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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成29年度において,義務教職員人件費の権限移譲に伴う基準財政需要額の増加額に対して,基準財政収入額の増加額が少なかったため,前年度比低下に転じ,以降も低下を続けている。類似団体との比較においても,人口1人あたりの市税収入が低いことから,類似団体内平均を0.17下回り最低に位置する状況である。今後も歳入確保や歳出削減に努めるとともに,雇用の確保,拠点性の強化,交流人口の拡大などによる税収基盤の強化に取り組んでいく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳出面では,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う受診控えにより,医療費助成などが減少する一方で,公債費や繰出金などが増加し,全体で13億円余り増加した。歳入面では,市税などが減となった一方で,地方消費税交付金の増などにより,全体で21億円余り増加し,歳出側の増加を歳入側の増加が上回ったことから,比率としては,前年度と比較して0.2ポイント低下した。引き続き歳出の見直しを行うとともに,税源の涵養を図ることにより,数値が上昇しないよう努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については,退職者数が減少した一方,会計年度任用職員制度への移行による影響で増加した。物件費については,会計年度任用職員制度への移行の影響で減となる一方,特別定額給付金の事務費が増加した影響などにより増加した。類似団体内順位は変わらず下位に位置しており,今後も引き続き積極的な行財政改革を行い,事務事業の見直しを徹底するなど歳出抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
引き続き国制度準拠を徹底し,今後もより一層給与適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
会計年度任用職員制度への移行による影響で増員となっている。また,本市は,区役所・出張所や公立保育所を多く設置していることなどから,類似団体との比較では平均を上回っている状況である。引き続き,平成30年10月に策定した定員配置計画2018に基づき,職員配置の選択と集中,適正化を進める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和2年度は、標準財政規模が増加した一方、企業債償還金の増に伴う一般会計からの繰出金の増加(+3億円)や、満期一括積立の増加(+4億円)等により、単年度比では0.2ポイント増加した。3カ年平均では、義務教育職員人件費の権限移譲により大きく減少した平成29年度と入れ替わったことから、前年度比0.4ポイントの増加となった。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和2年度は、地方消費税などの税交付金や交付税が増加したことにより標準財政規模が増加したほか、臨時財政対策債を除く地方債現在高の減少(-19億円)や、企業会計の公債費繰出が減少(-82億円)したため、前年度比で4.9ポイント減少した。今後も投資的経費を厳正に選択することで、臨時財政対策債を除く市債発行を抑制し残高の縮減に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
平成29年に県から義務教職員分が移譲されたこと等により,人件費が大幅に増加した。令和2年度は,会計年度任用職員制度への移行により増加した。引き続き,平成30年10月に策定した定員配置計画2018に基づき,定員の適正化を進めるとともに,持続可能な行財政運営の確立のため,業務のあり方・やり方の精査と合わせ,総人件費の縮減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い,各種健診に係る経費などが減少した一方,システムの運用に係る経費などが増加したことから,比率は横ばいとなった。政令市平均並みではあるが,財政状況としては依然として厳しい状況であることから,事務事業の見直しを引き続き推進し,経費削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う受診控えにより,医療費助成などが減少したため,扶助費の比率は低下した。類似団体との比較では,引き続き平均を下回っている状況であるが,今後見込まれる社会保障費のさらなる増加を踏まえ,引き続き動向を注視する必要がある。
