佐賀市:公共下水道

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経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

当市の公共下水道事業については、特定環境保全公共下水道事業・農業集落排水事業・特定地域生活排水処理事業・個別排水処理事業の4事業と合わせて、1つの「下水道事業」として経営している。汚水事業については、平成30年度に汚水管渠の整備が概成(一部令和元年度への繰越含む)し、維持管理への転換期となっている。また、雨水事業については、市街地の浸水被害を軽減するための雨水幹線や調整池等の整備を実施している。事業の実施にあたっては、国庫補助金を最大限に活用し整備を行っている。令和3年度から業務の効率化やコスト削減を目的として、特定環境保全公共下水道事業の東与賀地区を公共下水道事業に編入している。①は、類似団体平均値を下回っているものの、100%を超えて推移している。③及び④は、東与賀地区の編入により流動資産が増加したものの、それ以上に流動負債が増加したため、低下している。ただし、企業債の償還が進むにつれて改善していく見込である。⑤及び⑥は、東与賀地区の編入や既存地区の宅地開発等により汚水処理費が増加したものの、それ以上に使用料や有収水量が増加したため、改善されている。⑧の水洗化率は、高齢化や経済的な理由により接続が進まない部分もあり、類似団体平均値を下回っている。今後も供用開始後間もない地区への戸別訪問など接続促進の取り組みを進めていく。

老朽化の状況について

当市の公共下水道事業は、昭和47年に幹線管渠布設工事に着手し、昭和53年に終末処理場(現在の下水浄化センター)の処理を開始し、法定耐用年数(50年)を超えた管渠は存在しない。処理場、ポンプ場については、ストックマネジメント計画に基づき、機械装置等の更新を実施している。なお、躯体(建物等の本体部分)については、耐用年数を超えていない。ただし、耐用年数内であっても、施設の劣化に起因する故障・陥没等が発生しているため、管路調査・更生工事等を行い、施設の老朽化による事故防止に努めており、令和3年度の管渠改善率は上昇している。

全体総括

下水道事業においては、「佐賀市上下水道ビジョン」及び「佐賀市下水道事業経営戦略」を策定し、将来にわたって安定的に事業を継続していくこととしている。公共下水道事業のうち、汚水事業では、新規整備が概成し、今後は維持管理が中心となるため、「ストックマネジメント計画」や「総合地震対策計画」に基づき、更新及び施設の耐震化を実施していく。また、経営については、経営健全化のために水洗化率の向上や使用料の適正化に取り組む必要がある。その一つとして、令和3年度より、東与賀地区の特定環境保全公共下水道事業において、東与賀浄化センターの水処理を休止し、公共処理区の浄化センターへ送水の上、処理することとし、この地区を公共処理区へ変更することにした。このことにより、施設管理費の縮減・老朽化に伴う改築費の削減など、下水道事業全体での費用の節減に繋がり、今後も事業の効率化に努めていく。一方、雨水事業では、「佐賀市排水対策基本計画」に基づき、市街地の浸水被害を軽減するため、雨水幹線、調整池等の整備を実施していく。

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