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本市の財政力指数は0.91~0.96と、他の政令市と比べ高い水準で推移しているが、地方交付税の交付団体であり、23年度は臨時財政対策債(※)において、861億円の補てん措置が講じられています。また、直近の状況については、生活保護費や臨時財政対策債償還費の増等により、前年度に比し-0.03下落しています。(※)地方全体の財源不足に対処するため、特例的に発行する地方債です。償還に要する費用は後年度の地方交付税算定における基準財政需要額に全額参入されます。
地方税や地方交付税等の確保に努め、引き続き市政改革に取り組み財政健全化に努めたが、扶助費や公債費が増加したため、財政構造の弾力性を判断するための指標である経常収支比率は前年度に比べて0.1ポイント悪化し、99.5%と依然として高い水準となっている。政令市平均95.5%に対し、政令市の中で3番目に高い数値99.5%となっているのは、生活保護費等の扶助費の負担が大きいためである。
本市では、高密度な人口集中や経済活動の集積などに対処するため、都市交通網の整備や、市立幼稚園・高等学校等の教育施設を充実していることなどもあり、直接的に行政サービスを行う職員や教職員等が多いことにより1人あたり人件費が多くなっている。平成24年7月に策定した「市政改革プラン」において、施策・事業などのゼロからの再構築、事務事業・現業系業務の民間や地域への開放、府との連携による府市業務の共通化の検討、退職勧奨制度や再就職支援策の検討、組織・ポストの見直しなど、スリムで効率的な業務執行体制をめざして引き続き取り組むことにより、更なる人件費の削減に取り組む。
平成23年度中に実施した公民較差解消のためのマイナス改定率が国より大きいことに加え、平成24年4月から給料の減額率を変更したことにより、国家公務員の時限的な2年間の給与改定特例法による措置が無かった場合の指数は95.9となった。(給与の減額率)平成23年度:課長代理級以上5.7%、係長級以下3.2%等の減額平成24年4月~現在:局長級14%、部長級・課長級・課長代理級11.5%、係長級以下3~9%(級及び年齢に応じて減額率が拡大)(給与制度改革)平成24年8月各級の最高号給等をカットすることにより、級ごとの給料月額の「重なり」幅を縮減
平成23年3月に「なにわルネッサンス2011-新しい大阪市をつくる市政改革基本方針-」を策定し、職員数の削減に取組んだ結果、平成17年4月1日現在の47,470人が平成23年4月1日現在には38,197人(-9,273人)となっている。また、本市の行財政状況が、引き続き厳しい状況にある中、平成24年7月に「市政改革プラン」を策定し、施策・事業などのゼロからの再構築、事務事業・現業系業務の民間や地域への開放、府との連携による府市業務の共通化の検討、退職勧奨職制度や再就職支援策の検討、組織・ポストの見直しなど、スリムで効率的な業務執行体制をめざして引き続き取り組むことにより、平成23年10月1日に約38,000人の職員数を平成27年10月までに半減し約19,350人とするとしており、平成24年4月1日の職員数は36,885人(前年度比-1,312人)となっている。
市政改革の取り組みにより、地方債発行を抑制し、地方債残高が減少していることに加え、今後の地方債の償還に備え、償還財源を着実に積み立てていることから、実質公債費比率は改善しており、政令市平均を下回っている。今後も引き続き市債発行を抑制基調とするなど公債費の縮減に努める。
地方債の発行を抑制したことに伴う地方債残高の減少や、職員数の削減による退職手当負担見込額の減など、市政改革の取組により、将来負担比率は着実に改善している。今後も引き続き市債発行を抑制基調とするなど財政の健全化を進める。
本市では平成18年度から平成22年度までの5年間、効果的・効率的な行財政運営をめざして市政改革を進めてきた。この改革によって一定の成果をあげたが、類似団体と比較すると、依然として高い状況にあることから、平成24年7月に策定した「市政改革プラン」において、施策・事業などのゼロからの再構築、事務事業・現業系業務の民間や地域への開放、府との連携による府市業務の共通化の検討、退職勧奨制度や再就職支援策の検討、組織・ポストの見直しなど、スリムで効率的な業務執行体制をめざして引き続き取り組むことにより、更なる人件費の削減に取り組む。
指定管理者制度の導入により、類似団体と比較し、低い傾向が続いているが、夏期に緊急節電対策を実施するなど、引き続き、経常的施策経費及び管理費の削減に努めている。今後も引き続き「市政改革プラン」に基づき、光熱水費等の節減、ファシリティマネジメントの徹底により、庁舎・事務所の維持管理費の削減をすると同時に、広報印刷物の作成、新聞・書籍等の出版物や物品の購入等にあたり、その必要性や費用対効果を点検・精査し、見直しを進めるなど更なる改善に取り組む。
被保護世帯数の増に伴う生活保護費の増などにより、扶助費は増加を続けている。扶助費のうち約6割を占めている生活保護費は、高齢化の進展や景気の後退によって増加しており、生活保護に要する負担の増加が財政全体を圧迫し、行政運営に支障をきたしている。生活保護受給者が増え続けるなか、生活保護の適正化に向け、平成25年度においても、不正受給や医療扶助の適正化に向け徹底した対策、集中的かつ強力な就労支援の取り組みを行うこととしている。また、国に対し生活保護制度の抜本的改革を要望している。
指定管理者制度の導入により、類似団体と比較し、維持管理経費が低い傾向が続いている。しかし、繰出金は、介護保険事業会計及び後期高齢者医療事業会計の給付費の増などにより増加傾向にある。
平成18年度に策定した「補助金等のあり方に関するガイドライン」に基づき、不断の見直しによる補助金の適正化を進めるとともに、公営企業会計への補助金を縮減するなど更なる削減に努めている。
大阪市では、都市基盤と生活環境の整備のために、早くから積極的に市債を活用してきたが、累積した市債の償還は本格化し、公債費は平成25年度前後にピークとなる。近年においては、臨時財政対策債の多額の発行があるものの、公共事業費を減少させることによって、市債の新規発行額を極力抑制してきたことから、平成23年度決算において、臨時財政対策債を除いた市債残高は、6年連続して減少している。
物件費とその他の経費に係る比率は低いものの、扶助費等の経費が高くなっていることなどから、公債費以外の経費に係る比率は、類似団体平均と比べて、高い傾向が続いている。平成23年度決算においても、類似団体平均より0.5ポイント高い73.3%なった。
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