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2015年度
2014年度
2013年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度より0.01ポイント上昇したが、依然として類似団体中下位に留まっており、全国水準をも下回っている。雇用状況等の改善に伴う納税義務者数の増等により区民税収入が対前年度比2.0%増加したが、財政調整交付金が全歳入に占める割合が36.0%と大きく依存した状況は変わりはない。都営住宅等を多く抱え、他の類似団体と比べ低所得世帯が多い当区の構造的な問題に起因している。今後も特別区民税の徴収強化、担税力のある世帯の定着促進等歳入確保に努めるとともに、事業評価に基づく事務事業の見直しなどにより財政基盤の安定・強化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
特別区税や地方消費税交付金等の歳入経常一般財源等が増額となったものの、扶助費の増により充当一般財源等が12億増加したことに加え、財政調整交付金が大幅に減額となったことで、前年度比1.1ポイントの上昇となった。しかしながら、類似団体平均を上回り、目標としている80%以内を堅持した。今後も区税等の徴収強化などによる経常一般財源の歳入確保と生活保護費の適正化による扶助費の増加抑制の工夫、行政評価に基づく事務事業の見直しによる経費の「選択と集中」を進め、適正水準を維持していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成3年度以降、「定員管理適正化計画」「定員適正化指針」に基づき、指定管理者制度の導入や技能系職員の退職不補充、保育園の民営化、外郭団体の整理統合等を積極的に進め、平成2年度に比して2,300人超の常勤職員定数の削減等効果を上げてきた。これにより、人口1人当たり決算額が類似団体平均を大きく下回っている。「第二次定員適正化指針」における目標であった平成21年度から8年間での対20年度比8%削減も達成している。今後は平成29年度に策定した「定員管理指針」に基づき、定員管理と人件費の抑制に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度の数値を引用しているため、前年度の分析とする。前年度(実質前々年度)よりもさらに0.2ポイント上昇し、100.2となった。これは、特別区人事委員会勧告により、給料表の増額改定を実施した影響による。類似団体中の順位は依然として下位に位置している。同一の給料表に基づく類似団体の中にあって、比較的、早期に主任主事や係長職等への昇任が遂げられていることが、結果的に指数を押し上げたと推察される。給与のさらなる適正化に向けて、今後も特殊勤務手当の見直しを検討し、時間外勤務手当の抑制に取り組む。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成3年度から15年度の三次にわたる「定員管理適正化計画」、16年度から20年度の「定員適正化指針」、20年度からは「第二次定員適正化指針」により2,373人を削減し、類似団体内では最上位(最小)に位置し続けている。今後は「定員管理指針」に基づき、社会の変化に対応したサービス水準を確保し、効果的な行政運営に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成29年度は新規起債額の発行を抑制したことなどで減少し、前年度比で2.1ポイント改善した。公共施設の老朽化により、特に学校施設の更新経費が増加するため、新規の起債による比率上昇も見込まれているが、可能な限り起債額が元金償還額を上回らないように努めていく。引き続き適債事業を精査するとともに、施設ごとの個別計画を策定し、施設見直しや基金の活用などを図り、適正水準を維持していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担額は、特別区債残高・債務負担行為による支出予定額・退職手当支給予定額等の合計で745億円であった。一方、基金残高等将来負担額から控除される充当可能財源等は2,696億円で、将来負担額を1951億円と大きく上回るため、将来負担比率は算定されなかった。このように健全な状態にあるが、今後は、老朽施設の改修等により債務負担行為額の増大が見込まれるため、引き続き財政の健全化に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
平成3年度以降、「定員管理適正化計画」「定員適正化指針」に基づき、指定管理者制度導入や技能系職員退職不補充、保育園民営化等により、平成2年度に比して2,300人超の常勤職員定数の削減など効果を挙げてきた。平成29年度の職員給は給与改定等により2.2億円増加し、人件費比率も前年度比0.4ポイント上昇した。今後も「定員管理指針」に基づいた定員管理と人件費の抑制に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
平成29年度は、中央図書館の管理運営事業、足立保健所管理運営事務の増などにより経常的経費一般財源が4.7億円(1.7%)の増額となった。経常収支比率でも0.4ポイントの増となり、類似団体内でも2位と低い水準になっているが、今後も行政評価を活用した事務事業の見直し等による「選択と集中」を進め、事業の重点化を図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
平成29年度の扶助費は1,051億円で、歳出全体の38.7%を占めている。経常的経費一般財源では、376.4億円で構成比29.1%、前年度比で0.5%の増加となった。私立保育園の運営費助成事業で12.4億円、障がい者自立支援給付費支給事業で10.6億円増したことが主な要因である。今後も待機児童対策、高齢者の増加に伴う社会保障関係費の増加が見込まれるが、生活保護の適正化等歳出抑制に努める。
