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2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和2年度単年度の財政力指数では、税率の引き上げにより地方消費税は増となったが、新型コロナウイルス感染症の影響により法人二税が減少したことで基準財政収入額は前年度とほぼ同額となった。一方、社会保障関係経費の増などにより基準財政需要額は増加したため、対前年度比で0.02ポイント低下(令和元:0.65→令和2:0.63)した。3か年平均の指数では、今回算定から除かれる平成29:0.66を0.03ポイント下回ったことから、対前年度比0.01ポイント減の0.64となった。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和2年度は、公債費や繰出金の減等により経常的経費に充当する一般財源等の額は減少した一方、普通交付税や減収補てん債(特例分)等の増により、経常一般財源等の歳入は増加したため、前年度から1.2ポイント低下(改善)した。引き続き、経常的な歳出の削減を行うとともに、県税の徴収率向上や広告料収入などの増額確保に取り組み、財政の弾力性確保に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
都道府県に属する多くの事務事業・権限が移譲されている政令指定都市が本県にはないこともあり、グループ内平均を上回った状況が続いている。令和2年度は、教職員の減などにより人件費は減少したものの、新型コロナウイルス感染症対応等により物件費が増加したことで、前年度比980円の増となった。引き続き経費の削減に取り組んでいく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数の比較では国より0.2ポイント高であるが、その主な要因は、国との昇給期や職員構成の違いによるものである。なお、給与水準の比較指標として、ラスパイレス指数は基本給のみを比較した指数であるが、基本給に諸手当を加えた平均給与月額では、群馬県は国をおよそ10.6%下回っている。今後も引き続き適正な給与水準の維持に努めていく。
定員管理の状況
人口10万人当たり職員数の分析欄
グループ内には政令指定都市を有する府県が多数含まれていることもあり、グループ内順位は15位となっているが、事務事業の見直しや事務の簡素効率化、市町村への権限移譲の推進など不断の行政改革に取り組み、効率的で機能的な執行体制を構築してきた。その結果、政令指定都市を有する道府県及び東京都を除く全国31県の中では、群馬県の一般行政部門の職員数は少ない方から2番目となっている。今後も、引き続き既存事業や仕事の仕方を見直し、適正な定員管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
過去に発行した県債の償還終了に伴う元利償還金等の減少により、平成29年度と令和2年度の比較で約1.8ポイント改善したため、前年度に比べて0.6ポイント低下(改善)した。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
防災・減災対策や災害復旧事業の財源として活用した県債の増等により、県債現在高等の将来負担額は391億円増加した。一方で、交付税算入見込額など将来負担額から控除される額は150億円の増加にとどまった。この結果、将来負担比率は前年度に比べて1.2ポイント上昇(悪化)した。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
グループ内には政令指定都市を有する府県が多数含まれており、県費負担教職員の給与負担等が政令指定都市へ移譲された平成29年度以降グループ内平均を上回っている。前年度より0.5ポイント減少したが、これは、分母である経常一般財源等総額が、普通交付税や減収補てん債(特例分)等の増により増加したためである。引き続き、業務や組織の見直しによる適正な定員管理に努める。
物件費
物件費の分析欄
事務事業の見直し等による経費節減の取り組みなどにより、平成23年度から減少傾向で推移しているが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響による旅費の減等により物件費に充当する一般財源等総額の割合は、前年度より0.2ポイント減少した。引き続き、徹底した事業の見直し等により、経費節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
分母である経常一般財源等総額は増加したが、障害児通所支援県費負担の増等により、扶助費に充当する一般財源等総額の割合は前年度と同数となった。近年、障害者施策等の社会保障関係経費の増に伴い増加傾向にあるが、引き続き各種制度の適正な運営に努める。
その他
その他の分析欄
維持補修費、貸付金、繰出金であり、平成30年度から国民健康保険にかかる経費が補助費から繰出金に変更となっている。令和2年度は、国民健康保険特別会計繰出金の減等により、前年度から0.3ポイント減少した。
補助費等
補助費等の分析欄
令和2年度は、介護給付費県費負担や子どものための教育・保育給付費負担の増等により、補助費等にかかる経常収支比率は0.5ポイント増加した。引き続き、県単補助金等についてさらに整理統合を図るなど、事業の見直しを行っていく。
公債費
公債費の分析欄
過去に発行した普通建設事業に係る公債費が減少したことにより、公債費にかかる経常収支比率は、前年度に比べ0.7ポイント減少した。引き続き適正な県債管理に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
