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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
税収の増などにより平成27年度までは財政力指数は上昇を続けてきたが,平成29年度において,義務教職員人件費の権限移譲に伴う基準財政需要額の増加額に対して,基準財政収入額の増加額が少なかったため,前年度比低下となり,以降も低下を続けている。類似団体との比較においても,人口1人あたりの市税収入が低いことから,類似団体内平均を0.16下回っている状況である。今後も歳入確保や歳出削減に努めるとともに,雇用の確保,拠点性の強化,交流人口の拡大などによる税収基盤の強化に取り組んでいく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年と比べ,歳入の面ではほぼ横ばいであった,歳出の面で対象年齢が拡大されたこども医療費のほか,障がい者自立支援給付費や,幼保無償化に伴う保育園運営費といった扶助費関連経費が増となったため,1.3上昇した。引き続き厳しい財政状況が予測されることから,積極的な行財政改革を推進していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については,退職者数や職員数が減少したため退職手当等が減となった一方,物件費については,放課後児童クラブの運営費の増加やプレミアム付商品券事業を行ったことなどにより増となったため,前年に比べ微増した。類似団体内順位は変わらず下位に位置しており,今後も更なる行財政改革への取り組みを強化し,事務事業の見直しを徹底するなど歳出抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国制度準拠の徹底等により,指数は類似団体でも上位にある。今後もより一層給与適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
指定管理者制度の導入や民間委託化の推進を図り,令和元年度は普通会計で89人の減員となった。しかし,本市は,区役所・出張所や公立保育所を多く設置し,また,各区に農業部門や農業委員会を多く設置していることなどから,引き続き類似団体との比較では平均を上回っている状況である。今後は,平成30年10月に策定した定員配置計画2018に基づき,職員配置の選択と集中,適正化を進める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和元年度の実質公債費比率は標準財政規模の減少などにより単年度は0.1ポイント悪化したが,三か年平均では0.1改善した。合併建設計画に伴う合併特例債等の発行により,元利償還金が増加していることから類似団体平均を上回っているが,投資的経費の厳正な事業選択を通じ,市債残高の縮減に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度は,個人市民税や固定資産税などの市税収入が増となる一方,臨時財政対策債の減少により実質的普通交付税が減少したことなどにより,標準財政規模が約4億円減少した。また,平成30年度から繰り越した学校空調整備に係る建設事業債など,地方債現在高が増加したことに伴い,前年度と比べ1.6増加した。今後も投資的経費を厳正に選択することで,臨時財政対策債を除く市債発行を抑制し残高の縮減に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
平成29年に県から義務教職員分が移譲されたこと等により,人件費が大幅に増加した。引き続き,平成30年10月に策定した定員配置計画2018に基づき,定員の適正化を進めるとともに,持続可能な行財政運営の確立のため,業務のあり方・やり方の精査と合わせ,総人件費の縮減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
放課後児童クラブの運営費が増加したことや家庭ごみ収集運搬に係る委託料が増加したことなどから,決算額が増加し,比率も上昇した。財政状況としては厳しい状況であることから,事務事業の見直しを引き続き推進し,経費削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
幼児教育・保育の無償化により保育園運営費が増加したことや障がい者の自立支援給付費が増加したことなどから,扶助費の比率は上昇した。類似団体との比較では,引き続き平均を下回っている状況であるが,今後見込まれる社会保障費のさらなる増加を踏まえ,引き続き動向を注視する必要がある。
その他
その他の分析欄
