菊川市：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率地方債の償還金が増加しているため、比率が年々低くなっている。④企業債残高対事業規模比率分流式下水道等に要する経費の増に伴い、地方債の償還に要する資金に対する繰出基準割合が高くなったことから、比率が下がっている。⑤経費回収率本市の下水道事業は、公共下水道と特定環境保全公共下水道があるが、処理場は１箇所であるため、汚水処理費は有収水量による案分により算出している。このため、面整備を推進している公共下水道の供用開始区域の増加により、汚水処理費が増加し、本事業の汚水処理費も増加している。これにより、経費回収率が下がってきている。⑥汚水処理原価経費回収率と同様に、汚水処理費が減少しているため、汚水処理原価が減少している。⑦施設利用率算出根拠となる晴天時現在処理能力が処理場全体の現有能力となっているため、７％台となっている。面整備は休止しているが、改築や新築により水洗化人口が微増しているため、利用率も年々微増となっている。⑧水洗化率面整備は休止しているが、改築や新築により水洗化人口が微増しているため、類似団体に比べ水洗化率が高くなっている。

老朽化の状況について

本市は、平成10年に事業着手し、供用開始が平成16年度末と新しい施設であるため、改築・更新は実施していないが、今後、ストックマネジメント計画を策定し、長期的な施設状態を予測しながら、点検、調査、修繕及び改築を一体的に捉えて、下水道施設を計画的かつ効率的に管理していく必要がある。

全体総括

本事業の経費回収率は、類似団体に比べ高くなっているが、公共下水道と合わせた下水道事業として見れば、施設利用率が低く、経費回収率も低くなり、経営状況は良好とは言えないものとなっている。今後、汚水処理施設の10年程度での概成を踏まえた計画的な面整備を推進し、将来にわたって安定的な事業を継続していくための中長期的な経営の基本計画を策定し、経営基盤の強化と財務マネジメントの向上図っていく必要がある。