介護給付費県費負担や子どものための教育・保育給付費負担の増等により、補助費等に充当する一般財源等が増加したが、分母である経常一般財源等総額も増加したため、公債費以外にかかる経常収支比率は0.5ポイント減少した。各種経常的経費については、引き続き節減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
・「総務費」は、財政調整基金積立の増や防災ヘリ新機体購入の皆増等により、令和2年度は前年度より増加した。・「民生費」は、生活福祉資金特例貸付の皆増や介護給付費県費負担の増等により、令和2年度は前年度より増加した。・「衛生費」は、新型コロナウイルス感染症対応経費(PCR検査体制整備、病床確保料補助等)の増により、令和2年度は前年度より大幅に増加した。・「商工費」は、新型コロナウイルス感染症対応の制度融資や営業時間短縮要請協力金の皆増等により、令和2年度は前年度より大幅に増加した。・「土木費」は、八ッ場ダム関連整備事業の減等により、令和2年度は前年度より減少した。・「災害復旧費」は、令和元年東日本台風等による災害復旧費の増等により、令和2年度は前年度より増加した。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
・「人件費」は、令和2年度は教職員の減等により決算額が減少したため、前年度より減少した。・「扶助費」は、障害者施策等の社会保障関係経費の増加に伴い近年増加傾向にあるが、令和2年度は障害児通所支援県費負担の増やひとり親世帯臨時特別給付金の皆増等により、前年度より増加した。・「補助費等」は、令和2年度は新型コロナウイルス感染症への対応に伴う、重点医療機関病床確保や生活福祉資金特例貸付の増等により、前年度より増加した。・「普通建設事業費」は、令和2年度は八ッ場ダム関連整備や群馬コンベンションセンター「Gメッセ群馬」に係る事業の減等により、前年度より減少した。・「公債費」は、令和2年度は臨時財政対策債の償還費は増となったものの、過去に発行した普通建設事業に係る公債費の減等により、前年度より減少した。・「貸付金」は、制度融資額の減等により近年減少傾向にあったが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症対応の制度融資の皆増等により、前年度より大幅に増加した。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄標準財政規模に対する財政調整基金残高の割合は、基金残高が対前年度比44億円増の184億円となったことから、前年度から0.96ポイント上昇した。標準財政規模に対する実質収支額の割合は、前年度から2.76ポイント上昇したが、これは実質収支額の中に新型コロナウイルス感染症関連の国庫返還額が含まれていることによるものである。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄県営競輪特別会計が平成20年度で廃止になって以降、すべての会計において赤字は発生していない。黒字の構成比率については、一般会計が前年度より大幅に増加となったが、これは国から概算で交付された新型コロナウイルス感染症関連の国庫支出金の事業費確定に伴う不用額(令和3年度中に国へ返還予定)による影響が大きい。今後も引き続き、各会計において適切な運営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還金については、過去に発行した県債の償還終了に伴い減少したため、前年度から35億円の減少となった。満期一括償還地方債については、発行額の1/30を減債基金に積み立てており、市場公募による県債発行を毎年実施していることから、年度割相当額も毎年増加傾向にある。算入公債費等については、交付税に算入された元利償還金等が減少したため、対前年度比で減少に転じている。引き続き、適正な県債管理に努める。
分析欄:減債基金毎年度の積立額を発行額の1/30としており、減債基金残高と減債基金積立相当額に乖離は生じていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄防災・減災対策や災害復旧事業の財源として活用した県債の増等により、県債現在高等の将来負担額は、391億円増加した。一方で、交付税算入見込額など将来負担額から控除される額は150億円の増加にとどまった。この結果、将来負担比率の分子は増加した。今後も引き続き適正に県債を管理し、将来負担比率の維持・低減に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度の増減は以下のとおり。・財政調整基金は、決算剰余金の1/2の17億円及び3月専決予算で生じた収支差27億円の計44億円を積み立てた。・その他の特定目的基金は、新型コロナウイルス感染症対策関連制度融資基金の積立(63億円)や国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催基金の積立(5億円)、地域福祉基金の取崩(16億円)や地域振興基金の取崩(12億円)など、全体では56億円の増となった。・その結果、基金全体としては、100億円の増となった。(今後の方針)・その他基金は事業を実施するための必要額の積立てや取崩しにより増減があるものだが、財政調整基金は、大規模災害への備えや年度間調整を図るため、一定規模の残高の確保に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度当初予算編成段階で事業の見直しを行ったこと、また、令和2年度中の新型コロナ対応に係る経費は国の交付金を最大限活用したことなどにより、財政調整基金の取崩しを行わなかったことから、前年度から44億円増加した。(今後の方針)・令和2年度決算における残高について、標準財政規模に対する比率で比較すると、本県が約4%に対し、全国平均は約8%であることから、本県は全国の1/2程度の水準となっている。・毎年度の予算編成において多額の基金取崩しを計上する(※)厳しい状況が続いており、今後も大規模災害等に備えるため、一定規模の残高の確保に努めていく。※令和4年度当初予算において271億円を取崩し