令和元年度は小雪であったため,除排雪経費の減などから維持補修費は減少している。一方で,高齢化に伴う被保険者の増による影響で,後期高齢者医療事業会計・介護保険事業会計への繰出金が増加傾向にあるため,その他に係る比率は上昇した。引き続き各会計の収支状況を的確に把握し,普通会計の負担額を適正にしていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
下水道事業会計への繰出金が増加したものの,水道事業会計や病院事業会計への繰出金が減少したことなどから,決算額はほぼ横ばいで推移し,比率も前年と同率となった。引き続き,企業会計の経営状況を的確に把握し,健全経営に努めるとともに,各種団体に対する補助金等についても適正な執行に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
前年度と同数値となり,類似団体の平均並となった。大型建設事業の本格化及び臨時財政対策債の発行に伴い,引き続き公債費の増加が予測されるため,市債発行を抑制し市債残高の縮減に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体との比較は平均値を下回っているが,施設や道路の管理費の増などから今後の比率の悪化が懸念される。社会保障費増加の見込みも踏まえ,行政サービスの水準を保ちながら事務事業の見直しを行うなど,経営資源の適正配分を進め,一層の経費削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
総務費について,一人当たり38,467円と前年より5順位を上げ,類似団体の中で比較的高い状況になっているのは,市役所ふるまち庁舎を整備したことや,小雪の影響により財政調整基金に約25億円の積立を行ったことによるものである。労働費について,一人あたり1,609円と類似団体の中で最も高いのは,新潟勤労者総合福祉センター(新潟テルサ)の管理運営費があるためである。なお,新潟県労働金庫への貸付金は皆減した。農林水産業費について,一人あたり9,247円と類似団体の中で高い状況になっているのは,住民一人あたりの耕地面積が類似団体の中で最も多く,田園型政令市を目指した各種施策に取り組んでいるためである。土木費について,一人あたり77,306円と類似団体の中で最も高い状況となっているのは,新潟駅付近連続立体交差事業や新潟中央環状道路整備事業などの大規模事業を推進していることや,冬季の除雪対策経費によるものであるが,平成30,令和1と小雪であったことから,平成29以前より減少傾向にある。教育費について,一人あたり97,417円と類似団体の中で高い状況となっているのは,義務教職員人件費の権限移譲に伴う影響額が,類似団体の中でも大きかったことによるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
人件費については義務教職員人件費の権限移譲の影響により類似団体内順位は依然として高い水準となっている。物件費は市営住宅を除く公共施設の一人あたり保有面積や道路の実延長が政令市の中で上位にあることにより高い傾向にある。維持補修費は前年度に引き続き小雪であったことから,除雪経費が減り,減少している。普通建設事業については学校空調設備整備事業やふるまち庁舎や北区役所新庁舎整備事業の増により、前年度より大幅に増加した。この小雪の影響もあり財政調整基金に積み立てを行うことができたので,積立金の類似団体内順位は7上昇した。今後は新型コロナウイルス感染症に伴う財政需要に対応しつつ,今後の緊急時や災害時の財政需要に対応できるよう一定程度の基金残高を確保し,強固な財政運営の基盤づくりを目指していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄標準財政規模は,実質的普通交付税が減少したことなどにより前年度比0.3%の微減となった。財政調整基金残高は、25億円の積立てを行ったため、標準財政規模比で1.1%上昇した。実質収支額及び実質単年度収支は、小雪に伴う除雪経費の減少や、前年度からの繰越金が例年より大きかったほか、歳入確保、歳出削減の行財政改革に取り組んだため黒字となったが、前年度に比べ黒字幅は縮小した。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄新潟市において、平成20年度決算以降、連結実質赤字は生じていない。ただし国民健康保険事業会計では、近年において実質収支比率の赤字はないものの、平成20~21年度には保険給付費の増加や前期高齢者交付金の減などにより生じた収支不足の結果赤字となった事例がある。今後も保険給付費の増加が見込まれるなど厳しい財政状況が予想されることから、不納欠損額や収入未済額の削減を図るなど、健全な財政運営に努める。また、公営企業会計においても、今後も厳しい経営環境が予想されることから、より一層の経営努力が必要となる。特に、水道事業会計や下水道事業会計では老朽化施設の更新を適切な時期に実施する必要がある。しかし、人口減少などによる事業収益のさらなる減少により、財源確保が厳しくなるものと見込まれることから、徹底した経費削減とともに、将来世代に過度な負担を残さないよう企業債残高の増高を抑制しながら、安定的な事業運営に必要な資金を確保する必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄「元利償還金」のうち、元金については増加をしているが、利子については低金利の影響で減少をしており、合計としてはほぼ横ばいで推移している。「満期一括償還地方債に係る年度割相当額」は、相当額が積み立てられており、これも横ばい傾向に向かっている。今後も新潟市集中改革プランに基づき、投資的経費を厳正に選択することで、臨時財政対策債を除く新規発行額の抑制と市債残高の縮減に努めていく。
