八千代町：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率は100％を下回っている。供用開始区域が全体計画区域の1割5分程度であること、及び水洗化率が伸び悩んでいることから、使用料収入が思うように確保できず、汚水処理費や地方債償還金を単年度の料金収入や一般会計からの繰入金では賄えていない。今後は使用料収入の増加がより見込まれる区域を優先して管渠の整備を行うとともに、引き続き未接続世帯への戸別訪問を行っていく。⑤経費回収率は100％には遠く及ばず、類似団体平均値と比較しても大幅に下回っている。①と同様の理由により、汚水処理費を使用料収入で賄えていない。今後は使用料収入の増収が見込まれる区域を優先して管渠の整備を行うとともに、引き続き未接続世帯への戸別訪問を行っていく。⑥汚水処理原価は下降傾向にあるものの、類似団体平均値と比較すると高額である。①、⑤と同様の理由により、有収水量が少なく、単位当たりの汚水処理原価が高額となっている。今後は使用料収入の増収が見込まれる区域を優先して管渠の整備を行うとともに、引き続き未接続世帯への戸別訪問を行っていく。⑧水洗化率は上昇傾向にはあるが、依然として類似団体平均値を大幅に下回っている。供用開始から日が浅いこと、下水道接続への理解が十分に得られていないことにより、水洗化率が伸び悩んでいる。現在実施している未接続世帯への戸別訪問を継続し、水洗化率の向上を図る。

老朽化の状況について

流域関連の公共下水道事業のため、管渠整備のみを行っているが、事業開始が平成12年度、供用開始が平成17年度であり、法定耐用年数を経過した管渠はない。

全体総括

・下水道の管渠整備が途上であることを考慮しても、各指標から経営の健全性、効率性は保たれていない。使用料収入の増加がより見込まれる区域を優先しながら、より経済的な整備手法を導入し管渠整備の早期概成を目指すとともに、水洗化率の向上のための接続推進の強化が必要である。また、使用料水準の適切性の検討も必要である。・当面は耐用年数を経過する管渠はないが、将来的には老朽化対策（更新、長寿命化）に要する費用も必要になることを考慮すると、区域の縮小も含めた計画縮小の検討も要すると考える。