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法人関係税の増などにより基準財政収入額が増加した一方、給与の特例減額の終了の影響による給与費の増などに伴い基準財政需要額も増加した結果、前年度と同値の0.34となった。大分県行財政高度化指針(平成24~27)に基づき、県税の徴収強化や基金等の活用により歳入を確保するとともに、歳出については、あらゆる経費について、事務事業の見直しやスクラップ・アンド・ビルドに取り組んでおり、引き続き、安定した財政基盤の構築に向け取り組む。
大分県行財政高度化指針(平成24~27)に基づき、事務事業の見直しやスクラップ・アンド・ビルド等を徹底し、経常経費の圧縮に努めている。策定3年目となる26年度は、県税が企業業績の回復等に伴う法人二税の増等により経常的歳入が増加したものの、歳出側においては、給与特例減額の終了などによる義務的経費の増加により、昨年度よりも0.7ポイント上昇し93.2%となった。引き続き、事務事業の徹底した見直しを行い、経常経費の削減に努めていく。
人口1人当たり人件費は、給与の特例減額の終了等により25年度に比べ4,412円増の120,976円となった。他方、人口1人当たり物件費等は625円の増と、前年度と比べ553円の増加であった。このため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は5,037円の増加となった。今後とも、事務事業の見直しや「選択と集中」による定数再配分等を行うとともに、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により、総人件費の抑制に努めるとともに、予算編成過程はもとより、予算執行段階においても、あらゆる経費について徹底的な見直しを行っていく。
ラスパイレス指数は、これまでの給与構造改革などの見直しに加え、20年度において、より職務職責に応じた給与制度とするために、課長補佐級の6級格付を廃止する等の級別構成見直しを実施したこと等により、前年度と比べ0.2ポイント低下している。
平成15年に策定した行財政改革プラン(平成16~20)と平成20年度に策定した中期行財政運営ビジョン(平成21~23)により一般行政部門を中心とした計画的な定数削減(プラン:-510人、ビジョン:-265人)に取り組んだところである。さらに、平成24年に策定した行財政高度化指針(平成24~27)においては具体的な数値目標は設定していないが、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により定数削減(-23人)を行った。今後とも行財政を取り巻く環境の変化による新たな行政需要にも対応できるよう、引き続き、総人件費の抑制に努めていく
実質公債費比率は、低金利により利払いが減少したことや、大分県行財政高度化指針に基づき県債の発行抑制に努めたことから、前年度に比べ0.6ポイント改善の14.4%となった。公債費の決算額は、類似団体より低いものの、県債発行に際しては、資金調達方法の多様化により借入コストや金利変動リスクの低減に努め、将来の公債費を抑制するとともに、臨時財政対策債を除く実質的な県債残高について、発行抑制や繰上償還により、引き続き減少に努める。
一般会計等が将来負担すべき負債等の割合を示す将来負担比率は、退職手当負担見込みが支給額の引き下げにより92億円減少したことや、職員住宅等建設償還金の繰上償還を行ったことなどにより、前年度に比べて7.3ポイント改善の165.7%となった。今後とも大分県行財政改革アクションプランに基づき、全庁を挙げて行財政改革の取組を進め、より持続可能な行財政基盤の確立に努めていく。
経常収支比率に占める人件費の割合は、これまでの給与構造改革などの見直しや、20年度における、より職務職責に応じた給与制度とするための級別構成見直しによる減があったものの、給与の特例減額の終了により、前年度と比較して1.0ポイント上昇している。今後とも、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により、総人件費の抑制に努めていく。
児童養護施設等の入所児童数の増加や保護単価の改定に伴い児童措置費が増加したものの、難病に係る新制度に伴い自己負担限度額の区分が見直されたため、25年度と同様に1.8と横ばいであった。社会保障関係費は今後とも増加が見込まれるため、その動向を注視していく。
維持補修費が増加したため、145百万円の増となったが、分母となる歳入側の経常一般財源も増加したことから、25年度と同様に0.6ポイントで横ばいとなった。類似団体と比べ低い水準であるが、その他経費の大半を占める維持管理費について、今後とも維持管理コストの平準化及び削減に努めていく。
国民健康保険に係る保険料軽減対象者の拡大や公立高校における就学支援金制度の創設など市町村等への社会保障関係費が増加し、2,224百万円の増となったことなどにより0.5ポイント上昇した。社会保障関係費は今後とも増加が見込まれるため、その動向を注視していく。
低金利により利払いが減少するとともに、発行抑制に伴う償還金の減少などにより、2,832百万円の減となったため、25年度よりも0.9ポイント減少した。また、臨時財政対策債を除いた県債残高は、13年連続で着実に減少している。今後とも発行抑制や調達方法の多様化などにより、公債費の抑制に努めていく。
全体としては、人件費の割合が1.0ポイント増加したこと等により、平成25年度と比べて1.6ポイント増加した。類似団体と比較し、まだ高い水準にあることから、今後とも、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により、総人件費の抑制に努めていく。また、少子高齢化の進展により社会保障関係費の増加も懸念されることから、社会情勢を踏まえ適切な財政運営を図る。