経営の健全性・効率性について
■収益的収支比率については、全ての年度で100%を下回っており、単年度収支が赤字の状況が続いているが、平成28年7月1日から下水道使用料を改定したため、収益的収支比率は向上している。なお、平成30年7月1日においても下水道使用料を改定する予定である。■企業債残高対事業規模比率については、全国平均及び類似団体平均を上回っている。これは、他の自治体等に比べ、企業債残高に対し使用料収入が過少であることが理由と考えられる。■経費回収率については、各年度70%前後で推移しており、使用料で賄うべき費用のうち約30%を一般会計からの繰入金で補てんしている状況である。■汚水処理原価については、類似団体平均を上回っているものの、全国平均より低くなっている。今後も適正な維持管理により汚水処理費の抑制に努めていく。■水洗化率については、全国平均及び類似団体平均を下回っている。下水道施設が有効に活用されるよう対策が必要である。
老朽化の状況について
平成28年度末現在、管渠総延長約1,220kmのうち、布設後50年を超える管渠は約181kmあり、老朽化する管渠の計画的な更新が必要である。
全体総括
使用料収入の不足分を一般会計からの繰入金で充当している状況である。このことから、使用料の改定や水洗化率の向上により、収益の確保・適正化を図る。また、施設の更新等にあたっては、ストックマネジメントを導入・活用することにより、施設のライフサイクルコストの縮減と費用の平準化を図る必要がある。今後は、経営戦略を策定し、安定的かつ継続的な事業運営の推進を目指す。