経営の健全性・効率性について
経常収支比率は毎年100%を超えており、維持管理費用の削減に取り組んでいることなどから、経営改善の成果が表れていると考える。流動比率は毎年100%を超えており、支払能力は高いと言える。企業債残高対事業規模比率は、企業債残高が減少傾向にあることなどから、今後も下がっていくものと考えている。経費回収率は100%を超えており、経費は十分回収できていると考える。汚水処理原価は類似団体の平均を大きく下回り、効率的な汚水処理が実施されていると考えている。施設利用率は降雨量の多寡に左右される部分もあるため、過去4年間との比較は容易ではないが、適正な範囲と考えている。水洗化率は類似団体と比べると高い数値を示しており、計画的な管渠整備の成果が表れているものと考える。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率及び管渠老朽化率が高いこと並びに管渠改善率が低いことから、今後も計画的に管渠等の更新を行わなければならない状況にある。このため、ストックマネジメント計画にのっとり、引き続き管渠等の更新工事を実施していく予定である。
全体総括
近年、節水型機器の普及などにより、水需要の大きな伸びを期待することは難しい状況にある。また、管渠や処理施設の老朽化も進んでいくことから、今後、修繕や更新に係る費用が増大することが考えられる。さらに、未普及地域の解消のための管渠整備事業も引き続き実施していくため、より一層の経費削減に努めるとともに、事業の有効性等を再検証し、経営の効率化を高めていく必要がある。