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財政力指数については、平成27年度は法人税割や地方消費税交付金の増などにより、基準財政収入額は増加したものの、生活保護費や高齢者保健福祉費、保健衛生費などが毎年増加し続けており、基準財政需要額も増加したため、結果として「0.93」と更に低下している。類似団体比較においては、比較的高い指数を保っているものの、今後も基準財政需要額の増加及び基準財政収入額の減少に伴い、財政力指数も低下していくことが見込まれる。健全な財政を維持するため、さがみはら都市経営指針及び実行計画に基づき、引き続き行政改革に取組む。
経常収支比率については、平成27年度は地方税などの増による経常一般財源が約35億円(+2.5%)増加したものの、扶助費等の経常経費が約35億円(+2.3%)増加したため、「98.0」となり、依然として高い水準で財政の硬直化が進んでいる。市税等の滞納の削減に向けた取組等を実施し、自主財源の確保に力を入れるとともに、市単独扶助費等の見直しによる扶助費の抑制や、市債の発行額の抑制を図る等、経常経費の抑制に努める。
人件費全体の決算額については、国勢調査に係る報酬の増などにより、昨年度比0.7ポイントの増となっている。物件費全体の決算額については、九都県市合同防災訓練費の減などにより、昨年度比1.9ポイントの減となっている。類似団体平均よりは下回っているものの、引き続き経費の削減に努める。
平成23年及び24年については、国家公務員の時限的な給与減額措置により、相対的に値が上昇している。措置が無いとした場合、平成23年が100.7、平成24年が100.2となっており、標準的な値を推移している。近年は職員の採用・退職による新陳代謝等により微減傾向となっている。平成27年度は給与体系の見直しにより、類似団体平均を下回る99.5となっているものの、引き続き給与水準の適正化に努めていく。
第4次職員定数管理計画及びそれ以前からの定数管理計画に基づき、職員の削減を図り、平成22年4月の政令指定都市への移行に際しても職員数を増やすことなく対応した結果、類似団体平均を下回っている。
平成27年度は、基準財政需要額に算入される公債費等や分母となる標準財政規模が増加したことにより、前年度の比率より0.2ポイント減少することとなった。「さがみはら都市経営指針実行計画」に基づく市債の発行抑制等により、類似団体平均を大きく下回った数値ではあるが、引き続き厳しい財政運営が求められるため、今後も市債の適正な発行に努める。
将来負担額については、下水道事業などの地方債残高が減少したことから、全体として比率が減少した。類似団体平均を大きく下回っている要因としては、「さがみはら都市経営指針実行計画」に基づく市債の発行抑制により、将来負担額が減少していることがあげられる。少しでも後世への負担を軽減するよう、今後も市債の適正な発行に努める。
人件費については、ラスパイレス指数や人口1人当たりの人件費は類似団体の平均値を下回っているものの、経常収支比率が98%と高いため、経常一般財源に対する割合は類似団体の平均値を上回る値で推移している。今後についても、適正な定数管理などにより、人件費の抑制に努めるとともに、自主財源の確保など経常一般財源の増額を図り、人件費の占める割合の低下に努める。
物件費については、主に賃金が類似団体平均を上回っており、類似団体平均と比較して5.8ポイント高い。平成27年度においては、九都県市合同防災訓練費の減などにより0.4ポイント減少している。昨今の厳しい財政状況の中、事業の効率化を促進し、物件費の抑制に努める。
扶助費については、類似団体平均を上回っている。平成27年度については、子ども・子育て支援新制度の開始に伴う保育所等への施設型給付費の増や、障害児者介護給付費などの増により、0.5ポイントの上昇となっている。扶助費の増加が、経常収支比率の悪化の大きな要因となっていることから、市単独扶助費等の見直しを進めて行くことで、引き続き抑制に努める。
その他の経費については、類似団体平均を下回っている。内訳としては「繰出金」が主たる経費であり、平成27年度においては、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計への繰出金が増額となっため、全体として0.5ポイントの増となっている。
補助費等については、類似団体平均を下回っているが、平成25年度から下水道事業特別会計が公営企業会計へ移行したことに伴い、下水道事業会計への負担金を補助費等へ計上したことから、平成25年度以降は7.8%から7.9%で推移している。
公債費については、「さがみはら都市経営指針実行計画」に基づく市債の発行抑制により、類似団体平均と比較して5.4ポイント低く良好な数値で推移している。今後も適正な市債発行に努める。
公債費以外としては、経常収支比率の割合が、人件費が27%、物件費が18.5%、扶助費が18.3%の順で占めており、いずれも類似団体平均を上回っており、全体として9ポイント高い数値となっている。
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