収益等の状況について
収益的収支比率については、平成26年度で大きく上昇し、以降3年続けて類似団体平均を上回っている。これは、人件費の削減などの経営改善により経費を削減したためであると考えられる。また、平成26年度には行幸啓などによる突発的な経費を補填するための補助金の交付をうけており、収益的収支比率が上昇しているが、その後は補助金の交付は受けていないため低下している。定員稼働率においては、5年で10.6ポイント上昇しており、類似施設平均を上回っている。これは、サービスの向上などにより経営が改善されているためであると考えられる。
資産等の状況について
設備の更新については、耐用年数が経過したもののうち安全面や衛生面に支障が出るおそれがあるものから優先的に更新している。平成23年度には、全国からのシニア層や外国人旅行者の宿泊増加を目指してリニューアル改修を実施した。
利用の状況について
施設と周辺地域の宿泊客数動向については減少傾向にある。これは、都道府県延宿泊者数が増加している中、本村においては減少傾向にあるためである。今後は宿泊者数の増加を目指して、外国人宿泊客の受け入れなどに積極的に取り組んでいく。
全体総括
本村はかつて林業を基幹産業として栄えてきたが、外国産材の輸入拡大等により国内林業と同様に長年衰退を続けてきた。そんな中、本村における新たな基幹産業とすべく観光事業の拡大を進めてきた。その観光の拠点として道の駅に併設して整備されたのがホテル杉の湯である。平成23年に施設の大規模改修による大幅なリニューアルを実施、また平成27年から民間企業からの外部人材を受け入れるなど、経営改善に向けた取り組みを進めている。今後もさらなるサービスの向上や運営の効率化を図り、健全な経営に努める。