経営の健全性・効率性について
・収益的収支比率は100%未満で推移している。単独の終末処理場を有し、修繕などの維持管理費がかさんでいることが要因と考える。使用料改定を平成23年度及び平成26年度の2回実施し、平成22年度に78.34%であったものが、平成26年度には95.82%まで上昇し、収益的収支比率の向上が図られている。・企業債残高対事業規模比率は下降傾向で推移している。平成22年度と比較し平成26年度では、類似団体平均値との開きは縮小している。今後も企業債の借入を精査し、企業債残高の上昇を抑制していく。・経費回収率は上昇傾向で推移している。使用料改定を2回実施し、平成26年度には96.05%まで上昇しており、改善が図られている。・施設利用率は約60%で推移している。最大稼働率は100%を超えている状況であることから、最大稼働率など他の指標の推移も見ながら、今後の施設の効率性、運営体制、投資のあり方などを検討する必要がある。・水洗化率は約95%で推移し、類似団体平均値よりも高い水準を維持している。未接続世帯への働きかけや管渠整備に併せた接続の働きかけなど、水洗化活動の効果である。今後も未接続世帯や事業所等への水洗化活動に積極的に取り組み、水洗化率の向上を図っていく。
老朽化の状況について
・昭和28年度から下水道事業に取り組んでいることから、下水道施設の老朽化が進んでいるが、現在も未普及対策の汚水管渠整備を進めていることから、管渠更新が進んでおらず、管渠改善率が低い状況である。今後、未普及対策とともに老朽化対策を進めていく必要がある。
全体総括
・2度の使用料改定の実施により、収益的収支比率、経費回収率などが上昇し、経営改善が図られてきている。・未普及対策を優先的に進めていくが、計画的な修繕、下水道施設の更新などにも着手し、進めていく必要がある。