経営の健全性・効率性について
本事業は、1地区約20世帯のみを対象として平成11年に供用開始し、起債償還完了、現在ではすべての世帯が利用している状況であるため、経営に関する数値は全体としてほぼ横ばいの状況にある。ただし、①については、一般会計より基準外繰入を受けての結果であるので、さらなる経営の健全化の取り組みが必要である。
老朽化の状況について
公営企業会計への移行が令和2年度であるため、現時点において参考となる指標はない。最古の資産は、供用開始前に敷設した管渠(約20年経過)であるが、現時点において修繕や更新の必要性はない。しかし、中継ポンプや送風機など一部の電気・機械設備が耐用年数を超えてなお稼働している状況にあることから、資産の健全度、重要度、維持修繕コスト、更新コストなどを比較検討し、適期の修繕・更新を図っていく。
全体総括
本事業は、対象世帯が非常に少なく、かつ人口減少の傾向にある地域であることから、事業単体での経営改善は見込めない状況にある。しかしながら、今後も事業を安全に、安定的に継続していくためには、⑤⑥の改善に向けた財源確保と経費改善が必要であるため、公共下水道事業などほかの4事業とともに、地元区長との連携による地域ぐるみでの水洗化促進、大口需要家への接続勧奨、滞納整理の強化、水道事業との業務一元化やアウトソーシング推進による経費削減経営改善に取り組む。