収益等の状況について
収益的収支比率は、類似施設平均値を下回っているが、健全数値である100%を超え、他会計からの補助金もなく黒字の状況を維持している。収益低下の主な要因としては、近隣に上限料金の設定がある民間駐車場が増えてきていることから、当該施設の利用者が短時間となっており収益の低下につながっていると考えられる。また、売上高GOP比率及びEBITDAについては、平均値に比べ低い数値で推移している。これも前述の利用者数の減少に伴う収益低下が主な要因であると考えられる。令和元年度は、電子マネー精算への対応や車室白線の引き直しなどを実施し利用促進を図り、収益の増加に努めたが、引き続き収入は減少傾向にある。
資産等の状況について
駐車場事業実施に必要となる機械やシステムについては、指定管理者が設置し、適切に管理・保守を実施している。現時点で、市として新たな設備投資の計画はない。
利用の状況について
稼働率については、類似施設の平均値を下回っており、緩やかな減少傾向が続いていたが、令和元年度は稼働率は若干増加した。これは、近隣の民間駐車場が増加している中で、当該駐車場が駅に直近であることから短時間の利用による利用者の増加があったものの、上限料金を導入している民間駐車場に長時間の利用者が流れているものと考えられる。具体的な利用状況については、利用台数は前年度14,445台に対し本年度15,540台(1,095台、7.6%)、収入は前年度6,279,060円に対し、本年度5,880,600円(-398,460円、-6.3%)となっている。令和元年度より、電子マネー精算への対応や車室白線の引き直しなどを実施し、利用の増加に努めている。
全体総括
北口駐車場については、近年減少傾向にあるものの、焼津駅北口から最も近い駐車場として、短時間利用を中心とした需要があり、経営状況も黒字を維持している。今後も指定管理者の民間ノウハウを活かした業務改善と前述の電子マネー精算への対応などの利用促進により、中心市街地活性化事業との調整を行いながら、都市計画駐車場として維持していく。また、新型コロナウイルスの影響による周辺民間駐車場の料金変動の収束後に、駅南の小石川駐車場で実施している上限料金制について、北口駐車場への導入を検討する。