収益等の状況について
収益的収支比率は若干の赤字であるが2年連続で値が上昇しており、またEBITDAの値も2年続けて回復していることから、経営改善の結果が表れている。売上高人件費比率についても平均値との差が前年から拡大したものの2年続けての減少傾向である。なお、当施設の営業期間は4月下旬から11月下旬であり、冬期間は閉鎖となることから、定員稼働率は平均値のおよそ1/2程度の値となっている。
資産等の状況について
施設全体の老朽化が著しいため、建物躯体にかかる設備投資の計画がある。その他の経営指標については該当数値なし。平成31年度実施予定の修繕・工事は以下のとおり。・貯湯タンク修繕・屋根塗装維持工事・外壁塗装工事・照明LED化工事ほか
利用の状況について
所在市町村の宿泊需要は前年から更に下降したものの、当施設の利用者は一定の割合を保っている。登山口近くに立地していることから登山者の利用が多く、また上質の温泉を提供できることから、安定した需要があるものと推察される。
全体総括
立地の特殊性から継続して一定の稼働率を保つ施設である。収益面では2年連続で数値が改善しており、今後も継続した経営改善が期待される。一方で施設の老朽化は顕著であり、早急な修繕が必要となる場合もある。トイレ洋式化率が低い点等、改修工事が必要な箇所も散見される。山岳観光を推進する当市の重要な観光拠点のひとつである当施設は、今後も登山者を中心とした利用が見込まれるため、利用者のニーズに対応できる施設であることが求められる。