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平成30年度単年度の財政力指数では、地方財政計画の歳出特別枠の廃止を反映した地域経済・雇用対策費の減少や包括算定経費の減などにより基準財政需要額が前年度を下回って算定された一方で、法人事業税や県民税法人税割の減などにより基準財政収入額についても前年度を下回って算定されたため、対前年度比で0.03ポイント減少(平成29:0.66→平成30:0.63)した。3か年平均の指数では、今回算定から除かれる平成27:0.65を0.02ポイント下回ったことから、対前年度比0.01ポイント減の0.64となった
平成30年度は、補助費等や公債費などの減により経常的経費に充当する一般財源の額は減少した一方、法人事業税や普通交付税などの増により、経常一般財源等の歳入が増加したため、前年度から0.3ポイント改善した。引き続き、経常的な歳出の削減を行うとともに、県税の徴収率向上や広告料収入などの増額確保に取り組み、財政の弾力性確保に努める。
都道府県に属する多くの事務事業・権限が移譲されている政令指定都市が本県にはないこともあり、グループ内平均を上回った状況が続いている。平成30年度は、教職員の減による人件費の減少に加え、防災ヘリ大規模点検費の減や県立大学の公立大学法人移行の影響などにより物件費が減少したことで、前年度比920円の減となった。引き続き経費の削減に取り組んでいく。
ラスパイレス指数の比較では国より0.2ポイント高であるが、その主な要因は、国との昇給期や職員構成の違いによるものである。なお、給与水準の比較指標として、ラスパイレス指数は基本給のみを比較した指数であるが、基本給に諸手当を加えた平均給与月額では、群馬県は国をおよそ10.5%下回っている。今後も引き続き適正な給与水準の維持に努めていく。
グループ内には政令指定都市を有する府県が多数含まれていることもあり、グループ内順位は14位となっているが、事務事業の見直しや事務の簡素効率化、市町村への権限移譲の推進など不断の行政改革に取り組み、効率的で機能的な執行体制を構築してきた。その結果、政令指定都市を有する道府県及び東京都を除く全国31県の中では、群馬県の一般行政部門の職員数は少ない方から2番目となっている。今後も、引き続き既存事業や仕事の仕方を見直し、適正な定員管理に努めていく。
平成30年度(単年度)は、県債の元利償還金等は前年度から28億円の減となった。実質公債費比率の分子は毎年減少しており、これは、元利償還金等のうち、臨時財政対策債をはじめとする、交付税に算入された元利償還金等が増加しており、それ以外の元利償還金等が減少しているためである。この結果、実質公債費比率は、前年度に比べて0.3ポイント減少した。引き続き財政の健全化に取り組んでいく。
平成30年度は、県債残高が増加したことから将来負担額は95億円の増となった。一方で、将来負担額から控除される額(充当可能基金残高や交付税算入見込額)も44億円の増加となったことから、分子は前年度から51億円増加した。この結果、将来負担比率は前年度に比べて3.5ポイント増加した。本県はこれまで新規県債の発行を抑制するなどしてきたため、将来負担額が比較的低い水準にあり、グループ内順位が5位となっている。
グループ内には政令指定都市を有する府県が多数含まれており、県費負担教職員の給与負担等が政令指定都市へ移譲された平成29年度に続き、グループ内平均を上回ったものの、前年度より0.5ポイント減少した。これは、教職員の減により人件費が減少したためである。引き続き、業務や組織の見直しによる適正な定員管理に取り組み、人件費の抑制を図る。
事務事業の見直し等による経費節減の取り組みなどにより、平成23年度から減少傾向で推移しており、平成30年度は分母である経常一般財源等総額が増加したため、経常収支比率に占める物件費の割合は0.1ポイント減少している。引き続き、徹底した事業の見直しを行うなど、経費節減に努める。
分母である経常一般財源等総額が増加しているものの、障害児通所支援事業県費負担の増などにより、経常収支比率に占める扶助費の割合は、前年同値となった。近年、生活保護費の増などにより、増加傾向にあるが、引き続き各種制度の適正な運営に努める。
維持補修費、貸付金、繰出金であり、平成29年度までは横ばいで推移していたが、平成30年度は国民健康保険特別会計の設置に伴う繰出金の大幅増により、3.3ポイント増加している。
