収益等の状況について
令和2年度においては、新型コロナウィルスの影響で前年度に比べ、宿泊が約7割減、宴会が9割減と壊滅的な打撃を受けた状況である。休憩についても宿泊や宴会ほどではないが、約3割の減収となった。収益が大幅に落ち込んだことにより、一般会計からの繰入金が増大し、②及び③の数値が高くなってしまった。②の数値については、当施設については福祉的要素も強いことから、従来他の類似施設より高かったが、収益が落ち込んだことによりより顕著な結果となってしまっている。③の数値についても、例年に比べ集客が落ち込んだことにより数値の上昇が見られるが、他の類似施設に比べ宿泊客への依存が少ない分、類似施設程の数値の上昇は見られなかった。今後は、集客効果の高いプラン等の検討を行っていき②及び③の補助金額の比率を低減させていく必要がある。
資産等の状況について
オープンして28年が経過するが、計画的な更新が行えず老朽化が著しくなっている。施設面では、客室での雨漏りや露天風呂からの漏水等があり、設備面では館内空調設備関係や給湯ボイラー、サウナ室、その他の不具合がありその都度優先度が高いものから修繕を行っている状況である。施設維持管理の方向性として、定期的且つ大規模な更新及び修繕が必要な状況となっている。
利用の状況について
宿泊では、新型コロナウィルスの影響を受けて前年度と比較して2,399人減少し、約16,000千円の減少となっている。そのため④については、数値の低下が顕著である。休憩では、こちらも新型コロナウィルスの影響を受け前年度と比較して14,607人減少し約3,300千円の減少となっている。宴会においても、新型コロナウィルスの影響を受け前年度と比較すると1,929人減少し、約8,700千円の減少となっている。新型コロナウィルスの影響により収益の減少で、全体的に数値の悪化が見られるが特に⑥については、顕著である。このことについては、もともと福祉的が強い施設特性がある中で、収益の柱でもある宿泊及び宴会が打撃を受けたことにより影響を受けたものと考えらえる。
全体総括
収入の多くを占める宿泊や宴会について、新型コロナウィルスの影響により、大幅な減収となってしまった。新型コロナウィルスの状況については、見通しの立たない状況が続いているが、館内での感染予防対策を徹底し、お客様が安心安全に利用していただけるような環境作りを継続していくことが重要である。その上で、不具合が生じている施設・設備に対して、計画的な更新及び修繕を実施していく。今後、新型コロナウィルスの状況や国及び県の動向や施策を注視しながら、同窓会や企業・団体の研修、クラブチーム等の宿泊先として選んでもらえるようなプランを検討、実施していく必要がある。