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ここ数年の財政力指数は類似団体の平均を下回っていたが、平成24年度は前年度横ばいの0.84で類似団体の平均となった。分母となる基準財政需要額は臨時財政対策債への振替が増加しているものの、ここ数年では一定の水準(2,400億円台)で推移している。また、分子となる基準財政収入額は個人市民税の増や企業収益の回復に伴う法人市民税の増等によりここ数年では増加傾向にある。
業務委託化等による積極的な人件費縮減や他都市と比較して高齢化率が低いことによる介護保険事業特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金が少ないことなどにより、類似団体を下回っている。平成23年度は市税収入の増や国の算定方法見直し等による臨時財政対策債の発行増、利子償還金の減などにより改善したものの、平成24年度は扶助費の増加等により再び悪化に転じている。
近年は人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額は、類似団体内平均値で推移している。福岡市の推移は徐々に増えており、今後は予防接種の定期摂取化等により、一人当たり物件費がさらに増加していくことが見込まれるが、業務委託料のうち高止まりを見せているもの等については、事業の洗い出しと分析を行い、公募への移行など競争性が働く仕組みの導入を検討する。
平成24年度(平成25年ラスパイレス指数)及び平成23年度(平成24年ラスパイレス指数)は,それ以前の年度と比較し大きく上昇している。これは国家公務員の時限的な(2年間)給与改定特例法による措置の影響によるものであり,当該措置がないとした場合の参考値は,平成24年度は102.3,平成23年度は102.2となり、近年のラスパイレス指数はほぼ横ばいの状況となっている。また、近年のラスパイレス指数は、類似団体内平均値を上回っているものの、本市職員の給与は、人事委員会の勧告に基づく給与改定により、市内民間給与との均衡が図られており、適正な水準となっている。職員給与については、今後も、人事委員会の勧告を尊重し、市内民間給与との均衡が図られるよう措置するとともに、より一層市民の理解が得られるよう、必要な見直しに努めていく。※グラフの平成20から平成24までの数値は、それぞれの年度の翌年のものである。
過去からの業務のアウトソーシングや直営施設職員数の抑制により、直近5年間の人口千人当たり職員数は年々減少しており、平成24では類似団体の中では少ない方から2番目に位置している。今後も市民サービスの低下を招かないよう留意しながら事務事業や執行体制の見直しを行い、簡素で効率的な市役所の構築に努めていく。
平成24年度は14.6%となり、対前年度比1.1ポイント改善している。類似団体の中で比率の高い方から上位4位と依然として高水準ではあるが、平成19年度以降、公的資金補償金免除繰上償還を実施し、高利から低利への借換を行ったことによる利子負担の減、また財政健全化による発行額の抑制等により市債残高は毎年度着実に減少しており、今後も起債に許可が不要となる18%以下の基準を下回り、比率はトレンドとしては改善していく見込みである。
平成24年度は191.9%となり対前年度比で11.0%改善している。類似団体の中では平均を大幅に下回っており、依然として高水準であるが、市債残高の着実な減少や、市債償還の財源となる減債基金の積立額の増等により着実に改善を続けている。今後も公債費等の削減等を進め、財政健全化に努める。
過去からの業務のアウトソーシングや直営施設職員数の抑制により、職員数が類似団体と比較して少ないために、経常収支比率の人件費分は低くなっている。今後も、事務事業や執行体制の見直しなどにより、更なる人件費抑制を検討していく。
物件費の経常収支比率は類似団体並となっている。今後は、老朽化による施設の維持管理コストの上昇が見込まれるため、施設の必要性やあり方の見直し、直営施設の指定管理制度への移行等を検討する。また、業務委託費のうち高止まりをしているものについては、事業の洗い出しと分析を行った上で、公募化や競争性の導入など、物件費の上昇抑制を図る。
生活保護世帯の急増が主な原因となり、平成21年度から経常収支比率は悪化しており、平成23年度でやや改善したものの、平成24年度に再び悪化に転じた。今後も、生活保護において就労支援や医療費の適正化に引き続き取り組むことなどにより、扶助費の増加傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体よりも低くなっているのは、繰出金が低水準で推移しているためである。特に、介護保険事業特別会計への繰出金は政令指定都市の中でも少ない。これは、福岡市の高齢化率が全国平均と比べて低いためと考えられる。今後は高齢化がいっそう進展する見込みであり、介護予防の推進や在宅生活の支援充実を通じ、介護給付費の抑制を図ることで、介護保険事業特別会計への繰出金の増加を抑制するよう努める。
補助費等の経常収支比率は毎年度改善を続けていたが、平成24年度はほぼ横ばいとなっている。平成25年度には、補助金制度の明確化、公平性・透明性の確保、市民への説明責任を果たすことによる納得感の向上を目的として、補助金ガイドラインを策定したところである。今後も、見直し途上の補助金について、引き続き補助の意義や効果を検証したうえで、適正化に向けた見直しを実施していく。
これまで、立ち遅れていた都市基盤や生活基盤の整備を市債を活用して積極的に推進してきた結果、整備水準は飛躍的に向上し、市民生活の向上に寄与する多くの資産が形成されてきた反面、市債残残高は高い水準となった。近年、地方交付税の代替措置である臨時財政対策債の市債発行が増加していることや大規模施設の建替が予定されていることなどから、平成25年度に策定した行財政改革プランにおいて、市債の発行抑制の目標を設定し、市債残高の着実な縮減を図っていくこととしている。
公債費以外の経常収支比率は、人件費や補助費、その他等に牽引され、類似団体内で低い水準に位置しているが、扶助費の比率は類似団体の中で高い水準に位置している。今後は、平成25年度に策定した行財政改革プランに沿って、人件費及び経常的な経費の見直し、歳入の確保、投資の重点化等に取り組む。
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