経営の健全性・効率性について
大規模な施設の更新が27年度で終了し、28、29年度はマンホールポンプの修繕が中心で突発的な故障が少なかった。また運転方法の改善により汚泥の発生量も例年より削減できたため、経費回収率は高くなり汚水処理原価は低くなっている。また新設の設備投資も終了し新たな企業債の発行はなく、償還金のピークも過ぎているため収益的収支比率も上がっている。加入率は新しい集合住宅の完成等により加入者は増えているが、H29時点で64.2%と依然として低い状況であるため、今後も普及啓発と加入促進に努めていく。
老朽化の状況について
供用開始後16年経過し水処理汚水処理上重要な機器は25~27年の3ヶ年で修繕や更新は終えているが、老朽化による軽微な故障や不具合による修繕は発生している状況である。また平成30年度までオーバーホール済みのマンホールポンプは21箇所中11ヶ所であり、来年度以降も継続的に優先順位をつけながら毎年2~3ヶ所程度オーバーホールをしていく。管路に関しては、供用開始後16年目で比較的新しいため維持管理の中で点検等で済ませているが、将来的には管路のメンテナンスのため管路清掃等の実施を考えている。また流量が多い箇所ではマンホール蓋の腐食による劣化も見られるため、管路と併せてメンテナンスや交換を進めていく。
全体総括
今後はマンホールポンプに加え管路やマンホール蓋のメンテナンス等も必要となってくる。将来必要となる財源を確保するためにも、28年度末に策定した経営戦略を履行して無駄のない効率的な運転管理に努め、未加入世帯の早期加入促進を図るほか、使用料の見直しや他事業施設との統廃合を検討していく。