東近江市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

平成29年4月1日から、地方公営企業法の全部適用をしたことにより、平成29年度のみのグラフになっています。①経常収支比率は、100％を上回っており、単年度の収支は黒字となっています。③流動比率は、100％を下回っており、また、類似団体平均値をも下回っています。整備のために借入れた企業債の償還が大きいことが影響しています。④企業債残高対事業規模比率は、企業債残高の規模を表します。類似団体平均値を下回っています。今後投資の平準化を図り、計画的な借入れに努めていきます。⑤経費回収率は、100％を上回っており、類似団体平均値をも上回っています。しかし、今後、人口減少化に伴い、使用料収入の増加が見込めない状況のため、水洗化率の向上に努めていきます。⑥汚水処理原価は、有収水量1立方メートルあたりの汚水処理にかかるコストを表します。類似団体平均値を下回っておりますが、今後、老朽化に伴い維持管理費用の増加が見込まれるため、水洗化を促進し、有収水量増加に努めていきます。⑦施設利用率（流域下水道で処理した水量の市町按分）は、類似団体と比較すると上回っています。⑧水洗化率は、100％を下回っています。100％を目指してより一層の水洗化を促進し、経営の安定に努めていきます。

老朽化の状況について

平成元年の供用開始後30年が経過しようとしており、①有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値より下回っています。現在のところ管路更新は発生しておりませんが、今後、急速に整備してきた管渠等の老朽化が懸念されることから、施設の機能維持に関する中長期的な方針であるストックマネジメントの計画に沿って、適正な修繕や改築を通じて、施設維持を図ります。

全体総括

使用料単価は、県内では高い水準にありますが、人口減少における使用料収入の増加が期待できない状況です。また、これまでの整備のために借入れた企業債の償還が平成32年度をピークに減少はしていきますが、施設の維持管理や老朽化による更新、防災・減災対策などの費用増加が見込まれ、非常に厳しい状況を強いられることになります。平成29年度から、地方公営企業法の全部適用をし、公営企業会計を導入したことで経営状況や財政状況が明らかになりました。平成29年度の決算を基礎に平成28年度作成の経営戦略や平成30年度に作成するストックマネジメント計画に基づき、引続き水洗化率の向上や投資の平準化を図ることで持続的に安定したサービスの提供を行う必要があります。