経営の健全性・効率性について
1.収益的収支比率が100%を切り、また経費回収率が類似団体平均を大きく下回ってる要因としては、汚水管理費用の増大による影響が大きい。2.水洗化率が55.76%と類似団体平均よりも低い状況にあり、人口減少と高齢化率の高さが影響する。3.地理的に多額の施設建設費を要したため、汚水処理原価は平均値と比較して高止まりの状況にある。4.今後人口減少する一方、経費回収率は依然として低い状況にある。5汚水処理原価は、資本費に対する元利償還金の増大による影響が大きい。
老朽化の状況について
1.管路施設、浄化センター共に供用後14年を経過した設備である。これらの小規模な故障や部品の交換については、現在のところ設備関係であれば部品の交換や修繕で対応している。管路自体の破損はまだない状況であるため、管渠改善率は0%のままである。また、浄化センターの構造物についても、立地条件上日本海からの塩害により屋根や扉等、腐食が目立ってきている。2.管路施設についても多くのマンホールポンプが存在する。これらについてもストックマネジメントによる計画的な更新を図るべきであるが、現在のところ、事後保全で対処していくしかない状況にある。
全体総括
1.料金収入は人口減少や高齢化に伴う使用料減少により減収が懸念される。また、人口減少により汚水処理費用に係る元利償還金は減少するが、施設の老朽化に伴う新たな費用の増加が見込まれる。そのため、このような事態に備えてストックマネジメントを策定し、管路施設及び浄化センターを計画的に改善する。