分析欄:減債基金平成29年度に臨時財政対策債にかかる積立ルールの変更及び豪雪に対応するための積立額抑制を行ったため一時的に積立額が減少している。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担額においては、公営企業債の繰出方法の見直し等による公営企業債等繰入見込額の減少や、退職手当負担見込額が減少したが、地方債現在高が増加したことなどにより、前年度と比べて増加した。充当可能財源等については、充当可能特定歳入の減少はあるが、充当可能基金や基準財政需要額算入見込額が増加したことから、前年度と比べ僅かに増加している。将来負担比率の分子は、将来負担額の増加と僅かに増加した充当可能財源等により、前年度に比べ増加している。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度当初予算編成時点では、市税をはじめとする歳入一般財源が伸び悩む中、全事務事業点検の実施など全分野にわたる行財政改革を徹底し、従来までの基金の取り崩しに頼った財政運営から脱却し、収支均衡を堅持した財政運営となったため、財政調整基金に5億円を積み増す予算編成となった。小雪に伴い除排雪経費が少なかったことや、前年度からの繰越金が例年に比べ大きかったほか、歳入確保、歳出削減に取り組んだこと等により、財政調整基金に25億円の積み立てを行った。(今後の方針)新型コロナウイルス感染症による危機的状況に立ち向かうため、これまで掲げてきた基金の積み増しの目標を一旦停止して、必要な対策を講じるが、豪雪や災害などに備えるための残高を確保する必要があるため、引き続き、建設事業の厳正な事業選択や、より一層の事業見直しによる歳出抑制を徹底するとともに、更なる歳入確保に努め、出来る限り早期に積み増しを行ってきたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)小雪に伴い除排雪経費が少なかったことや、前年度からの繰越金が例年に比べ大きかったほか、年度末にかけ歳入確保、歳出削減に取り組んだこと等により、25億円の積み立てを行った。(今後の方針)新型コロナウイルス感染症による危機的状況に立ち向かうため、これまで掲げてきた基金の積み増しの目標を一旦停止して、必要な対策を講じるが、豪雪や災害などに備えるための残高を確保する必要があるため、出来る限り早期に積み増しを行ってきたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金運用により、6百万円増加した。(今後の方針)基金運用益分を積み立て予定。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)都市整備基金:新潟市の健全なかつ秩序ある発展に資する都市施設の整備を目的とする事業を促進する経費。農業成長産業化基金:農業分野の人材育成、起業、6次産業化などに資する事業を促進する経費。森林環境譲与税活用基金:地球温暖化の防止及び災害の防止を目的として、森林整備等の必要な事業を行う経費。(増減理由)都市整備基金:基金運用により、1百万円増加した。森林環境譲与税活用基金:森林環境譲与税を財源として、新たに基金を設置。(今後の方針)都市整備基金:建設事業の厳正な事業選択により、基金に頼らず施策を実施。農業成長産業化基金:農業分野の人材育成、起業、6次産業化を推進するため、基金を活用予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成26年度まで合併建設計画により、道路等のインフラ整備をはじめ、文化・スポーツ施設の整備、学校の改築等を進めてきたことから、減価償却率は低い傾向にある。今後も、減価償却率が上昇する見込みであるため、平成27年に策定した「新潟市財産推進計画」や令和2年3月に策定した「市公共施設の種類ごとの配置方針」に基づき、施設の最適化を進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