その他
その他の分析欄
小中学校施設の維持補修費の増や,高齢化に伴う後期高齢者医療事業会計・介護保険事業会計への繰出金の増などにより,その他に係る決算額は増加したものの,比率としては横ばいとなった。今後も施設の老朽化による維持補修費の増が見込まれるため,引き続き事業の見直しを図るとともに,各会計の収支状況を的確に把握し,普通会計の負担額を適正にしていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
下水道事業会計や病院事業会計への繰出金が増加したことなどから,比率も前年度と比較して0.2ポイントと上昇した。引き続き,企業会計の経営状況を的確に把握し,健全経営に努めるとともに,各種団体に対する補助金等についても適正な執行に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
前年度と同程度となり,類似団体の平均並となった。大型建設事業の本格化及び臨時財政対策債の発行に伴い,引き続き公債費の増加が予測されるため,市債発行を抑制し市債残高の縮減に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体との比較は平均値を下回っているが,施設や道路の管理費の増などから今後の比率の悪化が懸念される。社会保障費増加の見込みも踏まえ,行政サービスの水準を保ちながら事務事業の見直しを行うなど,経営資源の適正配分を進め,数値が上昇しないよう努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費について,特別定額給付金の支給に伴い,決算額が増加している。労働費について,雇用調整助成金の支給などにより決算額は増加している。類似団体の中で最も高いのは,新潟勤労者総合福祉センター(新潟テルサ)の管理運営費があるためである。農林水産業費について,一人あたり8,803円と類似団体の中で高い状況になっているのは,住民一人あたりの耕地面積が類似団体の中で最も多く,田園型政令市を目指した各種施策に取り組んでいるためである。土木費について,除雪対策費の増により決算額は増加している。一人あたり90,425円と類似団体の中で最も高い状況となっているのは,新潟駅付近連続立体交差事業や新潟中央環状道路整備事業などの大規模事業を推進していることや,冬季の除雪対策経費によるものである。教育費について,一人あたり96,506円と類似団体の中で高い状況となっているのは,義務教職員人件費の権限移譲に伴う影響額が,類似団体の中でも大きかったことによるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
人件費については,会計年度任用職員制度への移行により決算額は増加しており,義務教職員人件費の権限移譲の影響から類似団体内順位は依然として高い水準となっている。補助費等及び物件費については,特別定額給付金の影響で決算額が増加している。物件費は,市営住宅を除く公共施設の一人あたり保有面積や道路の実延長が政令市の中で上位にあることにより高い傾向にある。維持補修費については,前年度が小雪であった一方,令和2年度は異常降雪となったことから,除雪対策費が増加し,政令市内順位も上昇している。普通建設事業については,前年度実施した学校空調設備整備事業やふるまち庁舎整備事業が完了したことにより,決算額が減少している。令和2年度は,新型コロナウイルス感染症や異常降雪による影響で,基金の取り崩しを行った。今後も緊急時や災害時の財政需要に対応できるよう,令和元年度から取り組んでいる集中改革を着実に進め,一定程度の基金残高を確保することで,強固な財政運営の基盤づくりを目指していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄標準財政規模は,標準税収入額等が増加したことにより前年度比1.8%の増加となった。財政調整基金残高は,新型コロナウイルス感染症への対応及び除雪の財源対策として約10億円の取崩しを行ったため,減少した。実質収支については,感染症への対応で多額の経費を執行したものの,国庫支出金の活用や前年度からの繰越金により黒字を確保したが,実質単年度収支は,財政調整基金の一部を取り崩した影響により赤字となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄新潟市において、平成20年度決算以降、連結実質赤字は生じていない。ただし国民健康保険事業会計では、近年において実質収支比率の赤字はないものの、平成20~21年度には保険給付費の増加や前期高齢者交付金の減などにより生じた収支不足の結果赤字となった事例がある。