経営の健全性・効率性について
本市の下水道事業は、収益的収支比率及び経費回収率が100%を下回っていることから、単年度収支は赤字であり、使用料で汚水処理費を賄えていないことを示しています。使用料の不足分は一般会計繰入金で賄うこととなるため、今後も経営改善に向けた取組を行っていきます。汚水処理原価は、有収水量1㎥あたりの汚水処理に要した費用のことですが、過去に借入れた地方債償還額が数値を押し上げています。しかし、平成27年度をピークに残高は減少していくため改善が見込まれます。水洗化率は、処理区域内で実際に水洗便所を設置して汚水処理している人口の割合のことです。類似団体を上回っており、さらに年々少しずつですが増加しています。今後も100%を目指し、普及活動に努めていきます。
老朽化の状況について
下水道事業は昭和46年8月に二村台地区を皮切りに順次拡大し、707haを供用開始しています。供用開始から既に40年以上経過しているため、二村台地区は長寿命化を、その他重要幹線等では耐震化を実施しています。
全体総括
本来は下水道使用者が負担すべき汚水処理に係る経費を、一般会計繰入金に依存してきており、下水道の未使用者も負担している財政構造となっています。今後は、農村集落家庭排水施設の下水道事業への統合や、老朽化した管渠の更新など費用の増加が予想されますが、効率的で健全な下水道事業の運営を目指していきます。