全国平均に比べ比率が高いのは、市債残高が多いのに対し、基金残高など充当可能財源が少ないことが影響している。令和元年度から3年間を集中改革期間と位置づけ、行財政改革を進めており、令和2年度以降、将来負担比率は毎年度低減していく見込みとなっている。新型コロナウイルス感染症拡大により、税収等の大幅な減少や、それに伴う基金の活用が想定されるが、今後も、投資的経費の厳正な選択を行い、財政の健全化に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成26年度まで合併建設計画により施設整備を進めてきたことから、新規施設が多く有形固定資産減価償却率は低い傾向にあり、建設事業債の発行により将来負担比率が高くなっている。今後は、有形固定資産の減価償却額が増加するため、減価償却率も上昇傾向となっており、維持管理、更新費用の増加が見込まれることから、平成27年に策定した「新潟市財産推進計画」や令和2年3月に策定した「市公共施設の種類ごとの配置方針」に基づき、施設の最適化を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
平成29年度の義務教職員の権限移譲による財政規模の増加により、平成29年、30年の実質公債費比率は低下している。実質公債比率は、建設事業債を20年償還している影響もあり、政令市平均と比較して高い値となっている。福祉施設の建設補助に対する債務負担行為に基づく支出予定額や職員数の削減に伴う退職手当負担見込額は減少しているものの、一般会計等に係る地方債の現在高が増加傾向にあったため、両指数とも高止まりしている。将来負担比率については、令和2年度以降、毎年度低減していく見込みとなっており、投資的経費の厳正な選択を着実に推進し、財政の健全化に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
本市は平成17年度の広域合併により、施設数が増加し、公営住宅を除く公共施設において、市民一人当たり面積が政令市平均を上回っている。道路については、一人当たり延長が政令市3位、政令市平均の2.4倍と長くなっている。有形固定資産減価償却率は、政令市で2番目に低くなっているが、償却率は上昇傾向にあり、今後維持管理、更新費用の増加が見込まれている。橋りょうは市内に4,000橋を超える数があり、高度経済成長期の始まりを境に集中して整備してきたことから、今後建設後50年を超えるものが増大するため、橋りょうのアセットマネジメントによる計画的な維持管理を進めている。学校施設については、一人当たり面積が政令市2位、政令市平均の1.2倍と大きくなっているため、今後も適正配置基本方針に基づき、学校の統廃合を実施する必要がある。有形固定資産減価償却率は、政令市平均が上昇傾向にあるのに対し、統廃合の実施により上昇が抑制されている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
平成17年の13市町村との広域合併を機に、各市町村の既存の施設を引き継ぐとともに、合併建設計画により新規施設の整備を進めたことから、図書館やスポーツ施設、庁舎などの一人当たり面積が政令市平均以上となっている。体育館・プールについては、一人当たり面積が政令市平均の2.5倍であり、地域ごとの保有バランスの分析を進める必要がある。庁舎については、令和元年度にふるまち庁舎の大規模整備を行ったため、有形固定資産減価償却率は改善したものの、区の数が8区と多いことから一人当たり面積は政令市平均の1.5倍となっている。これまでも、4つの地域で地域別実行計画を策定し、施設の再編を進めてきたが、令和2年3月に「市公共施設の種類ごとの配置方針」を策定し、17の施設の種類ごとに特性を分析し、施設の最適化を進めてくこととしている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
令和元年度の一般会計等における資産の総額は、前年度に比べ3億円の増となっている。減価償却の影響により有形固定資産の減少は進んでいるものの、令和3年度以降の地方債の償還に備えて積み立てている減債基金が増加したことから、固定資産は11億円の増となった。一方で、流動資産は、財政調整基金を25億円積み増したものの、繰越金が前年比で減少し、流動資産全体では8億円の減となった。一般会計等における負債の総額は、前年度に比べ155億円の増となっている。ふるまち庁舎整備など固定資産の形成に係る地方債や普通交付税の代替財源となる臨時財政対策債の残高が増加したことによるものである。連結での資産総額は2兆809億円である。これは下水道事業会計(5,843億円)をはじめとする公営企業会計の公共資産が加算されることによるものである。また、負債総額は1兆3,829億円で、これも資産同様に下水道事業会計(5,433億円)及び水道事業会計(831億円)などの加算によるものである。負債は将来世代への負担となるため、引き続き、公共施設の最適化を進めるとともに、投資的経費の厳正な選択に努めていく。
2.行政コストの状況