平成30年度は、国民健康保険特別会計が設置され、補助費等から繰出金に計上することに伴う補助費等の減により、経常収支比率に占める補助費等の割合は2.4ポイント減少している。引き続き、県単補助金等についてさらに整理統合を図るなど、事業の見直しを行っていく。
過去に発行した普通建設事業に係る公債費が減少したことにより、経常収支比率に占める公債費の割合は、前年度に比べ0.6ポイント減少している。臨時財政対策費の償還増により、近年増加傾向にあるため、引き続き適正な県債管理に努める。
分母である経常一般財源等総額が増加したものの、国民健康保険特別会計の設置に伴い繰出金に充当する一般財源等が増加したため、経常収支比率に占める割合は0.3ポイント増加した。各種経常的経費については、引き続き節減に努める。
(増減理由)・平成30年度の増減は以下のとおり。・財政調整基金は、決算剰余金の半分の16億円及び3月専決予算で生じた収支差15億円の計31億円を積み立てた。・減債基金は、県債償還等のため、23億円を取り崩した。・その他の特定目的基金は、コンベンション施設建設基金の5億円の取崩しなど、全体では11億円の減となった。・その結果、基金全体としては、3億円の減となった。(今後の方針)・その他基金は事業を実施するための必要額の積立てや取崩しにより増減があるものだが、財政調整基金は、大規模災害への備えや年度間調整を図るため、一定規模の残高の確保に努める。
(増減理由)・決算剰余金の増減及び、必要な事業に充てるための各年度の取崩額の変動(今後の方針)・財政調整基金については、大規模災害への備えや年度間調整を図るため、一定規模の残高の確保に努める。
(増減理由)・県債償還等のため平成28年度、29年度、30年度と取り崩したことによる減少(今後の方針)・財政調整的な役割は財政調整基金で対応することとし、満期一括償還方式による県債の元金償還に備える基金として活用していく予定である。
(基金の使途)・地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための基金・地域福祉基金:高齢化社会に対応した民間活動の推進を図り明るい地域福祉社会を築くための基金・地域振興基金:地域振興事業の円滑な推進を図るための基金・後期高齢者医療財政安定化基金:保険料未納のリスク等に備えるための基金・介護保険財政安定化基金:介護保険の財政安定化に資する事業に必要な費用に充てるための基金(増減理由)・地域福祉基金:使途に合致する事業に充当するため取り崩したことにより10億円減少(今後の方針)・地域医療介護総合確保基金、後期高齢者医療財政安定化基金、介護保険財政安定化基金:事業を実施するための必要額の積立及び取崩を予定。・地域福祉基金・地域振興基金:使途に合致する事業を実施するため、適宜積立及び取崩を予定。
・群馬県公共施設等総合管理計画にもとづき、老朽化した施設の集約化・長寿命化対策を行うことにより、平成30年度の有形固定資産減価償却率はグループ内で低い水準となっている。・引き続き公共施設等の機能集約、長寿命化、利活用促進等の取組を総合的に進めることで将来負担の軽減を図っていく。
・平成30年度は臨時財政対策債の発行が前年より大きく増加し、県債残高は増加している。・一方、経常一般財源等も増加しており、債務償還比率はグループ平均より低い数値となっている。・令和元年度以降については、臨時財政対策債の残高が増加していくことが見込まれるとともに、コンベンション施設「Gメッセ群馬」等の事業増もあることから、後年度に過度の公債費負担を負わせることのないよう、引き続き、適正な県債管理に努めていく。
・将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともにグループ平均より低い数値となっている。・新規県債発行額を抑制し、将来の公債費負担の軽減を図っていくとともに、公共施設等の機能集約、長寿命化、利活用促進等の取組を総合的に進め、公共施設の適切な管理に努めていく。
・平成30年度は平成29年度から将来負担比率については3.5ポイント悪化、実質公債費比率については0.3ポイント改善した。・将来負担比率、実質公債費比率ともにグループ平均より低い数値となっている。・R元年度以降については、臨時財政対策債の残高が増加していくことが見込まれるとともに、コンベンション施設「Gメッセ群馬」等の事業増もあることから、後年度に過度の公債費負担を負わせることのないよう、引き続き、適正な県債管理に努めていく。
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