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人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本県は、首都圏に位置し、大規模法人が多いことから、全国的に見て県税収入の割合が高く、財政力指数は0.89と全国平均の0.52の1.7倍、グループ内平均と比較しても1.3倍と、高い財政力を有している。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
人口規模に応じて配置する警察官や教職員の人件費負担が多いことに加え、社会保障関係費などが増加していることから、経常収支比率は高い数字で推移している。令和2年度は経常収支比率が改善しているが、これは減収補?債(特例分)の発行が主な要因であり、減収補?債(特例分)、猶予特例債、臨時財政対策債を除いて算出した場合の経常収支比率は悪化している。そのため、今後も引き続き、人件費の抑制、県債の発行抑制による公債費削減、施策・事業の見直し等により、経常経費の抑制に努めていく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は62,625円とグループ内団体一低いコストとなっている。主な要因として、本県では全国に先駆けて平成9年から行政システム改革に取り組み職員数全体の伸びを抑えてきたためである。また、平成29年度の県費負担教職員の給与負担事務の政令市への移譲による影響も一因である。今後も引き続き、行財政改革に取り組んでいく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員の採用・退職等により職員階層が変動したことにより、前年度から0.3ポイント減少した。職員の給与水準は県内民間企業との均衡を基本としており、県内民間企業の給与水準は全国平均を上回る状況にあるため、本県のラスパイレス指数は高くなる傾向にあるが、今後も引き続き、給与制度全般にわたり厳正な運用に努めていく。
定員管理の状況
人口10万人当たり職員数の分析欄
簡素で効率的な県政の実現を目指し、全国に先駆けて平成9年度から行政改革に取り組み、一般行政部門の人口10万人当たり職員数は全国最少となっている。現在は職員・組織・仕事の質を向上させ、行政組織の総合力を高める「質的向上」に着目した改革を進めており、引き続き業務量に応じた適切な定数管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
従来から県債の発行抑制に取り組んでおり、実質公債費比率は、9.8%と低い水準にある。過去に発行した臨時財政対策債の償還により、公債費は増加傾向にあるが、公債費負担をできるだけ軽減するため、引き続き、県債の発行抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
早期健全化基準(400%)を大きく下回っている。県債管理目標を掲げ、県債の発行抑制に努めた結果、交付税措置されない県債現在高が減少したことなどにより、前年度より9.8%減少した。今後も引き続き、県債の発行抑制に努めるなど、健全化に向けて取り組んでいく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
全国の人口が減少している中、本県では、引き続き人口が増加しているため、人口規模に応じた多数の教職員や警察職員を配置する必要があることから、平成28年度まではグループ内団体に比べて、人件費に係る経常収支比率が高くなっていたが、平成29年度の県費負担教職員の給与負担事務の政令市への移譲により大幅に人件費が減少し、令和2年度もグループ内で最も低くなっている。今後も引き続き、人件費の抑制に取り組んでいく。
物件費
物件費の分析欄
これまで徹底した施策・事業の見直しや内部管理経費の削減等の行財政改革に取り組んでいるが、令和2年度は、特別支援学校スクールバス運営費が、新校開設に伴い増便したことによる増の影響などにより、数値が上昇し、引き続き、グループ内平均を上回っている。今後も引き続き、施策・事業の見直しなどに取り組んでいく。
扶助費
扶助費の分析欄
平成30年度から政令市への難病患者医療費に関する事務移譲の影響などにより減少し、グループ内平均を下回り、令和2年度も引き続き下回っている。県民生活に直接かかわる経費であるため、今後も引き続き、適切に対応していく。
その他
その他の分析欄
