまいります。
(増減理由)財政調整基金は、府民へのサービス還元のため積極的な事業展開を図るという観点から、近年、残高は増やしておらず、低額で推移しています。(今後の方針)引き続き、「行財政改革プラン」に基づき、限られた財源を最大限有効活用するとともに、施策の新陳代謝を促し、持続可能で機動的な財政構造を確立し、組織改革と人材育成を通じて、より質の高い府民サービスとして還元してまいります。
(増減理由)各年度とも基金残高はありません。(今後の方針)減債基金には、満期一括償還地方債の償還財源に充てるための積立てのみを行っています。
(基金の使途)・地域医療介護総合確保基金地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第6条に規定する事業を実施するための基金・国民健康保険財政安定化基金国民健康保険法第81条の2第1項の規定に基づき、国民健康保険の財政の安定化を図るための基金・介護保険財政安定化基金介護保険法第147条第1項の規定に基づき、介護保険の財政の安定化を図るための基金・森林整備担い手対策基金森林整備の担い手である林業従事者等の育成及び確保のための対策を推進するための基金・災害救助基金災害救助法第22条の規定に基づき、災害救助に必要な費用の財源に充てるための基金(増減理由)国民健康保険財政安定化基金は、平成27年度から段階的に造成してきましたが、平成29年度までで一段落したところであり、平成30年度は国民健康保険制度の都道府県単位化に伴う取り崩し等により基金残高が減少しています。(今後の方針)厳しい財政状況を受け、一般財源化している基金を中心に取崩しを行い、財源として積極的に活用してきたため、基金残高の多くは国の制度による基金が占めており、今後も、制度の趣旨に則り、適切な積立て・取崩しを行ってまいります。
債務償還比率は、類似団体より上回っている状況ですが、臨時財政対策債、災害復旧事業に伴う起債等により地方債残高が増加しており、将来負担額が増加傾向にあるからです。今後は、平成31年3月に策定した「行財政改革プラン」に基づき、防災・減災対策や地域経済活性化のために必要な将来への投資を確保しつつ、引き続き府債残高の適正管理を行ってまいります。
将来負担比率、実質公債費比率ともに、類似団体と比較して高く推移しています。将来負担比率は、地方債現在高の増等により悪化しています。一方、実質公債費比率は、満期一括償還地方債の発行額の増等により平成30年度単年度では悪化したものの、3箇年平均では改善しています。今後は、平成31年3月に策定した「行財政改革プラン」に基づき、防災・減災対策や地域経済活性化のために必要な将来への投資を確保しつつ、引き続き府債残高の適正管理を行ってまいります。
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