奥出雲町
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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成29年度末42.7%)に加え、町内企業が少ないこと等により財政基盤が弱く、類似団体平均をかなり下回る状況が続いている。今後も行財政改革等による歳出削減を実施するなど、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
分子となる歳出経常一般財源は、水道事業に対する補助金のうち、経常的な支出である部分が減少したことと、繰上償還や利率見直しにより、公債費が減少したため、前年度と比較して減となった。一方、分母となる歳入経常一般財源は、普通交付税が合併算定替の縮減により減少となったが、結果として分母に比べ、分子の縮減幅が大きかったことにより、経常収支比率は対前年比2.3%改善した。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費ともに類似団体平均とほぼ同様の推移となっており、決算額は平成28から減少しているが、人口減少の影響で1人当たり決算額が増となり、類似団体平均を上回る状況となっている。限られた職員数のなかでサービスの質を維持しながら、事業の見直しを行い、コストパフォーマンスの向上に努めたい。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は経験年数階層の変動等による増減があるものの、横ばいに推移し、類似団体と比較して低い状況にある。本町は合併時にワタリ制度の廃止や給与改定等を通じ、給与水準の抑制に努めるとともに、独自の給与カットを平成23年度まで実施、平成25年度は給与削減措置を実施した。また、平成27年4月1日に給与制度の総合的見直しを実施したところでり、今後も適正な給与水準を維持していきたい。なお、当該数値は地方公務員給与実態調査の前年度数値を引用したものである。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数はほぼ同数だが、人口減少により千人当たり職員数は0.26ポイント増加した。近年は平成17合併後の急激な人員削減により生じた職員の年齢構成のバラつき是正を念頭に職員採用を実施してきたところである。今後も人口減少が見込まれるが、制度改正や働き方改革、多様な人材の受け入れへの対応から、職員数は増加する可能性がある。以上の点を考慮し、今後もバランスのとれた職員数維持を念頭に、スリムで効率的な組織づくりに努めたい。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度より0.1ポイント改善し、毎年着実に改善してきているが、類似団体と比較しても依然として高い水準にある。分母における普通交付税の減少、分子における繰上償還の実施による償還額の減少や準公債費の減少はあるが、一部事務組合負担金公債費分と公営企業繰出金公債費分の増があり、大幅な比率の改善には至っていない。交付税合併算定替の縮減期間にあることもあり、計画的な繰上償還と新規起債発行の抑制により公債費の適正化を図りたい。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
近年は繰上償還の実施、起債発行額の抑制による地方債残高の減少や債務負担の解消等を実施し比率は改善傾向にあったが、単年度で見ると普通交付税の減少等により、基準財政需要額算入見込み額が減少したことから、7.9ポイント増加している。類似団体と比較しても高水準にある。今後、大きな負担となっている地方債残高や公営企業債等繰入見込額の圧縮を進めるとともに三セク等への経営指導・助言等を行い将来負担の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
合併後、退職者の大半を不補充としたことなどにより職員数削減や人件費を抑制してきたため、類似団体平均と比べ大幅に低くなっており、前年からほぼ横ばいの結果であった。今後も定員適正化計画を考慮しながら効率的な人員配置に努め、人件費の抑制を図っていきたい。
物件費
物件費の分析欄
経常経費の削減により、類似団体の中では3番目の低い比率となっている。平成28と比較しても予算編成及び執行の各段階で経常経費を抑えたことにより、0.2ポイントの減少となっている。今後も事務機器のリース単価の見直しや保有施設の抜本的な見直しなどを実施し、経常経費の削減に努めたい。
扶助費
扶助費の分析欄
平成19に県から福祉事務所の事務移管を受けたため経常経費が高止まりしている。高齢者数の推移が横ばいとなっていることから老人福祉関係経費及び障害者福祉経費は平年並みにある。児童福祉経費について、平成27に子育て支援新制度施行により保育所運営費が増加したことで扶助費自体が増加している。社会保障経費が増加するなか、独自の施策についても不断の見直しを行い経費を抑制していきたい。
その他
その他の分析欄