平成30年度は国民健康保険事業の財政運営に都道府県が責任主体として加わったことに伴い、当該事業が新たに普通会計外となったことによる繰出金の増などの影響により大幅に数値が上昇したが、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症のまん延による受診控えの影響により、国民健康保険都道府県財政調整繰出金が減少したため、低下した。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は、県から市町村や団体などに対する補助金や負担金などの支出であり、平成30年度は、国民健康保険事業の財政運営に都道府県が責任主体として加わったことに伴い、当該事業が新たに普通会計外となった影響などにより数値が低下したものの、令和元年度以降は、幼児教育の無償化への対応等により数値が上昇した。今後も引き続き、県と市町村の役割や団体への補助の必要性などを考慮し、補助金の見直しを進めていく。
公債費
公債費の分析欄
県債管理目標として「令和5年度までに県債全体の残高を2兆円台に減少」を掲げて、県債の発行抑制に取り組んでおり、令和2年度は類似団体平均を下回っている。過去に発行した臨時財政対策債の償還により増加傾向にあるが、公債費負担をできるだけ軽減するため、引き続き、県債の発行抑制に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
平成29年度に、県費負担教職員の給与負担事務の政令市への移譲より人件費が大幅に減少したため、数値が大きく低下したものの、令和元年度は、幼児教育の無償化への対応等により数値が上昇した。令和2年度は、幼児教育無償化の平年度化に伴い、補助費等が大きく増加したものの、減収補?債の大量発行等により経常的収支充当一般財源等も増加したため、比率としては低下した。今後も施策・事業の見直しに取り組むなど、健全な財政運営に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は、グループ内平均を下回っているものの、高齢化に伴う社会保障関係費の増や幼児教育の無償化への対応等により増加傾向であったが、令和2年度については、新型コロナウイルス対策事業の影響によりさらに大幅に増加している。同様に、衛生費及び商工費についても、令和2年度は新型コロナウイルス対策事業の影響により大幅に上昇している。公債費は過去に発行した臨時財政対策債の償還により増加傾向にあるが、県債の発行抑制に取り組んでおり、グループ内平均と比べて低い水準で推移している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり253,803円となっている。人件費は、これまでグループ内団体と比較して低い水準で推移している。さらに、平成29年度からは県費負担教職員の給与負担事務の政令市への移譲により大幅に減少している。補助費等は、令和2年度は新型コロナウイルス対策事業の影響により大幅に増加している。普通建設事業費は、県内に3つの政令市を抱え道路建設などは政令市が担っていることから、グループ内平均と比べて低い水準で推移している。投資及び出資金は、高速道路建設の進捗に伴い、県出資金が減少したことなどにより減少している。公債費は、過去に発行した臨時財政対策債の償還により増加傾向にあるが、県債の発行抑制に取り組んでおり、グループ内平均と比べて低い水準で推移している。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄実質収支は、標準財政規模比で5.4%と例年以上の規模となった。これは、新型コロナウイルス感染症対応のための国からの補助金について、不用額が生じたことによるものである。この特殊要因を除いた実質収支は、例年と同程度の規模であり、今後も引き続き、慎重な財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄一般会計の実質収支は黒字である。また、公営事業会計においても、全ての会計で資金不足が生じていないため、連結実質赤字比率は該当がない。今後も引き続き、慎重な財政運営に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度は、算入公債費等の減が元利償還金等の減を上回ったことで、実質公債費比率の分子は増加した。その一方、交付税措置される公債費を除く標準財政規模が増加し、実質公債費比率の分母も増加した。そのため、実質公債費比率は同程度で推移した。過去に発行した臨時財政対策債の償還により公債費は増加傾向にあるが、公債費負担をできるだけ軽減するため、引き続き、県債の発行抑制に努めていく。
