農業集落排水施設 特定環境保全公共下水道 簡易水道事業(法適用) 公共下水道
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22年度以降、単年度の財政力指数は『1.0』を下回り、普通交付税の交付団体となっている。当町立地の大型企業からの法人税収入の落ち込みが、その大きな要因となる。地方および中小企業においては、アベノミクス等による景気の回復基調は、いまだ見受けられず、税収増が見込めない状況にあるうえに、一方では少子高齢化対策による社会保障関連の需用費は年々増加していくことが想定されるため、今後、指数が好転することも考えにくい現状である。とは言え、県平均、全国平均と、他団体との比較においては、依然として高水準の団体ではある。
他団体との比較において、大きい指数で推移しているのは、当町では、いわゆる赤字地方債であり経常収入扱いとなる『臨時財政対策債』の発行を抑制していることが大きく起因している。仮に、発行可能限度額の半分程度の3億円を借り入れたとすると、指数は89.1%と県平均も下回ることになるのだが、当町では将来負担につながる起債残高の減少の方に重点を置いている。町税収入の増が見込めない現状からは、当町独自施策事業の廃止や縮小等、歳入ベースから事業費支出の見直しを図るなどして、29年度に90%未満とすることを目標としている。
26年度人事院勧告により、給与水準が引き上げられたことにより、当町に限らず、全国的に『人件費』決算額は増額となっている。また、26年4月より消費税が8%へ引き上げられたことに伴い、光熱水費等の事務諸経費である『物件費』決算額についても、全国的に増額になったと考えられる。なお、全国平均および栃木県平均を大きく下回っているのは、当町がごみ処理や救急医療、消防等の業務を宇都宮市、または近隣市町とともに運営する一部事務組合等にて共同処理しているためであり、それらの経費については『補助費等』に計上されていることによる。
平成26年度については、人事院勧告に基づき、給料表の引き上げを行ったが、平成25年度と比較すると、職員年齢構成の変化等により、指数は0.2ポイントの減少となった。類似団体と比較すると、高い水準となっているが、国の水準より低くなっているため、今後も適正な組織構造の改革等を行っていくとともに、給与水準の適正化に努めていく。
定員適正化計画(平成23年~27年)により定員管理を行っており、平成26年度は計画より3名増となっているが、前年度比較すると3名減となった。また、特別会計の職員数を含めると、計画より2名減となっている。類似団体と比較すると、職員数が少ない状況にあるのは、図書館業務ほか一部業務を民間委託していることが考えられる。今後も現業部門(ごみ収集や学校公仕、学校給食等)の業務の見直しや民間委託導入について検討し、増加している事務量に対応出来るよう適正な定員管理に努めていく。
地方債残高の減少に伴い、公債費支出額自体も減少している。上三川いきいきプラザ整備事業の元金償還が開始した平成24年度をピークに、単年度の実質公債費比率も減少傾向にあるため、3か年平均である当該指数は26年度において改善する結果となった。前述した近隣他団体との各種共同事業施設の更新事業に伴い、『将来負担比率』と同様、公債費にかかる費用の増加が見込まれている。下水道事業および水道事業も合わせて、今後の地方債発行(=借金)については、交付税措置(=国からの財源補てん)のあるもの以外は、原則導入しない方針である。
平成27年度以降、消防庁舎・ごみ処理施設・葬祭施設といった施設更新事業が短期間の内に予定されている。上記各施設は、当町と近隣市町とでの共同事業における施設であるため、事業費負担の平準化が困難となる。また、現在、上水道普及率や下水道水洗化率向上の取組も進められており、今後、将来負担額の増加が想定されている。当町独自の投資的事業(計画)の見直しや、『臨時財政対策債』を含めた新規地方債発行(=借金)を抑えていくことなどにより、現段階での将来負担額の抑制(=地方債現在高の減少等)に取り組んでいる。
平成26年の人事院勧告に基づき、給料表の引き上げを行ったが、決算額は組織構造の改革(職員年齢構成の若年化)等に伴う給料減額の方が上回ったため、指数は0.2ポイントの減少となった。現在、職員年齢構成の若年化に加え、国からの事務の権限移譲等による事務量が増加していることから、時間外勤務が恒常化していることが課題としてあげられるが、今後も定員適正化計画に基づく職員数の中で効率よく業務を行えるよう努める。
他団体比較において高指数であるのは、上三川いきいきプラザの管理運営経費によるところが大きい。その他、図書館等公共施設における指定管理者制度の積極的な活用や保育所の民営化、事務事業の民間委託の推進等の取組みにより、『物件費』としては、支出額増や指数の高数値化といった結果になっているが、反面、職員数や『人件費』については削減され、他団体比較においては低水準となっている。今後も、行政サービスを低下させずに、事務事業の合理化を進め、健全財政を維持していく。
26年度は国の施策による2つの臨時給付金事業により、全国的に扶助費は増額し、指数も増加する結果となった。さらに、障害者総合支援法が施行され、26年4月より障害者に対する支援が拡大されたことにより、当町においても、それら支援給付事業費が前年比約2,600万円増額となっている。また、27年4月からの子ども・子育て支援新制度の開始により、保育運営等事業費負担の増が想定されている。今後は、町独自の助成制度の見直しを図ることで、右肩上がりとなっている事業費支出に歯止めをかける。
その他経費の主なものは、町の各特別会計への繰出金になる。近年では、社会保障制度の充実や高齢化といった全国的な要因により、県内一若いとされる当町においても、介護保険や国民健康保険の各給付費が増加傾向にあるため、それに伴う町負担分の繰り出しも増加していくこととなる。下水道事業においても、水洗化率向上を推し進めていることにより、整備事業費増に伴う繰り出しが今後も増加していくこととなる。
全国平均および栃木県平均を大きく上回っているのは、当町がごみ処理や救急医療、消防等の業務を宇都宮市、または近隣市町とともに運営する一部事務組合にて共同処理しているためであり、各業務への負担金がここに計上されていることによる。今後、ごみ処理施設や葬祭場施設等の更新事業が控えており、当該整備費用に対しての負担増が見込まれる。補助費等支出の内、上記共同事業への負担金支出が6割程度あることから、その事業展開等により、指数は毎年上下することになる。
20年度以降、臨時財政対策債を含めた新規地方債の発行は、元金償還額以下としてきたことにより、起債残高は着実に減少し、25年度からは公債費支出も毎年減少していく見込みである。今後、ごみ処理施設や道路、下水道といったインフラ施設の老朽化による更新事業が想定されている。各施設の更新事業費を平準化していくことで、公債費や公債費に準ずる支出額および当該指数の急激な上昇を抑えるべく計画を進めていく。
前述した『扶助費』や『物件費』、『その他』における繰出金の各支出割合の増加が、他団体比較において低水準となる結果を引き起こしている。社会保障関連経費については、制度的にも、今後も増加傾向であることが予想され、その削減は困難であろうことから、その他の町独自事業等について、優先度の低い事務事業の廃止や縮小を積極的に図っていくことで、身の丈に合った財政運営を持続していくことを第一とする。
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