平成29から水道事業が公営企業法の適用を受けたことに伴い、従来その他(繰出金)に分類されていた経費が、補助費等に性質が変わったため、大幅に減少した。しかし、依然としてこの部分の多くを占める特別会計繰出金が高い水準にあるため、料金改定や保有資産の適正配置を検討しながら独立採算の原則を念頭に抑制に努めていきたい。
補助費等
補助費等の分析欄
平成29から水道事業が公営企業法の適用を受けたことに伴い、繰出金の性質が補助費等に変わったことにより、2.3ポイント増加した。上水道事業以外にも、各種団体補助金や政策的補助金が多数存在するため事業評価等を通じて、効果検証を踏まえた不断の見直しを行っていきたい。
公債費
公債費の分析欄
昨年度に比べ0.8ポイント減少したが、類似団体のなかでは最も高い比率となっている。これは、市町村合併に伴う格差是正のための普通建設事業の増加やリーマンショック後の公共投資の増加に起因している。これまでの計画的な繰上償還等により改善傾向にはあるが、当面は高い水準で推移することが予想されるため、投資事業の抑制や効率的な繰上償還の実施により比率の改善に努めたい。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体比較において、公債費では最も高い比率、公債費以外では最も低い比率となっている。これまで以上に、公債費以外の経費を抑制しながら繰上償還を実施するとともに、投資事業の抑制により新規債発行を抑制し、比率の改善に努めていきたい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
多くの項目で類似団体平均と比べて高い推移となっており、各項目の主な要因として、民生費は、町内の児童施設を保育所の形態で運営しており、幼稚園等がないため児童施設運営に係る民生費の比重が高いためである。衛生費は、病院事業及び水道事業への負担金が多額であるためである。農林水産業費は、農業公社への貸付金が多額であることや、中山間地域直接支払事業及び多面的機能支払事業を積極的に実施しているためである。土木費は、道路整備事業への積極的な投資や、土地開発公社への貸付金が多額であるためである。諸支出金は、土地開発公社の資産取得費が多額であるためである。また、前年度から変動が大きい項目のうち、増加要因として、衛生費は、水道事業への負担金が増加し、土木費は、公園整備事業が増加したことが要因である。減少要因として、総務費は、庁舎整備事業の大部分が平成28に完了したため減少し、教育費も小学校校舎改修事業が平成28に完了したことにより大幅に減少したほか、労働費は雇用創出基金への積立額が減少したことにより減少している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり1,124千円となった。主な構成要素である公債費は、繰上償還の実施や新規起債発行額を抑制することで公債費残高は減少しているものの、人口減少により住民一人当たりコストは高止まりの傾向にある。今後も計画的な繰上償還や投資事業の抑制を行い、適正な公債費の規模になるよう努める。前年度から大きく変動したものとしては、普通建設事業費が前年度実施した大型事業の完了により大幅に減少したほか、水道事業が公営企業法の適用を受けた影響により、繰出金が減少し補助金等が増加している。この他、多くの項目で類似団体平均と比べて高い推移となっている。各項目の主な要因として、扶助費は、本町では児童福祉施設として保育所と幼稚園を一体化させた「幼児園」を民間委託で運営しており、施設運営に係る人件費や物件費等が扶助費として分析されているため、依然として高い状況にある。補助費等は、病院事業負担金及び水道事業負担金が多額であることや、中山間地域直接支払事業及び多面的機能支払事業を積極的に実施しているためである。貸付金は、土地開発公社及び農業公社への短期貸付金が多額のためである。繰出金は、平成28まで繰出金に分類された水道事業への支出が、前述の理由により平成29からは補助費等となるため減少しているが、本町の地理的要因から、下水道事業における建設改良費とそれに伴う公債費に係る繰出金が依然として多額となっているためである。これらのことから、本町は類似団体に比べ多くの事業を実施しており、住民一人当たりコストが多額となっている。本町特有のコストもあるが、事業評価の実施や保有施設の抜本的な見直しなど、健全な財政運営に向けた不断の努力をしていきたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄実質収支額の比率については、形式収支が約24百万円減少し、翌年度への繰越財源は前年決算に比べ約32百万円増加したため、実質収支は約56百万円の減となり単年度収支は約-56百万円となったため減少したが、財政調整基金の取崩を行わなかったため、実質単年度収支は約98百万円増加した。比率の分母となる標準財政規模について、普通交付税の減少等により約80百万円減少した結果、分子は増加、分母は減少したため、実質単年度収支比率は増加した。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄平成29から、水道事業が公営企業法の適用を受けたため、今回新たに水道事業会計として一覧に計上している。