分析欄:減債基金減債基金積立相当額の積立ルールが30年償還で毎年度の積立額を発行額の30分の1として設定しているのに対して、本県では10年債及び20年債の新規発行及び借替債発行において、3年の据置期間を設定しているため、減債基金残高と減債基金積立相当額に乖離が生じている。なお、3年度より積立ルールを変更し、据置期間を1年としたため、この乖離は今後は縮小していく見込み。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額の大部分を占める一般会計等に係る地方債現在高は、本県のこれまでの発行抑制の取組みにより減少傾向にあった。しかし、令和2年度は新型コロナウイルス感染症等の影響により生じた県税等の減収を補うため、地方税減収補?債の対象税目拡大分も含めて発行したこと等により、増加に転じた。なお、充当可能基金の増加などにより、将来負担比率の分子の額は、引き続き減少している。今後も引き続き、健全化に向けて取り組んでいく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・元年度は減債基金を59億円取り崩したこと等により、基金全体で52億円減少した。・2年度は財政調整基金を578億円積み立てたこと、減債基金を336億円取り崩したこと等により、基金全体で342億円増加した。(今後の方針)・財政調整基金については、突発的に生じる財政需要に対して必要な施策を講じていくなど、将来への備えとして残高の確保に努めていく。また、特定目的基金については、各基金の目的に従って適正な管理・運用を行っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・決算剰余金の法定積立等による増(+25億円)。(元年度)・減収補填債等の発行により2年度中に確保した財源を3年度予算の財源として活用するために積み立てたこと等による増(+492億円)。(2年度)(今後の方針)・本県では、過去に2,000億円規模の税収減を経験していることから、こうした不測の事態に備えて、県単独で行っている福祉、医療など、県民生活の直結する事業に影響を及ぼさないよう、標準財政規模の5%(2年度:約660億円)を目安とした積立てに努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・償還財源に充当するための取り崩しによる減(-59億円)。(元年度)・償還財源に充当するための取り崩し等による減(-269億円)。(2年度)(今後の方針)・将来の償還に備え、必要に応じて積み立てていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域医療介護総合確保基金:医療及び介護の総合的な確保のための医療機関・公的介護施設の整備、居宅等における医療の提供、医療従事者・介護従事者の確保・かながわボランタリー活動推進基金21:公益を目的とする事業に自主的に取り組むボランタリー団体等の活動の推進・後期高齢者医療財政安定化基金:後期高齢者医療の財政の安定化・神奈川県新型コロナウイルス感染症対応地方創生基金:新型コロナウイルス感染症のまん延の防止、まん延の影響を受けた住民及び事業者に対する支援・かながわトラストみどり基金:神奈川の優れた自然環境や歴史的環境の保全(増減理由)・神奈川県新型コロナウイルス感染症感染症対応地方創生基金:基金の新設による増(+70億円)(今後の方針)・地域医療介護総合確保基金:本県が作成した計画に基づき、医療機関・公的介護施設の整備など当該基金を活用し事業を推進していく。・各基金の目的に従い適正な管理・運営を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、平成29年度以降微増しており、類似団体よりも高い水準となっている。これは、昭和40年代から50年代にかけて行った集中的な施設整備の結果、建設後30年以上経過した県有施設が6割以上を占めているためである。本県では、人口動向や財源確保、維持更新費等を見通したうえで平成29年3月に「神奈川県公共施設等総合管理計画」を策定し、令和4年3月に改定を行った。同計画において、庁舎等施設や道路施設等の個別施設類型ごとに、維持更新費の縮減を図るための具体的な取組みを盛り込んだ個別施設計画を策定することで、長期的な視点を持った効率的な維持管理と利活用・更新に取り組んでいる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、県債の発行抑制等の取組により将来負担額が減少している結果、類似団体よりも低い水準となっている。なお、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による減収補補?債特例分の増加や猶予特例債の新設により経常経費に充当する一般財源が増加したため、昨年度と比較すると下降している。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
