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財政力指数については、過去5年間「1.00」前後で概ね推移している。しかしながら、平成22年度においては、単年度ベースで、臨時財政対策債振替相当額が、増加したにも関わらず、社会福祉費や道路橋りょう費における基準財政需要額が増加したため、基準財政収入額を上回り、3ヵ年平均である財政力指数も減少している。類似団体の中では、比較的高い指数を保っているものの、今後も基準財政需要額の増加や基準財政収入額の減少が見込まれるため、財政力指数も減少傾向が続くことが見込まれる。
経常収支比率については、近年悪化傾向で推移している。平成22年度においては、義務的経費である扶助費の増加により、2.5ポイントの悪化要因になっているものの、人件費が1.1ポイントの改善要因となったことや実質的な交付税である臨時財政対策債が増加したため、指数の悪化が鈍化している。今後についても、社会情勢等の影響により、扶助費の増加等、厳しい状況が予測されるが、事務事業の見直しや人件費の抑制などにより、経常経費の削減に努める。
平成22年度における人件費の決算額は、職員給料や手当の削減により減少し、物件費の決算額は、南清掃工場の建替えに伴う本稼動や予防接種の実施などにより増加している。「人口1人当たり人件費・物件費等決算額」についても前年度に比べ減少しているが、今後についても、人件費の抑制や効率的、効果的な事務事業の実施に努める。
ラスパイレス指数については、概ね「101」前後での推移となっているが、平成22年度については、職員給与の引き下げを行ったことから、0.5ポイント改善している。今後についても、民間の給与水準等に配慮しながら、給与水準の適正化に努める。
計画的な定員管理により、職員数の抑制を行っており、政令指定都市移行に伴う業務の増加等に際しても、職員定数の抑制を継続している。今後についても、適正な職員定数の管理に努める。
公営企業債の償還にかかる繰出金や債務負担行為などの準元利償還金が増加しているものの、政令指定都市移行に伴う譲与税の増額、臨時財政対策債発行可能額の増加などにより、分母である標準財政規模が増額したことなどにより、前年度の比率より0.4ポイント減少することとなった。類似団体平均を下回っているが、今後も市債の発行抑制などに努める。
臨時財政対策債や土木債に係る地方債現在高が増加しているものの、政令指定都市移行に伴う譲与税の増額、臨時財政対策債発行可能額の増加などにより、分母である標準財政規模が増額したことや、公債費に係る基準財政需要額算入見込額が増額したことなどにより、前年度の比率より6.5ポイント減少することとなった。類似団体平均を下回った数値ではあるが、引き続き厳しい財政運営が求められるため、今後も地方債発行に係る上限額の設定などにより財政の健全化に努める。
人件費については、類似団体平均と比較し、高い水準で推移しているが、平成22年度は、職員給料や手当の削減により、人件費を抑制したため、前年度と比較して、1.1ポイント改善している。今後についても、定数管理や業務の見直し等により、人件費の抑制に努める。
物件費については、類似団体平均と比較して、高い水準で推移している。物件費については、施設管理経費や委託料などの経費であり、平成22年度については、資源分別回収事業や南清掃工場の建替えに伴う維持管理経費の増加により、1.2ポイント上昇している。今後についても事業の効率化を促進し、総事業費の抑制に努める。
扶助費については、平成20年度以降、類似団体平均を上回っており、悪化傾向にある。平成22年度については、子ども手当や生活保護の増などにより扶助費が増加し、1.5ポイント悪化している。扶助費の急激な増加が、経常収支比率の悪化の大きな要因となっていることから、今後も適正な制度運用などにより、抑制に努める。
その他の経費としては、「繰出金」が主たるものである。平成22年度の「繰出金」については、前年度と比較し、1.3ポイント減少している。今後についても、各会計の適正な財政運営を目指すとともに、繰出金の抑制に努める。
補助費等については、類似団体平均と比較して、低い水準で推移している。これまでも大幅な変動もなく、同水準で推移しており、今後についても、補助金の見直し等、適正な事業の推進に努める。
公債費については、類似団体平均と比較して、良好な数値で推移しており、平成22年度においては、類似団体平均と比較して7.6ポイント下回っている。今後についても、適債事業を精査し、市債発行の抑制に努める。
公債費以外としては、人件費、物件費、扶助費の順に経常収支比率の割合をしめている。類似団体平均と比較して、9.4ポイント高い数値となっているのは、公債費の割合が15.2%と低い数値であることが影響しているため、一概に悪化しているものではないが、人件費などの義務的経費については、今後とも抑制に努める。
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