鳥取市:公共下水道

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

①一般会計からの繰入金が減少したことにより経常収支比率が100%を下回った。②累積欠損は発生していないものの、総収益のうち使用料の占める割合は6.7%と、収益の大部分を一般会計からの繰入金(74.6%)で賄っている事業である。③26年度の会計基準改正により流動比率は100%を下回っているものの、一般会計からの繰入金等により支払い能力に問題はない。④H26から急激に比率が上昇した理由は、一般会計が負担する額を最大限の見込みから最小限度の見込みに改めたことによるもので、企業債の償還に伴い当比率は、今後も低下していく見通しである。⑤経費回収率は、汚水処理原価の上昇によって、前年度までの水準を下回った。また、類似団体平均と比較しても例年低い水準に位置している。汚水処理原価が類似団体平均に比べて低いことから、主な要因は料金収入が低いことによるものと解される。⑥修繕費と減価償却費の増加により汚水処理原価が上昇した。汚水処理に係る減価償却費は今後も発生することから、効率的な維持管理による費用の抑制が必要である。⑦日平均の処理水量の減少により例年より施設利用率は低下した(日最大処理水量で見た施設利用率は64%)。ストックマネジメントの活用等による適切な施設管理が必要である。⑧27年度は100%を実現した。

老朽化の状況について

①減価償却累計率は上昇傾向にあるものの、事業開始から15年程しか経過していないため、全国平均、類似団体平均と比較しても低位である。②平成12年度に整備を開始したことから法定耐用年数を超える管渠はない。

全体総括

本事業は、対象人口33名の小規模な事業である。したがって、使用料収入だけでは維持管理費や資本費を賄うことができない状況にあり、一般会計からの繰入金や公共下水道事業との一体的な運営が前提となっている。経営の効率性を表す経費回収率の低下は、料金収入の低さと汚水処理原価の上昇によるものだが、28年度に料金改定を行ったことにより、次年度以降は数値の改善が図られる見通しである。施設の状況については、今後、老朽化の状況や地域の将来像を踏まえ、統廃合やダウンサイジングによる効率的な管理を行っていく必要がある。こうした課題に対し、本市では29年度から10年間を計画期間とする「鳥取市下水道等事業経営戦略」を策定を進めているところであり、この中に定めた各種目標の達成を通じて、経営の健全化や施設の効率的な管理や機能の維持に取組んでいく。

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