県債の発行抑制や将来負担額に財政調整基金等の充当可能な基金の増により、将来負担比率は減少傾向にあり、類似団体よりも低い水準となっている。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高く、令和元年度と比較すると微増している。これは、本県では、既存施設を有効に活用するため、施設の長寿命化対策を進め、財政負担を抑えているためである。今後も「神奈川県公共施設等総合管理計画」に基づき、長期的な視点を持った維持・更新に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率及び将来負担比率は、類似団体よりも低い水準となっている。本県ではこれまで県債の発行抑制に取り組んできており、その効果から実質公債費比率は近年は低い水準で推移している。また、県債の発行抑制に加え、充当可能な基金の増等から将来負担比率についても減少傾向となっている。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
当該表において、本県で特に有形固定資産減価償却率が高くなっている類型は、道路、学校施設、公営住宅、図書館である。道路については、平成28年3月に策定した「神奈川県道路施設長寿命化計画」を令和4年3月に改定し、予防保全型の維持管理を基本としたメンテナンスサイクルによる長寿命化を図り、老朽化に起因する事故を未然に防いで利用者の安全・安心を確保するとともに、中長期的な維持管理・更新に係るトータルコストの縮減及び平準化を目指している。学校施設については、県立高校の約40%、県立特別支援学校の約25%が建設後40年以上経過しており、施設全体の老朽化が進んでいること等を踏まえ、平成28年度~令和9年度を期間とする「県立学校施設再整備計画」を策定し、老朽化対策による快適な教育環境の整備と施設の長寿命化に取り組んでいるところである。公営住宅については、建設後概ね50年が経過する住宅の建替えを推進してきたが、令和10年度までに、建替えが必要な住宅が約2万8千戸、全体の約62%に急増すること等を踏まえ、令和元年度~令和10年度を期間とする「神奈川県県営住宅健康団地推進計画」を策定し、法定耐用年限である建設後70年までに建て替えることとしている。図書館については、県立図書館は昭和29年の開館後、大規模な改修を行っていなかったため、施設・設備の老朽化が進んでいたこと等を踏まえ、平成28年に「県立図書館の再整備に向けた基本的な考え方」を取りまとめ、県民サービスの低下を招かないよう、開館しながらの工事実施を基本とした再整備(整備期間7年程度を予定)を行っている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
当該表において、本県の有形固定資産減価償却率が高くなっている類型は保健所である。これは既存施設の長寿命化対策を進め、有効に活用することで、財政負担を抑えているためである。体育館・プール及び陸上競技場・野球場・球技場については、近年、老朽化が進んだスポーツ施設の改修工事を進めており、環境の再整備に取り組んだ結果、令和元年度と比較して有形固定資産減価償却率が大きく減少している。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
【一般会計等】・前年度末と比較して、資産が2,262億円増加し、負債は56億円減少した。資産のうち現金預金が1,930億円増加しているが、その主な要因は、新型コロナウイルス感染症に係る国交付金が増加したためである。【全体】・前年度末と比較して、資産は4,602億円増加し、負債は1,805億円増加した。・令和2年度より、流域下水道事業会計が企業会計に移行したことにより、全体財務書類の対象となったことから、資産、負債ともに増加した。・また、一般会計等と比較して、資産は水道施設のインフラ資産や公営事業の現金預金等を含むため7,068億円多く、負債も水道事業の企業債や未払金等を含むため3,694億円多い。【連結】前年度末と比較して、資産は4,597億円増加し、負債は1,810億円増加した。・また、一般会計等と比較して、資産は連結対象団体が保有する事業資産やインフラ資産等を含むため1兆1,748億円多く、負債も企業債等を含むため6,863億円多い。
2.行政コストの状況