減債基金
減債基金
(今後の方針)・財政調整的な役割は財政調整基金で対応することとし、満期一括償還方式による県債の元金償還に備える基金として活用していく予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・新型コロナウイルス感染症対策関連制度融資基金:後年度に利子補給や保証料補助を行うこととしている制度融資について、後年度負担を軽減するための基金・国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催基金:令和11年度に本県で開催予定の国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会に係る運営費の財政負担平準化のための基金・地域福祉基金:高齢化社会に対応した民間活動の推進を図り明るい地域福祉社会を築くための基金・地域振興基金:地域振興事業の円滑な推進を図るための基金(増減理由)・新型コロナウイルス感染症対策関連制度融資基金:後年度の財政負担平準化のため新たに基金を設置し、63億円を積立・国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催基金:後年度の財政負担平準化のため新たに基金を設置し、5億円を積立・地域福祉基金:使途に合致する事業に充当するため取り崩したことにより16億円減少(令和2年度末残高ゼロ、基金廃止)・地域振興基金:使途に合致する事業に充当するため取り崩したことにより12億円減少(令和2年度末残高ゼロ、基金廃止)(今後の方針)・地域医療介護総合確保基金、後期高齢者医療財政安定化基金、介護保険財政安定化基金、災害救助基金:事業を実施するための必要額の積立及び取崩を予定。・新型コロナウイルス感染症対策関連制度融資基金、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催基金:後年度の財政負担軽減のため、積立と取崩を予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
・群馬県公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化、長寿命化を行っており、令和2年度の有形固定資産減価償却率はグループ内で低い水準となっている。・引き続き公共施設等の機能集約、長寿命化、利活用促進等の取組を総合的に進めることで将来負担の軽減を図っていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
・令和2年度は、防災・減災対策、災害復旧等の財源として活用した県債や減収補てん債の発行額が前年度より増加し、県債残高も増加した。・債務償還比率はグループ平均より低い数値となっているものの、近年、その差は縮まっている。・令和3年度以降について、後年度に過度の公債費負担を負わせなることのないよう、引き続き、適正な県債管理に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
・将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともにグループ平均より低い数値となっているが、将来負担比率については増加傾向にある。・新規県債発行額を抑制し、将来の公債費負担の軽減を図っていくとともに、公共施設等の機能集約、長寿命化、利活用促進等の取組を総合的に進め、公共施設の適切な管理に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
・令和2年度は令和元年度に比べ、将来負担比率については1.2ポイント悪化、実質公債費比率については0.6ポイント改善した。・将来負担比率、実質公債費比率ともにグループ平均より低い数値となっているが、将来負担比率については増加傾向にある。・令和3年度以降について、後年度に過度の公債費負担を負わせることのないよう、引き続き、適正な県債管理に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
・施設類型比較では、多くの施設でグループ平均より低い数値となっている。類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅、図書館である。・公営住宅については、1970~1980年代に建設された建物が多く、減価償却が進んでいる。図書館については昭和52年度に建設されたが、耐震化工事等の実施により施設の長寿命化を図りつつ、今後の施設のあり方について検討中である。・群馬県公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の長寿命化等の対策を行い、公共施設の適切な管理に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
・施設類型比較では、多くの施設でグループ平均より低い数値となっている。類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、庁舎、保健所である。・保健所については、1970~1980年代に建設された建物が多く、減価償却が進んでいる。庁舎については、本庁舎は平成11年の竣工であるが、他の庁舎は1960~1970年代に建設された建物が多く、減価償却が進んでいる。・群馬県公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の長寿命化等の対策を行い、公共施設の適切な管理に努めていく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額は、インフラ資産の減価償却が進んだこと等により固定資産が減少したものの、現金預金や財政調整基金残高の増加により流動資産が増加したため、前年度から86億円増加した。負債総額は、臨時財政対策債などの地方債残高の増加により前年度から394億円増加した。・公営事業会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,360億円増加となり、負債総額は前年度末から1,463億円増加した。一般会計等に比べ、資産総額は3,277億円多く、負債総額は1,803億円多い。住宅供給公社等を加えた連結では、資産総額が前年度末から1,360億円増加し、負債総額は前年度末から1,462億円増加した。一般会計等に比べ、資産総額は3,543億円多く、負債総額は1,916億円多い。