また、平成28まで水道事業を実施していた簡易水道事業については、その他の会計(黒字)の内数に含んでいる。前年度からの変動要因として、病院事業の内部留保資金の減少が続き、キャッシュフローの観点からも依然として厳しい状況となっている。資金剰余額の標準財政規模に対する比率も悪化しており、新・病院改革プランの方針を念頭におきながら、常勤医師確保を早急に進め、経営改善を強く進めたい。一般会計については、近年の比率は2%台で推移していたが、実質収支が減少したことに伴い、0.69%減少した。その他の会計について、比率は1%以下ではあるが全て黒字決算となっている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄元利償還金は繰上償還の実施による抑制効果により、前年度より約78百万円の減となったものの、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が約32百万円増加し合計では46百万円の減となった。算入公債費等については、臨時財政対策債、合併特例債の算入増が主な要因となって約9百万円増加している。上記の要因などにより実質公債費比率の分子としては、約58百万円の減少となった。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄地方債残高は繰上償還の効果等により近年減少傾向にあり平成29は902百万円減少した。そのほか債務負担行為に基づく支出予定額は125百万円の減、公営企業債等繰入見込額が127百万円の減となっている。一方で、充当可能基金は減債基金、尾原ダム水源地域等整備減債基金等の取崩を行ったことにより、78百万円の減。また基準財政需要額算入見込額における事業費補正分について、算入期間が終了したことなどにより約1,236百万円の減となり、充当可能財源等全体としては約1,399百万円の減となっている。将来負担額は減少したものの。充当可能財源等の減少が大きかったため、分子は256百万円の増加となった。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)平成27から庁舎建設事業の財源として、特定目的基金の取崩や、繰上償還の財源として減債基金の取崩を行ったことにより、全体としては減少傾向にある。(今後の方針)財政調整基金については、本町の予算規模から考えると、大規模な災害等不測の事態に対応する際、財政運営に支障をきたす恐れがあるため一定額の積立を行い、残高の確保に努めたい。減債基金については、今後も公債費の高止まりが続く見込みであるため、取崩額が増大しないよう注意したい。その他特定目的基金については、使途を定めて積立を行った基金について、事業の財源として取崩を行い活用していく見込みであるため、今後は減少していく見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)平成28年度において普通交付税の合併算定替による特例措置の縮減等、一般財源の収入が減少したため、276百万円の取り崩しを行った。(今後の方針)大規模な災害等不測の事態に備えるため、900百万円程度の基金残高を目安に、決算剰余額や繰上償還額の規模等を考慮しながら、積立を行いたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)例年起債の定時償還に対し、財源として一定額の取り崩しを行っている。平成29年度においては繰上償還の財源として取り崩しを行ったため、大きく減少している。(今後の方針)今後も定時償還に対し、一定額の取り崩しを継続するため減少傾向が続く予定。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)地域振興基金:地域振興を図る事業の財源ふるさと応援基金:人口減少対策、環境保全対策、観光対策、教育対策等仁多米振興施設整備基金:仁多米振興施設の整備、改修尾原ダム水源地域等整備減債基金:ダム関連周辺施設の起債償還財源福祉基金:社会福祉の推進に関する事業の財源(増減理由)地域振興基金:平成29年度に積み立てを行ったため増加。ふるさと応援基金:積み立ての原資となるふるさと応援寄附金が増加傾向にあるため増加している。仁多米振興施設整備基金:積み立てと施設整備に伴う取り崩しが同規模であるため、横ばいで推移している。尾原ダム水源地域等整備減債基金:尾原ダム周辺施設の起債償還に合わせ取崩を行っているため、減少している。福祉基金:近年は利子積み立てが中心となっており、ほぼ横ばいで推移している。(今後の方針)地域振興基金:地域振興を図る事業の財源として取り崩しを継続する予定であるため、減少する見込み。ふるさと応援基金:既に積み立てた額については、定められた使途に対する事業の財源として積極的に活用していく予定。増加傾向にあるが、ふるさと納税の制度改正等の影響を受けるため、今後の増減については見通しが立たない状況。仁多米振興施設整備基金:施設の改修や更新に合わせ取崩を行う予定であるため、中長期的には減少する見込み。