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平成22より財政力指数は税収の伸びや地方消費税交付金の増などにより良化を続けており,平成27年度においても前年度比で0.01良化をしている。しかしながら,類似団体に比べて人口1人当たりの市税収入が低い(20政令市中18位)ことから依然として0.1程度下回っている状況である。今後も歳入確保や歳出削減に努めるとともに,雇用の確保,拠点性の強化,交流人口の拡大などによる税収基盤の強化に取り組んでいく。
これまで公債費や扶助費の増加により悪化を続けていたが,平成27は歳入において,地方消費税の税率改定に伴い地方消費税交付金が59.3%増となり,総額で1.6%の増,歳出では県道路整備事業債元利償還金負担金の減少により補助費が3.3%の減となったものの,国保会計や介護会計等への繰出金が6.9%の増,合併建設計画に伴う合併特例債などの発行により公債費が2.9%の増となり,総額で1.0%の増となったことから前年と比較して0.6%良化した。類似団体平均を下回っているが,平均値に近づきつつある。依然として公債費が増加傾向にあり,厳しい財政状況であるため,引き続き積極的な行財政改革に努める。
主に物件費について,合併建設計画により新規施設が増えたことにより管理運営費の増などにより増加している。なお,消費税率の変更に伴い,平成26以降大きく増加している。人件費においては,平成26に引き続き平成27においても人事院勧告による給与改定により給与は増加したものの,平成27は退職者数の減により退職手当が減ったことから人件費としては減少している。依然として類似団体平均を上回り,類似団体内で最も多くなっていることから,今後さらなる行財政改革への取り組みを強化し,事務事業の見直しを図るなど経費節減に努める。
昇給延伸や国制度準拠の徹底等により,指数は類似団体でも上位にある。今後もより一層給与の適正化に努める。なお,平成23年度と平成24年度に数値が上昇していたのは,国家公務員の臨時的な減給措置によるものである。
公立保育園を多く設置していること,耕地面積が広く農業部門に多くの職員を配置していることなどから,引き続き類似団体との比較では平均を上回っている状況である。平成27年度からの定員配置計画(4か年)では,年齢構成の平準化,人員配置における選択と集中の強化,多様な雇用形態の活用を基本方針に掲げ,さらなる人員の適正配置に努めている。
合併建設計画に伴う合併特例債などの発行により,元利償還金が増加していることから,類似団体平均を上回ってしまったため,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,実質公債費比率の上昇を抑えるよう努める。※実質公債費率の算定基礎数値に誤りが判明したが,表内数値は訂正せずに,下記に訂正後数値を示す。平成23平成24実質公債費比率10.510.6
将来負担額及び充当可能財源等はいずれも前年と比べ増加しているが,主に一般会計等に係る地方債の現在高の増加により将来負担比率の分子は前年度に比べ増加している。一方,分母における標準財政規模については,基準財政収入額の増加が臨時財政対策債振替前基準財政需要額の増加を上回ったことにより普通交付税額及び臨時財政対策債の合算は減少したものの,標準税収入額の増加により,前年度と比べ増加したが,分子ほど増加しなかったため,将来負担比率が悪化している。
給与水準が類似団体より低いこともあるが,定員配置計画に基づき,職員数の削減に努めたことなどにより,類似団体平均を下回っている。引き続き,行財政の効率化を進めながら,選択と集中の強化を図り,限られた人員の適正配置に努めていく。
合併建設計画により整備した新たなスポーツ施設や移転新設した中央消防庁舎などの施設管理運営費が増加したものの比率は横ばいであったが,依然として類似団体平均を上回っている。今後も経営資源の適正配分を進めるため,事務事業の見直しを行うなど,引き続き経費の圧縮を図り,更なる比率の改善に努める。
類似団体平均と比較すると比率は下回っているものの,「子ども・子育て支援新制度」実施に伴う認定こども園等での施設型給付事業の開始などにより増加したが,比率は横ばいであった。今後も引き続き動向に注視する必要がある。
国民健康保険事業会計において国保制度改革における財政基盤強化として保険者支援制度の拡充などにより繰出金の増加,介護保険事業会計における給付費の増加による繰出金の増加により比率が増加している。各会計の収支状態を的確に把握し引き続き健全な運営に努め,普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
県道路整備事業債元利償還金負担金の減少により比率は減少したものの,企業会計に対する繰出金は増加ししており,類似団体と比較しても依然平均値を上回っている。引き続き繰出金が増加している各企業会計の経営状態を的確に把握し健全な運営に努める。また,各団体に対する補助金等についても適正な執行に努める。
類似団体と比較すると比率は下回っているものの,合併建設計画に伴う合併特例債の発行などにより,公債費が増加していることから,今後は財政予測計画に基づき市債残高を縮減し,公債費の上昇を抑えるよう努める。
職員数の削減に努めているが,人事院勧告による給与改定により人件費は増加し,社会保障の充実や安定化にかかる扶助費等の増加により,公債費以外の比率は増加している。類似団体と比較すると,昨年度に引き続き,平均値をやや上回ってしまっており,今後の社会保障費の増加を見込むとさらなる比率の悪化が懸念されることから,行政サービスの水準を保ちながら事務事業の見直しなどにより,経費節減に努めていく。
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