2.行政コストの状況
・一般会計等では、純行政コストは、新型コロナウイルス感染症への対応等により、経常費用のうち物件費及び補助金等が大幅に増加したため、前年度比+1,274億円の7,081億円となった。・全体及び連結では、平成30年度から国民健康保険特別会計が新たに加わっており、純行政コストは一般会計等に比べ、全体で1,681億円多く、連結で1,690億円多い。
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(6,992億円)が純行政コスト(7,081億円)を下回ったことから本年度差額は△89億円となり、資産評価差額が+3億円、無償所管換等が△222億円となったため、純資産残高は前年度比△308億円の1,239億円となった。全体の純資産残高は、前年度比△103億円の2,713億円となった。一般会計等と比べて、純行政コストが1,681億円多く、税収等の財源が1,762億円多い。連結の純資産残高は、前年度比△101億円の2,867億円となった。一般会計等と比べて、純行政コストが1,690億円多く、税収等の財源が1,772億円多い。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は新型コロナウイルス感染症への対応等により、国県等補助金収入が増加したものの、物件費及び補助金等支出も増加したため、前年度比▲87億円の106億円となった。投資活動収支は、公共施設等整備支出の減などにより、前年度比+184億円の△356億円となった。財務活動収支は、地方債の発行額が増加したことなどにより、前年度比+48億円の405億円となった。1年間の資金収支等は163億円の黒字で、本年度末資金残高は285億円となった。・全体では、公営企業会計の収入があることから、業務活動収支は一般会計等より154億円多い260億円となっている。財務活動収支は公営企業の借入金償還額が発行収入を上回ったことから、一般会計等に比べて33億円少ない372億円となっている。1年間の資金収支等は193億円の黒字で、本年度末資金残高は1,134億円となった。・連結では、事業収入により、業務活動収支は一般会計等より159億円多い265億円となっている。1年間の資金収支等は193億円の黒字で、本年度末資金残高は1,166億円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
・固定資産については、県立学校施設や道路等の整備を行った一方で、既存資産の減価償却が進んだことなどにより、120億円の減少となった。流動資産については、現金預金の増加や財政調整基金の残高の増加等により206億円増加した。住民一人当たり資産額は増加したが、新型コロナウイルス感染症への対応等による国県等補助金収入が大幅に増加したため、歳入額対資産比率は減少となった。有形固定資産減価償却率は類似団体平均に比べて良好な水準であるが、今後も引き続き、老朽化した施設等について、計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は類似団体平均を下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債や減収補てん債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均よりも良好な49.6%となっている。
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、準行政コストについては、1,274億円増加した。これは、新型コロナウイルス感染症への対応等により、経常費用のうち、物件費及び補助金等の増加により費用全体が1,208億円増加し、ハッ場ダム関連受託事業収入や県有地売払いによる臨時利益の減により収益全体が66億円減少したためである。なお、費用については、今後も社会保障関係費の増加傾向は続くことが見込まれるため、事業の見直し等を引き続き行っていく必要がある。
4.負債の状況
・住民一人あたり負債額は前年度から2.4万円増加し、類似団体平均を上回った。これは、人口が減少していること及び、地方交付税や税収の不足を補うために発行した臨時財政対策債の残高の増加などにより、地方債残高が405億円増加したこと等による。・基礎的財政収支は、投資活動収支が赤字であったため△15億円となっている。これは、公共施設等の整備支出が減少したものの、新型コロナウイルス感染症への対応等により貸付金支出が増加したことなどによる。
5.受益者負担の状況
・受益者負担比率は、令和元年度はハッ場ダム関連受託事業収入の増などにより経常収益が増加したため、比率が上がったが、令和2年度は当該事業収入の減などにより経常収益が62億円減少したため、類似団体平均と同程度になった。引き続き、受益者負担の適正化に努めていく。
類似団体【B】
宮城県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
神奈川県
石川県
長野県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
岡山県
広島県
福岡県