収益等の状況について
平成29年度については、平成30年1~3月に耐震補強・改修工事のため休業したが、3ヶ月の休業を加味すると売上高は概ね安定推移している。当事業においては、指定管理者から特別会計に収益の一部を納入する協定を締結し、当該納入金の一部を基金に積み立て中長期的な施設の維持経費に充てる等、企業会計の収支状況は一定の安定性を有している。
資産等の状況について
企業債については、平成13年に借入れて以降に新たな借入を起こしておらず、平成30年度に償還が完了する。平成29年度・平成30年度において耐震補強・改修工事を実施したところであり、今後、基金の残高に留意しつつ、中長期的な修繕・機器更新等を計画的に実施していくものとする。
利用の状況について
直近の5年間においては、日帰りの食堂・温泉の利用はやや減少傾向にあり、宿泊はやや増加傾向にあるが、利用者数全体の大きな変化は見られない。客単価についても概ね安定推移している。
全体総括
上記3項目の状況から、経営については概ね安定している。当該施設は、市内でも人口減少が顕著な地域に位置しており、中長期的な地域経済の活性化を図る上で、地域産業の拠点としての役割を担ってきた。平成30年7月のリニューアルオープン以降については、改修工事における老朽部分の改修等で宿泊・保養環境の快適性の強化を図るとともに、休業期間を活用した地元食材の新メニュー開発やホスピタリティ向上を実施したことにより、利用客が増加しているところであり、今後においても、持続的なリピーター確保や新規顧客の開拓を戦略的に進め、収益の確保を図っていく。