令和元年度の一般会計等においては、幼児教育・保育の無償化による使用料の減などの影響で経常収益が減少した一方、経常費用が増加したことから、純行政コストは前年度に比べ73億円増加し、3,266億円となっている。経常費用増加分のうち、移転費用が80億円増加している。内訳として、補助金等がプレミアム商品券事業などにより16億円の増、社会保障給付が幼児教育・保育の無償化などの影響で54億円の増、下水道事業会計や介護保険事業会計への繰出金の増などにより11億円の増となっている。高齢化の影響などにより、社会保障給付の増加傾向は今後も継続すると考えられることから、令和元年度からの3年間を計画期間と位置付けた集中改革プランによる行財政改革を徹底し、全体的なコストの圧縮に引き続き努める必要がある。連結での純行政コストは5,546億円となっている。これは、国民健康保険事業会計(741億円)及び介護保険事業会計(801億円)などが加算されるためである。
3.純資産変動の状況
令和元年度の一般会計等においては、税収等の財源3,090億円が純行政コスト3,266億円を下回っており、本年度差額が176億円のマイナスとなったことなどにより、純資産残高は153億円の減少となった。昨年度に比べれば、純資産変動額は良化しているものの、今後も引き続き、投資的経費に係る厳正な事業選択や、集中改革プランによる既存事業の抜本的な見直しによる一層の歳出削減を図るとともに、地域経済活性化に資する施策を充実させ財源の涵養を図るなど歳入確保に努める必要がある。連結でも、本年度差額において水道事業会計が196億円のプラスとなったことから、純資産変動額が良化し、156億円の減少となっている。
4.資金収支の状況
令和元年度の一般会計等において業務活動収支では、支出が幼児教育・保育の無償化による社会保障給付の増加や、他会計への繰出金の増加などにより、前年度に比べ48億円の増となった。収入は幼児教育・保育の無償化に伴う臨時交付金や国庫負担金の増加、個人市民税や固定資産税などの市税の増加などにより、前年度に比べ79億円増加し、収支では前年度に比べ32億円良化した。投資活動収支では、支出がふるまち庁舎などの公共施設整備などにより130億円増加したのに対し、収入では学校空調整備に伴う国庫補助金の増加などにより、前年度に比べ4億円の増加に留まったため、収支では125億円悪化している。財務活動収支では、公共事業等債などの償還の減少に対し、臨時財政対策債の発行が増加したことなどから、収支は49億円良化した。連結での資金収支を見ると、業務活動収支では183億円の資金余剰がある一方で、投資活動収支では402億円の収支不足が生じており、財務活動収支において121億円の黒字となっているものの、当期収支としては98億円の赤字となっており、前年度に比べ悪化している。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
令和元年度決算を類似団体と比べると、「市民一人当たり資産額」は低くなっている。これは、類似団体に比べ地価が低いため、減価償却の無い土地の市民一人あたり資産額が低いことが影響していると考えられる。また、「有形固定資産減価償却率」は他団体に比べて低くなっていることから、他団体に比べ新規施設の整備がなされていると考えられる。
2.資産と負債の比率
資産額について、令和元年度は減債基金の増加により微増しているものの、減価償却が進んでいるため近年は減少傾向にある。一方で、負債額については、新潟駅周辺整備事業のような地方債発行を行うが資産計上されない(行政コストに計上される)事業の進捗や臨時財政対策債の発行などにより増加しているため、純資産比率は低下傾向にある。令和元年度決算を類似団体と比べると、資産の状況に記載のとおり、一人当たり資産額が類似団体より少ないことから、「純資産比率」は低くなっているまた、新規施設の整備による資産形成のために起債を活用しているため「将来世代負担比率」は高くなっている。
3.行政コストの状況
令和元年度決算では、幼児教育・保育の無償化の影響などにより、純行政コスト全体も増加しているが、住民一人当たりの数値は、類似団体平均値並みとなっている。
4.負債の状況
令和元年度決算では、ふるまち庁舎整備など固定資産の形成に係る地方債や普通交付税の代替財源となる臨時財政対策債の残高が増加したことにより、「市民一人あたりの負債額」は増加している。また、他都市に比べ新規施設が多く、その整備に地方債を活用しているため、類似団体に比べ高くなっている。「基礎的財政収支」が悪化している要因として、ふるまち庁舎整備や学校空調整備などにより、前年度に比べ投資活動支出が増加したことがあげられる。
5.受益者負担の状況
令和元年度決算において、受益者負担の割合は、類似団体に比べて低いことから、集中改革プランによる事務事業の見直しと併せて、収益である使用料や手数料についても、受益者負担の適正化に取り組む必要がある。
類似団体【政令指定都市】
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