経営の健全性・効率性について
平成26年度に統合簡易水道事業(以下「事業」という。)が完了し、平成27年度から石狩東部広域水道企業団からの全量受水が開始されたことにより、経常収支比率が悪化、また、平成26年度で0円になった累積欠損金が再び増加し、給水原価が上昇に転じた。平成27年度に料金改定を実施したため、収入は増加したが、今後も指標を注視し、更なる経営効率改善のための料金の見直し、経費の削減を検討していかなければならない。また、企業債残高対給水収益比率についても高い比率となっているため、新たな借入を抑制し、改善していかなければならない。
老朽化の状況について
令和元年度末時点での法定耐用年数(40年)を超える管路経年化率は約8%であるが、20年後には管路経年化率は70%を超え、管路更新率が低い状況において、更新需要への対応が喫緊の課題となる。アセットマネジメントの実践により、更新周期、長期的な更新費用を把握した上で計画的な更新、また管路の長寿命化や耐震化への対応、併せて管路以外の水道施設の予防保全について検討する必要がある。
全体総括
平成27年度に料金改定を実施したが、5年毎に経営状況を見直し、有収率の向上、経常経費の削減、料金体系の見直しを行い、経常収支比率の向上を目指す経営努力が必要である。