経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率起債償還額が減少していることにより改善傾向にある。④企業債残高対事業規模比率令和元年度数値の上昇は、営業収益の減少によるもの。なお減少は令和元年度決算が公営企業会計移行に伴う打切り決算によるもので、近年は下水道施設建設のピーク時に借入を行った起債の償還が進み、企業債残高は減少傾向にあり、数値も下落傾向にある。⑤経費回収率経費回収率については、類似団体平均値と比べて依然低い水準にあるものの、「①収益的収支比率」と同様の理由により、改善傾向にある。なお、現時点の目標である90%を超えている。⑥汚水処理原価汚水処理原価の下落については、「④企業債残高対事業規模比率」と同様に打切り決算による汚水処理費の減少に伴うもの。全体としては減少傾向にあるものの、類似団体平均値と比べて依然高い水準であることから、汚水処理費の抑制に努めている。⑧水洗化率令和元年度において類似団体平均値より低い水準に留まっているが、未接続世帯の解消を図るべく、職員および委託による個別訪問指導を継続的に実施しており、改善傾向にある。
老朽化の状況について
類似団体平均値より低い水準となっているが、ストックマネジメント計画に基づき、下水道施設の計画的な更新・改築に取組んでおり、管渠については平成25年度より更新工事に着手している。令和元年度の実績は前年度と比べ下落しているが、中期的には改善傾向にある。
全体総括
経費回収率は令和元年度末時点で類似団体平均値より低い水準に留まっているものの、今後は企業債償還額の減少により改善が見込まれる。水洗化率についても令和元年度末時点で、類似団体平均値より低い水準に留まっているが、未接続世帯解消対策の実施により改善傾向にあり、今後も引続き取組んでいく。下水道施設の老朽化対策については、ストックマネジメント計画に基づき、計画的に取組んでいく。また、令和2年度に地方公営企業法を適用(財務)している。さらに令和2年度中に下水道事業経営戦略の策定を予定しており、下水道事業の実態把握とともに、中長期的に健全な事業運営に向けて取組んでいく。