経営の健全性・効率性について
平成28年熊本地震後は使用料収入の減により一時的に経営状態が悪化していたが、平成30年度は住宅の復旧が進み使用料収入が増加したため、地震前より収益的収支比率と経費回収率が上昇したが、汚水処理原価は減少した。今後、平成31年度には料金改定をおこなう予定であるため1~2年の内には地震前まで回復すると思われる。また、令和2年4月からは企業会計に移行するため、更なる経営の健全化が図られるところである。
老朽化の状況について
処理場は、熊本地震で被災した設備等については新設、修理され復旧したものの、それ以外については供用開始から25年が経ち水処理、汚泥処理施設等の設備の劣化による老朽化が進んでおり平成28年度から、毎年度「長寿命化計画」の改築更新工事をおこなっている。平成32年度からは「ストックマネジメント計画」に沿った改築更新工事をおこなっていく予定である。また、管渠も同様に熊本地震で被災した部分については復旧工事を行い、平成31年度中にはすべて復旧する見込みである。また平成31年度よりストックマネジメント計画を策定し、耐用年数に応じた管渠の適正な維持管理をおこなっていく予定である。
全体総括
平成28年熊本地震により本町は大きな被害を受け非常に苦しい経営を強いられたが、地震後約3年が経過し、徐々に復旧が進み回復傾向にある。しかしながら地震前の状況には至っておらず、もう暫く財源不足が続くと見られるが、平成31年度に料金改定を行う予定であり、地震前の経営状況に近づくものと思われる。また、令和2年度からの公営企業会計移行に伴いさらに経営の健全化を図っていくところである。