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依然として経済情勢は厳しい状況であり、市税の減収、徴収率の低下が続き、数値は0.79と、類似団体平均を下回っている。当市は、類似団体と比較して法人市民税収入が少なく、脆弱な財政基盤であるため、企業誘致などを積極的に進めるなどして、自主財源の確保に努める。また、市税のコンビニ収納の導入など、徴収体制の見直し、強化を進め、数値の改善を図る。
定員適正化計画に基づく職員数の削減(退職者39人に対し新規採用13人)や、事業仕分けの実施など行財政改革により歳出を削減した一方で、生活保護費や障害介護給付費の増、また借換予定債の一括償還により義務的経費が増加し比率は悪化(対前年度比2.6ポイント)した。しかし、平成22年度については臨時財政対策債の借入れを、発行可能額である約21億円に対し、約12億円の借入れと抑制したため、歳入が約9億円減収となり、結果として比率を押し上げていると分析できる。仮に臨時財政対策債を満額借入れた場合の比率については88.9%であり、前年度比で1.6ポイント改善されていることから、今後においても、引き続き経常的経費の圧縮を図るとともに、自主財源の確保に努め、比率の改善に努める。
類似団体内平均値を下回っている要因としては、主に人件費の削減があげられる。当市では施設の管理について、競争によるコストの削減を図るために、民間でも実施可能なものについては、指定管理者制度の導入を進めている。これは、委託費により、結果として物件費が増加することにとなるが、一方で職員数は削減され、人件費の抑制効果が期待できるものである。今後についても、多様化する住民ニーズに、より効果的、効率的に対応するため、民間活力の導入を進めるとともに、数値の維持向上に努める。
昨年度の100.9から0.6ポイント増加し、類似団体の平均と比較して1.5ポイント上回っているが、主な増加要因としては職員の経験年数階層の変動による影響である。引き続き、計画的な採用により職員の年齢構成のフラット化を進めるとともに給与の適正化に努め、指数の減少を図る。
定員適正化計画に基づく職員数の削減により、前年度よりも0.08人低下した。類似団体の平均値と比較して1.17人下回っているが、今後も引き続き定員適正化計画を着実に推進する。
類似団体平均値よりも上回っている要因として、借換予定債の一括償還や臨時財政対策債の元利償還金の増があげられる。今後控えている大規模な事業等については、後年度の住民負担に対して理解を得られるか十分に検討した上で、起債額を最小限に抑制するために事業額を丹念に精査し、また借入額を元金償還額以内とするよう、計画的な財政運営に努める。
類似団体平均値よりは上回っているものの、全国平均、県内平均では下回っており、前年度比でも14.9ポイント改善している。主な要因としては、借換予定債の一括償還などによる地方債残高の減、職員数の減に伴う退職手当負担見込額の減、普通交付税の増額による標準財政規模の増があげられる。
類似団体と比べ、人件費に係る経常収支比率は低くなっており、対前年度比でも1.5ポイント改善となっている。その要因としては、定員適正化計画に基づく職員数の削減や民間委託の推進などがあげられる。今後についても、引き続き適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努める。
定員適正化計画に基づく職員数の削減に伴い、非常勤嘱託職員の活用や、業務の民間委託化を進めるにあたり、指定管理者制度の積極的な活用を行っていることから、前年度よりも1.0ポイント上昇した。
扶助費に係る経常収支比率は年々増加傾向にあり、前年度よりも1.4ポイント上昇している。要因としては、景気低迷に伴う生活保護費の増や、高齢者の障害者手帳取得者数の増などに伴う障害介護給付費の増などが挙げられる。
類似団体中においての順位が1位であるが、要因としては他団体に比べ維持補修費が少ないことがあげられる。人口1人あたりの決算額では類似団体平均は2,542円に対し、当市は749円と大幅に少ない。今後については、公共施設の老朽化により維持補修費の増加が予想されるため、計画的な施設修繕に努める。
本市は、消防、ごみ・し尿処理、火葬場業務を一部事務組合で行っているため、例年類似団体の平均値を上回っている。今後については、大規模な施設の更新などにより負担額の一時的な増額が見込まれるが、適正な負担額とすべく、一部事務組合の構成市町と連携して、経費の削減に努める。
借換予定債の一括償還や、臨時財政対策債の償還額の増などにより、類似団体の平均値と比較して3.3ポイント高い値を示している。中でも、近年、債務残高全体に占める臨時財政対策債残高の割合が大幅に伸びてきており(約40%)、市の財政を圧迫する大きな要因となっている。今後も、収支状況等を考慮しながら、臨時財政対策債を含めた、地方債の新規借入れについて抑制に努める。
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