尾原ダム水源地域等整備減債基金:ダム関連周辺施設の起債償還に合わせ取崩を行っているため、今後も減少する見込み。福祉基金:福祉関連事業に対して取り崩しを行う予定であり、減少傾向になると見込まれる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町においては、事業用資産、インフラ資産ともに近年においても積極的に投資を行っていることから、類似団体に比べて有形固定資産減価償却率は低くなっている。また、本町では人口密度が低く、山間部にも民家が点在しているため、事業用資産に比べインフラ資産の比率が高くなる。一般会計等では、道路・橋りょうを中心としたインフラ施設工作物が有形固定資産総額の約6割を占めており、有形固定資産減価償却率にも大きな影響を与えている。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本町においては、事業用資産、インフラ資産ともに近年においても積極的に投資を行っていることから、類似団体に比べて有形固定資産減価償却率は低くなっている。将来負担比率については、近年充当可能特定財源である基金の取崩をおこなっている事などから高止まり傾向にある。計画的な繰上償還と新規起債発行の抑制により、将来負担の適正化を図りたい。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本町においては、繰上償還の実施などにより実質公債費比率は毎年改善しているが、類似団体と比較すると依然として高水準にある。将来負担比率については、近年充当可能特定財源である基金の取崩をおこなっている事などから高止まり傾向にある。計画的な繰上償還と新規起債発行の抑制により、将来負担及び公債費の適正化を図りたい。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
本町においては、事業用資産、インフラ資産ともに近年においても積極的に投資を行っていることから、全体として類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。特に低くなっている施設は、認定子ども園・幼稚園・保育所と公民館である。認定子ども園・幼稚園・保育所については、平成21~平成26年度にかけて幼児園への一元化により大規模改修を全施設で実施したことにより、木造建物であるが有形固定資産減価償却率は低くなっている。公民館については、平成18年度から各施設において新規整備及び改修を実施したため、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率は低くなっている。また、橋りょう・トンネルにおいて、主に橋梁において道路整備に合わせて積極的に投資を行ったことと、平成28年度から大規模な橋りょう改修を実施したため、類似団体と比較して一人当たり有形固定資産(償却資産)額が高くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
本町においては、事業用資産、インフラ資産ともに近年においても積極的に投資を行っていることから、全体として類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。特に低くなっている施設は一般廃棄物処理施設、庁舎である。一般廃棄物処理施設は、可燃物処理センターの平成14年度の大規模改修及び平成19年度以降の改修のみを資産計上していることから、有形固定資産減価償却率は低くなっている。しかし、実際の建物は老朽化が進んでおり、将来的な広域処理を視野に当分の間は既存施設の長寿命化を図っていく。庁舎は、平成29年度において庁舎整備を実施したため、有形固定資産減価償却率が大幅に低下した。一方、体育館・プールは類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている。特にプールが99.7%となっており、今後、小学校のプールも含めて老朽化対策や統廃合に取り組む必要がある。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、固定資産が減価償却等により減少し、流動資産においても基金の減少等により減少。総じて対前年度より資産総額ベースで173百万円減少となった。負債総額についても、地方債の繰上償還等により372百万円の減少となった。公営企業会計等を加えた全体会計では、一般会計等に比べ主に下水道事業会計における資産及び負債分が増加している。一部事務組合や広域連合、連結対象企業を加えた連結会計では、第三セクターでは一般会計等に資産計上している町有施設の運営等を行っているため、第三セクターの資産としては大きなものはないが、雲南広域連合の消防施設及び施設整備に係る地方債が全体会計に比べて主な増加要因となっている。また、負債では第三セクターの運転資金確保のための短期借入金の計上もあり、第三セクターの経営改善を図っていく必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は12,596百万円となった。