収益等の状況について
当該施設は利用料金制による指定管理者制度を導入しており、施設の改修経費については、他会計繰出金により町が執行することから、決算統計上捕捉する収益的収支比率は100%、また他会計補助金比率も100%に近い数値となっている。EBITDAも施設改修費の多寡により繰入金額の変動が見られる。宿泊者の増により、類似施設平均を下回っている定員稼働率も徐々に数値が改善傾向にある。売上高人件費比率は、H25からH26に大幅改善となっているが、H28は宿泊以外の利用が低調に終わり、売上高が減少したため、比率は増加に転じている。総じて経営状況は好転しているが、収益をもって施設改修費用を捻出するまでには至っていないのが現状である。
資産等の状況について
資産状況については、資料等が不足しており分析できない。
利用の状況について
一時期は年間2,000人を割り込むほど宿泊者数が低迷していたが、北陸新幹線開業やソフトテニスを中心とした合宿・大会誘致により利用者数は増加傾向となっている。
全体総括
利用者数は増加傾向にあり、単年度の収益だけをみれば概ね良好と捉えられるが、施設修繕・改修経費は大半を他会計繰入金に依存しており、独立採算性が担保されているとは言い難い。しかし、地域における民間施設の供給量の脆弱性等を鑑みれば、公共宿泊施設の需要は高いため、今後の施設運営のあり方として公営企業から一般会計化を検討する必要がある。