【一般会計等】・前年度と比較して、純経常行政コストは4,005億円増加している。経常費用のうち補助金等が2,927億円増加しているが、その要因は新型コロナウイルス感染症への対応に伴う補助事業費が増加したためである。【全体】・前年度末と比較して、純経常行政コストは3,913億円増加している。・また、一般会計等と比較して6,636億円多い。・これは、一般会計等に比べ、経常収益が水道事業の使用料・手数料等の計上により563億円多いが、一方で経常費用も国民健康保険事業会計の補助金及び負担金等を計上していることから7,199億円多いためである。【連結】・前年度末と比較して、純経常行政コストは3,993億円増加している。・また、一般会計等と比較して6,691億円多い。・これは、一般会計等に比べ、経常収益が「全体」の増要因に加え、連結対象団体の事業収益等を計上しているため1,991億円多いが、一方で経常費用も連結対象団体の人件費や物件費等を計上していることから8,682億円多いためである。
3.純資産変動の状況
【一般会計等】・前年度末と比較して、純資産残高は2,318億円増加した。これは、純行政コスト1兆9128億円に対して、財源(税収や国庫補助金など対価性のない収入)が2兆1,486億円となっており、財源が行政コストを上回ったためである。【全体】・前年度末と比較して、純資産残高は2,798億円増加した。・また、一般会計等と比較して、本年度差額は203億円プラスの2,561億円となった。・これは、純行政コストが国民健康保険事業会計の補助金等が移転費用に含まれることなどから2兆5,764億円となったが、一方で同会計の補助金や税収等が含まれることなどから財源が2兆8,325億円となったためである。【連結】・前年度末と比較して、純資産残高は2,787億円増加した。・また、一般会計等と比較して、本年度差額は194億円プラスの2,552億円となった。・これは、純行政コストが連結対象団体の人件費や事業収益等が含まれるため2兆5,831億円となったが、一方で連結対象団体の税収等が含まれることから財源が2兆8,383億円となったためである。
4.資金収支の状況
【一般会計等】・税収などの収入で通常の業務活動に係る支出が賄われており、業務活動収支はプラスとなっている。また、インフラの整備などを進めたため、投資活動収支はマイナス、減収補填債等の発行により県債収入を増やしたため、財務活動収支はプラスとなっている。以上から、税収等(業務活動収支のプラス)により、公共資産の整備を進めていると言える。【全体】・全体では、一般会計等と同様、業務活動収支がプラス、投資活動収支はマイナス、財務活動収支はプラスとなっていることから、業務活動収支のプラスにより、公共施設の整備などの投資活動を進めていると言える。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、類似団体平均値を下回っている。歳入額対資産比率は、前年度と比較すると大きく減少しているが、これは新型コロナウイルス感染症にかかる国交付金の増加により、業務収入が前年度より大幅に増加したためである。有形固定資産減価償却率は、前年度と比較すると微増しており、類似団体よりも高い水準となっているこれは、昭和40年代から50年代にかけて行った集中的な施設整備の結果、建設後30年以上経過した県有施設が6割以上を占めているためである。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は、類似団体平均値を下回っている。これは、新型コロナウイルス感染症にかかる国交付金の増加により、純資産は前年度よりも大きく増加したものの、資産形成に直接的に結びつかない臨時財政対策債が多く計上されていることにより、負債の規模が大きくなり、その結果、純資産が小さくなっていることによる。・将来世代負担比率は、類似団体平均値と同水準となっている。
3.行政コストの状況
・純行政コストは、新型コロナウイルス感染症への対応に伴う物件費、補助金の増加に伴い、前年度よりも大きく増加したものの、住民一人当たり行政コストについては、類似団体平均値を下回っている。
4.負債の状況
・負債額は、対象税目追加に伴う減収補填債の追加発行や臨時財政対策債の残高の増加により、固定負債は増加したものの、1年内償還予定県債等の減少に伴い、流動負債が固定負債の増以上に減少したため、前年度より減少した。また、住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を下回っている。・基礎的財政収支は、新型コロナウイルス感染症にかかる国交付金の増加により、業務活動収支が前年度より大幅に増加しており、類似団体平均値を上回っている。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、新型コロナウイルス感染症への対応に伴う物件費、補助金の増加に伴い、経常費用が大きく増加したため、前年度より減少した。なお、類似団体平均値と同水準となっている。
類似団体【B】
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