業務費用が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等であり、道路を中心としたインフラ資産の減価償却費が多額となっている。全体会計では、一般会計等に比べて、水道料金や医業収益等を計上しているため経常収益が2,780百万円多くなっている一方、公営企業会計等の事業活動により業務費用、移転費用それぞれが増加し経常費用が4,556百万円多くなり、純行政コストは1,787百万円多くなっている。連結会計では、全体会計に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が3,306百万円多くなっている一方、島根県後期高齢者医療広域連合の保険給付費の計上などで経常費用が6,977百万円多くなり、純行政コストは3,588百万円多くなっている。また、退職手当引当金の計上基準を見直したことにより、前年度と比較し全体的に数値が上昇している。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源が純行政コストを下回ったことから、本年度差額は1,232百万円となったが、水道事業法適化の影響により純資産残高は200百万円の増加となった。社会資本整備総合交付金等の国県補助金を受けて固定資産を整備しており、固定資産形成の財源となる国県補助金が純資産の増加に大きく寄与している。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が増加したものの、本年度差額は1,111百万円となり、純資産残高は904百万円の減少となった。連結会計では、島根県後期高齢者医療広域連合の財源収入などにより、税収等が増加したものの、本年度差額は1,029百万円となり、純資産残高は859百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は2,002百万円であったが、投資活動収支については、公園整備事業等の投資活動支出に対し、国県等補助金の収入等が少なかったことより1,118百万円となった。財務活動収支については、地方債の繰上償還等により、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから、▲909百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から24百万円減少し、303百万円となった。基金を539百万円取り崩して資金収支がプラスになっていることから、全体的に経費の圧縮が必要な状況である。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料並びに、医業収入等があることなどから一般会計等と比べて収入が増加しており、業務活動収支は2,968百万円となった。投資活動収支では、三沢発電所改築工事などにより▲1,522百万円となった。財務活動収支では、特に下水道事業会計において地方債の償還額が発行収入を上回ったことから▲1,412百万円となった。連結会計では、連結対象企業等の事業収支を計上し、業務活動収支が3,183百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回り、将来世代負担比率は上回っている。主な要因として、臨時財政対策債を全額発行していること及び、過疎対策に係るソフト事業に対し過疎対策事業債を発行して積極的に実施していること等が考えられる。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、過疎対策に係るソフト事業や地域振興基金、ふるさと応援基金繰入金等を活用した事業を実施しており、類似団体平均値に比べ多くなっている。公共施設の維持運営に係る物件費や維持補修費も多額になっており、公共施設等総合管理計画に基づく施設の集約化・複合化等を進めるなどにより、施設保有量の適正化が必要である。また、インフラ資産や公共交通機関の維持など人口密度が類似団体平均値を下回ることによるコスト増も要因の一つと考えられる。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、固定資産形成に当たり地方債を発行しているため、住民一人当たり資産額と同様の理由で類似団体平均値に比べ大きくなっている。また、臨時財政対策債及びソフト事業に係る過疎対策事業債の発行も負債増の要因となり、住民一人当たり資産額に比べ住民一人当たり負
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値とほぼ同等であるが、過疎対策に係るソフト事業や基金事業を実施している分経常費用は多くなっていると考えられる。また、本町では一般会計で光ケーブル等の情報通信基盤の管理やCATV運営に係る補助金を支出しており、その経費の一部を情報通信手数料で賄っている分経常収益は多くなっていると考えられる。
類似団体【Ⅲ-0】
長沼町
栗山町
美瑛町
斜里町
日高町
浦河町
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