今後も保険給付費の増加が見込まれるなど厳しい財政状況が予想されることから、不納欠損額や収入未済額の削減を図るなど、健全な財政運営に努める。また、公営企業会計においても、今後も厳しい経営環境が予想されることから、より一層の経営努力が必要となる。特に、水道事業会計や下水道事業会計では老朽化施設の更新を適切な時期に実施する必要がある。しかし、人口減少などによる事業収益のさらなる減少により、財源確保が厳しくなるものと見込まれることから、徹底した経費削減とともに、将来世代に過度な負担を残さないよう企業債残高の増高を抑制しながら、安定的な事業運営に必要な資金を確保する必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄「元利償還金」のうち、利子については低金利の影響もあり減少しているが、元金が増加しているため、合計として増加している。また、下水道事業会計、病院事業会計における企業債償還金の増に伴う繰入金の増加や、満期一括積立の増加などもあり、分子全体で増加となっている。今後も投資的経費を厳正に選択することで、臨時財政対策債を除く新規発行額の抑制と市債残高の縮減に努めていく。
分析欄:減債基金平成29年度に臨時財政対策債にかかる積立ルールの変更及び豪雪に対応するための積立額抑制を行ったため一時的に積立額が減少している。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額においては、下水道事業会計などの企業会計への公債費繰出金が減少する一方、臨時財政対策債の増により、地方債現在高が増加したたため、前年度比で増加している。。充当可能財源等においても、都市計画税充当可能額が減少する一方、基準財政需要額算入見込額が増加しており、前年度比で増加している。将来負担比率の分子としては、充当可能財源等の増加幅の方か大きいため前年度比で減少している。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)新型コロナウイルス感染症への対応及び除雪の財源対策として、財政調整基金の約10億円の取崩しを行った。(今後の方針)新潟市は、平年は積雪が少ない地域だが、数年に一度の異常降雪の際には多額の除排雪経費が生じる。このような数年に一度多額となるような財政需要に対し、政令指定都市に対する特別交付税制度上の不利な取り扱いを受ける影響もあり、国の支援は決して十分とはいえない状況にある。そのため、新潟市では異常降雪時の多額の財政負担に備えた自主財源として過去の除排雪実績等を踏まえた一定規模の基金残高を確保しておく必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)新型コロナウイルス感染症への対応及び除雪の財源対策として、財政調整基金の約10億円の取崩しを行った。(今後の方針)新潟市は、平年は積雪が少ない地域だが、数年に一度の異常降雪の際には多額の除排雪経費が生じる。このような数年に一度多額となるような財政需要に対し、政令指定都市に対する特別交付税制度上の不利な取り扱いを受ける影響もあり、国の支援は決して十分とはいえない状況にある。そのため、新潟市では異常降雪時の多額の財政負担に備えた自主財源として過去の除排雪実績等を踏まえた一定規模の基金残高を確保しておく必要がある。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金運用により、1百万円増加(今後の方針)基金運用益分を積み立て予定
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)都市整備基金:健全なかつ秩序ある発展に資する都市施設の整備新型コロナウイルス感染症対策協力基金:新型コロナに対する医療提供体制の整備、感染拡大の防止並びに市民生活及び地域経済の回復農業成長産業化基金:農業分野の人材育成並びに農業及び農業に関連する産業の成長森林環境譲与税活用基金:地球温暖化の防止及び災害の防止再生可能エネルギー等導入推進基金:エネルギーの自立化及び分散化並びに効率化を図り、地球温暖化対策及び災害に強いまちづくりを推進(増減理由)寄附金などを財源として、新型コロナウイルス感染症対策協力基金を新設(今後の方針)各基金の目的のために活用予定新型コロナウイルス感染症対策協力基金は、新型コロナウイルス感染症対策のため、今後全額を活用予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
