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3ヵ年平均では、いずれの年度も1.0を超え、類似団体平均を上回っている。しかし、経済情勢の低迷による影響等のため市税収入が減少する一方、扶助費や後期高齢者医療事業特別会計への繰出等、福祉関係経費の増加により、単年度指数は、平成19年度の1.117をピークに、平成22年度には0.964へと低下傾向にある。今後とも、市債の新規借入を償還額以下とすることを基本とし、公債費の縮減を図るとともに、事業の見直しによる歳出削減と歳入の確保に努め、財政基盤の強化を図る。
扶助費や公債費の増加により、経常収支比率は、平成18年度から平成21年度にかけて上昇傾向にあり、全国平均、類似団体平均を上回っているが、平成22年度には、子ども手当の導入により扶助費が増加しつつも、人件費や物件費等の減により、経常的経費の総額が減となり、比率が0.8ポイント改善した。今後とも、地域手当の削減による人件費の削減や、公債費の抑制等、経常的経費の削減に努め、比率の改善を図る。
これまで定員適正化計画に基づき職員数の削減を行い、人件費を削減するとともに、物件費においてもコスト低減を図り、平成22年度の決算額は前年度比2,242円の減額となった。今後は、施設の老朽化に伴い、維持補修費の増が見込まれることから、事業のより効率的な実施を進め、コスト増の抑制を図る。
ラスパイレス指数が増加していたが、経験年数階層内における職員の分布の変化、査定昇給による評価の分布割合の違いにより、昨年度に比較して減少した。今後も国、県及び県内外の類似団体の状況を踏まえ、給与、手当の適正化に努めていく。
平成8年度から平成17年度までの間に、第1次から第3次の職員数適正化計画を策定し、職員数の適正化に努めてきた。さらに、第4次職員数適正化計画及び集中改革プランに沿って、平成17年4月1日現在の職員数から、平成22年4月1日までに90人を削減したため、類似団体平均を下回っている。また、平成22年4月1日から平成23年4月1日までにおいても、さらに6人を削減している。
当市の実質公債費比率は、全国平均や類似団体平均を上回っているが、過去の債務負担行為に基づく支出の終了や、下水道事業特別会計における市債の元利償還が減少していることに伴い、一般会計からの繰出が減少傾向にあること等から、改善傾向にある。今後も、市債の新規発行を抑制する中で、毎年度の元利償還金を抑制し、比率の改善を図る。
一般会計の市債の新規借入を償還額以下とすることを基本とし、市債残高を削減するとともに(前年度比-約19億円)、下水道事業における市債の償還が進み、公営企業等の市債残高も減少したことに伴い、一般会計からの繰出見込額が減少(前年度比-約26億円)したこと等により、将来負担額が減少した。また、将来負担に充当できる基金残高が、積み立てにより増加していることから、将来負担比率が減少した。市債残高は、今後も減少が見込まれることから、将来負担比率は、今後も減少すると見込んでいる。
平成22年度は、退職者数の増加による退職手当の増加や、共済組合負担金の増加があったが、期末勤勉手当の支給率の引き下げを行ったことで、総額では前年度比約3,800万円の減となった。人件費は、これまでも定員適正化計画に基づき即因数の削減を行うことなどを通じて、退職手当の増加の影響を除くと減少傾向にあり、平成23年度以降も同様の傾向で推移するものと見込んでいる。
物品調達や業務委託においてコスト削減に努めた結果、物件費に係る経常収支比率は減少傾向にあり、平成22年度は、前年度比約3億円、0.1ポイントの減となった。今後も一層のコスト削減に努める。
少子高齢化の進行に伴い、扶助費は年々増加している。特に平成22年度には、生活保護費の増(前年度比+約3億円)、障害者自立支援給付費の増(前年度比+約2億円)、子ども手当創設による増(+約31億円)により、総額で約28億円と大きく増額した。扶助費の増加は今後も続くことが見込まれるが、資格審査等の適正化への取り組みを進め、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
「その他」の大部分は、特別会計への繰出金である。本市の比率が類似団体平均や全国平均を上回っているのは、下水道事業において、直営で整備、運営するための繰出金があるためである。下水道事業においては、市債の元利償還金の減により繰出金が減少傾向にある(前年度比-約2億円)。また、国民健康保険事業・介護保険事業・後期高齢者医療事業において、給付費の増に伴い繰出金が増加傾向にあり、(前年度比+約2億円)、繰出金全体が経常的経費に占める割合はほぼ一定となっている。下水道事業への繰出金は、今後も減少を見込んでいるが、財政状態の悪化が見られる国民健康保険事業においては、保険料の適正化や収納率の増加に努め、繰出金の減少を図る。
平成21年度単年度事業の定額給付金事業の終了等により、平成22年度の補助費等は前年度比約39億円、2.0ポイントの減となった。補助金及び負担金については、適宜見直しを行うことで、支出の適正化を図る。
公債費は、平成22年度に約66億円と前年度比約3億円の増となった。これは、臨時財政対策債の元利償還の増(前年度比+約1億円)や用地取得に係る元利償還の増(前年度比+約2億円)等が原因である。長引く景気低迷による市税収入の減少により、臨時財政対策債の新規発行額は増加傾向にあるが、市債全体の新規発行額を元金償還額以内とすることを基本とし、市債残高の減少に努めているので、今後、公債費は全体的には減少傾向にあると見込んでいる。
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