経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、使用料収入は増額となっているものの、地方債償還金の増や一般会計繰入金の減により比率低下となっているので、経費削減等により比率の改善が必要となります。企業債残高対事業規模比率については、平成27年度については、一般会計負担額の計上漏れにより数値が過大に計上されているが(正しい数値は851.55)、類似団体平均より数値は悪いものの、普及率の上昇とともに使用料収入が増額となっており、企業債現在高も減少傾向にあるため数値は改善しています。経費回収率については、使用料収入は増額となっているものの、汚水処理に係る維持管理費や資本費が増額となっていて比率が低下しているため、汚水処理費の削減等に努め、経費回収率を上げる必要があります。汚水処理原価については、有収水量は増加しているものの、汚水処理に係る資本費の増加が大きく影響し、数値が上昇しています。施設利用率については、類似団体平均よりも高い数値となっており、最大稼働率も92.2%となっていることから、適切な施設規模であると考えられます。水洗化率については、上昇傾向にあるが類似団体平均よりも低いため、より一層の啓発を行い水洗化率の向上に努めます。
老朽化の状況について
管渠改善率については、三島市では、公共下水道管渠の改善について平成21年度から平成25年度まで集中的に取り組んできました。(ただし、平成25年度は統計数値上未計上となっております。)今後も長寿命化計画に基づき、計画的に管渠の改善を進める予定です。
全体総括
三島市の公共下水道は、事業開始から40年以上が経過しており、施設の老朽化などによる維持管理費の増加や起債の元金償還金の増加などのコストの増が顕著になるとともに、施設の更新・改良の必要性も高まっています。このため、計画的な維持管理によるコストの平準化、投資についての綿密な計画策定や補助金等の活用による企業債発行額の抑制など、公共下水道事業の指標の改善にこれからも継続して取り組んでいきます。