施設の長寿命化などの影響もあり、有形固定資産合計が前年度から79億円の減少となったことから、有形固定資産減価償却率は1.3ポイント上昇しています。一方で、政令市中では2番目に低い値となっており、合併建設計画等により、新規施設の整備を進めてきた結果として、減価償却累計額の低い施設が多いといえます。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
政令市中16位と低い値になっています。「2021財政見通し」では、将来負担比率について、市債残高の縮減を図りつつ、毎年度着実に低減することを財政目標に掲げており、今後も債務償還比率の推移を注視した上で、投資的経費の厳正な選択を着実に推進し、財政の健全化に努めます。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
政令市平均では、将来負担比率が減少傾向にありますが、本市においては、ほぼ横ばいで推移しています。これは、合併建設計画等により新規施設の整備を進める中で、起債を活用してきたことが影響しています。一方で、有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあり、今後維持管理、更新費用の増加が見込まれることから、現役世代と将来世代の負担のバランスを図りながら、将来負担比率の着実な低減に取り組む必要があります。また、本市では令和2年3月に「市公共施設の種類ごとの配置方針」を策定し、施設の最適化を進めています。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債比率は良化傾向にはあるものの、建設事業債を20年償還している影響もあり、政令市平均と比較して高い値となっています。一方で、ほぼ横ばいで推移している将来負担比率の着実な低減にも取り組む必要があることから、実質公債比率の推移を注視しつつ、市債残高の縮減を図る必要があります。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
本市は平成17年度の広域合併により、施設数が増加し、公営住宅を除く市民一人当たりの公共施設面積は、全政令市のうち最も大きくなっています。道路については、一人当たり延長が政令市3位、政令市平均の2.4倍と長く、歳出に占める土木費の割合も政令市で一番大きくなっています。有形固定資産減価償却率は、政令市で2番目に低くなっていますが、償却率は上昇傾向にあり、今後維持管理、更新費用の増加が見込まれています。学校施設については、一人当たり面積が政令市2位、政令市平均の1.2倍と大きくなっていますが、これまで適正配置基本方針に基づき、学校の統廃合を実施してきたため、減少傾向にあります。有形固定資産減価償却率は、政令市平均が増加傾向にあるのに対し、統廃合の実施により増加が抑制されています。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
図書館やスポーツ施設、庁舎などほとんどの施設が合併した市町村にあったことから、一人当たり面積が政令市平均以上となっています。体育館・プールについては、有形固定資産減価償却率は政令市平均並みですが、一人当たり面積が2.1倍であり、地域ごとの保有バランスの分析を進める必要があります。庁舎については、有形固定資産減価償却率が66.4%と高く老朽化が進んでおり、一人当たり面積も区の数が8区と多いことから政令市平均の1.2倍となっています。これまでも、地域別実行計画を策定し、施設の再編を進めてきたところですが、令和2年3月に「市公共施設の種類ごとの配置方針」を策定し、17の施設の種類ごとに特性を分析し、施設の最適化を進めています。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
令和2年度の一般会計等における資産の総額は、前年度に比べ52億円の減少となっている。固定資産は66億円減少しており、これは減価償却の影響などによる有形固定資産の減少が進んだことが主な要因となっている。流動資産は、財政調整基金を10億円取り崩した一方、繰越金が前年度比で20億円増加したことなどから、流動資産全体では14億円の増加となった。一般会計等における負債の総額は、前年度に比べ109億円の増となっている。固定資産の財源である地方債について、公共施設整備などにおける地方債の発行や普通交付税の代替財源となる臨時財政対策債の残高が103億円増加したことによるものである。連結での資産総額は2兆724億円である。これは下水道事業会計(5,804億円)や水道事業会計(1,650億円)をはじめとする公営企業会計の公共資産が加算されることによるものである。また、負債総額は1兆3,848億円で、これも資産同様に下水道事業会計(5,391億円)及び水道事業会計(826億円)などの加算によるものである。負債は将来世代への負担となるため、引き続き、公共施設の最適化を進めるとともに、投資的経費の厳正な選択に努めていく。
2.行政コストの状況
令和2年度の一般会計等においては、幼児教育・保育の無償化による使用料の減などの影響で経常収益が減少した一方、経常費用が増加したことから、純行政コストは前年度に比べ976億円増加し、4,242億円となっている。経常費用は955億円のうち、物件費が除雪対策費が85億円増加したことなどにより104億円増加している。また、移転費用は842億円増加しており、内訳として、補助金等が特別定額給付金などにより781億円の増、社会保障給付が幼児教育・保育の無償化の通年化などの影響で44億円の増水道事業会計や介護保険事業会計への繰出金の増加などにより16億円増加している。高齢化の影響などにより、社会保障給付の増加傾向は今後も継続すると考えられることから、全体的なコストの圧縮に引き続き努める必要がある。連結での純行政コストは6,478億円となっている。これは、国民健康保険事業特別会計(721億円)及び介護保険事業特別会計(814億円)などが加算されるためである。
3.純資産変動の状況
令和2年度の一般会計等においては、税収等の財源4,068億円が純行政コスト4,242億円を下回っており、本年度差額が△174億円のマイナスとなったことなどにより、純資産残高は161億円の減少となった。今後も引き続き、投資的経費に係る厳正な事業選択や、集中改革プランによる既存事業の抜本的な見直しによる一層の歳出削減を図るとともに、地域経済活性化に資する施策を充実させ財源の涵養を図るなど歳入確保に努める必要がある。
4.資金収支の状況
令和2年度の一般会計等において業務活動収支では、支出が除雪対策費の増による物件費の増加や、特別定額給付金の支給による補助金等支出の増加などにより、前年度に比べ928億円増加したのに対し、特別定額給付金に伴う国庫補助金の増加、消費税引き上げの影響による地方消費税交付金の増加などにより、前年度に比べ947億円増加し、収支では前年度に比べ18億円良化した。投資活動収支では,支出が大規模工事が令和元年度に完了したことなどにより72億円減少したのに対し、収入では保育所等整備に伴う国庫補助金の増加などにより前年度に比べ9億円増加したため、収支では81億円良化しました。財務活動収支では、臨時財政対策債などの償還の増加に対し、学校空調設備整備に伴う市債の発行などが減少したことなどから、収支は64億円悪化しました。これらにより、基礎的財政収支は前年度比で78億円の良化となりました。今後も将来世代への過度の負担とならないよう、注視していく必要があります。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
令和2年度決算を類似団体と比べると、「市民一人当たり資産「額」は低くなっている。これは、類似団体に比べ地価が低いため、減価償却の無い土地の市民一人あたり資産額が低いことが影響していると考えられる。また、「有形固定資産減価償却率」は他団体に比べて低くなっていることから、他団体に比べ新規施設の整備がなされていると考えられる。
2.資産と負債の比率
資産額について、令和2年度は減価償却が進んでいるため近年は減少傾向にある。一方で、負債額については、新潟駅周辺整備事業のような地方債発行を行うが資産計上されない(行政コストに計上される)事業の進捗や臨時財政対策債の発行などにより増加しているため、純資産比率は低下傾向にある。令和2年度決算を類似団体と比べると、資産の状況に記載のとおり、一人当たり資産額が類似団体より少ないことから、「純「資産比率」は低くなっている。また、新規施設の整備による資産形成のために起債を活用しているため「将来世代負担比率」は高くなっている。
3.行政コストの状況
令和2年度決算では、幼児教育・保育の無償化の影響などにより、純行政コスト全体も増加しているが、住民一人当たりの数値は、類似団体平均値並みとなっている
4.負債の状況
令和2年度決算では、固定資産の形成に係る地方債や普通交付税の代替財源となる臨時財政対策債の残高が増加したことにより、「市民一人あたりの負債額」は増加している。また、他都市に比べ新規施設が多く、その整備に地方債を活用しているため、類似団体に比べ高くなっている。
5.受益者負担の状況
令和元年度決算において、受益者負担の割合は、類似団体に比べて低いことから、収益である使用料や手数料についても、受益者負担の適正化に取り組む必要がある。
類似団体【政令指定都市】
札幌市
仙台市
さいたま市
千葉市
横浜市
川崎市
相模原市
新潟市
静岡市
浜松市
名古屋市
京都市
大阪市
堺市
神戸市
岡山市
広島市
北九州市
福岡市
熊本市