その他
その他の分析欄
介護保険、後期高齢者医療、国民健康保険の各特別会計への繰出金は、経常的経費充当一般財源等が合計で1.7億円増加(1.1%増)した。維持補修費も小学校施設の維持補修費等の増により、3千万円増額(2.9%増)した。経常的一般財源も増額となったものの、類似団体内順位は上がった。行政評価を活用した事務事業の見直し、「選択と集中」による事業の重点化を進め、経費の抑制を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費では、認証保育所運営経費助成、私立幼稚園等園児保護者負担軽減事業の減などにより経常的経費一般財源が1.6億円の減(2.1%減)となった。経常収支比率についても0.1ポイントの減少となった。今後も、交付実績についてはホームページにおける公表を続け、透明性の向上を図っていく。
公債費
公債費の分析欄
29年度は新規起債額を元金償還額以下に抑制し、前年度を維持した。地方債現在高も着実に減らしているが、類似団体平均を上回っている。今後は学校等老朽化した施設の更新経費が増加するため、新規の起債による比率上昇も見込まれるが、起債額と元金償還額の適正なバランスに留意し、施設ごとの個別計画による施設見直しを図り、適正水準を維持する。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、順位を下げたが、引き続き類似団体内で上位に位置している。これは、事務事業見直し等による不断の行政改革の成果と考えられる。数値は前年度よりも1.1ポイント増加したものの類似団体平均よりも抑えられており、適正な状態を維持している。今後もより一層新たな歳入の確保とともに、歳出抑制を図り、見直しを行っていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
・歳出総額の58.6%を占める民生費は、住民一人当たり232,023円となっている。中でも生活保護費が67,809円、障がい者自立支援給付費20,910円、児童手当14,937円、私立保育園運営費助成事業14,806円で民生費の5割になる。生活保護の適正化を図る一方、待機児童対策を含む子育て環境の充実は、足立区の重点課題であり、今後も積極的に取り組んでいく。・労働費については、平成26年度まで類似団体平均を大幅に上回っていたが、国及び東京都からの補助を受け行っていた緊急雇用対策事業の縮小とともに減少し、27年度では811円と類似団体平均の742円に近づいた。引き続き減少しているものの類似団体平均との差が広がっている。・教育費は、一人当たり72,229円で類似団体平均を上回っている。小・中合わせて100を越える学校運営費とともに、老朽化する校舎の改築・改修を計画的に行っていることが主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
・人件費については、人口1,000人当たりの職員数では類似団体において最も少ないが、給与水準が類似団体内でも高いところにあるため、結果として上位から3番目に少ない位置になった。・当区の決算上の特徴であり歳出総額の38.7%を占める扶助費は、住民一人当たりにしても153,321円となっており、類似団体の中でも2番目に多い状況である。これは、生活保護費もあるが、ここ近年の待機児童対策として保育施設を整備しているため、運営経費助成が毎年増額している状況に起因しており、今後も続いていくと想定される。・普通建設事業費については、公共施設やインフラ施設の老朽化が進み、その維持更新経費が区財政を圧迫し、区の試算では更新できない恐れもあるため、長寿命化等による財政負担の軽減や平準化、地域特性や人口構造の変化を踏まえた最適な施設配置のために施設ごとの個別計画を策定し対応していく。・投資及び出資金は、平成27年度に一般財団法人足立区観光交流協会の設立に際し基本財産を出資したことによる単年度の経費が発生し、以降実績はない。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄老朽化が進む公共施設およびインフラ施設の更新等行政需要の増加や税収の減少が招く財源不足に備え、着実に財政調整基金の積立を行っている。標準財政規模は財政調整交付金の減などにより45億円縮小したが、実質収支額が5千万円の微減であったため、実質収支比率は4.55%と前年度比0.09ポイント増となり、引き続き適正水準である3~5%の範囲内にある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄財政調整交付金の減など標準財政規模が45億円縮小した。標準財政規模比は一般会計と後期高齢医療特別会計が増となり、国民健康保険会計と介護保険特別会計が減となった。一般会計は普通建設事業費の減もあったが、財政調整交付金の減などにより実質収支額は5千万円の減となった。国民健康保険特別会計では、高齢化が進んでいることで被保険者が減少した結果、保険料が減となり、実質収支は2.2億円の減となった。介護保険特別会計については、高齢化が進んでいることで被保険者が増加したことにより歳入歳出ともに増となっている。保険料給付費の増等により、実質収支額は1.7億円の減となった。後期高齢者医療特別会計は、被保険者の増等による後期高齢者医療広域連合への納付金が増額となったこと等による歳出額の伸びが保険料等歳入額の伸びを上回ったため、実質収支額2千万円の減となった。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄平成29年度は、債務負担行為に基づく支出額が土地開発公社からの用地取得費の増により増加したものの、元利償還金の減などにより、平成27年度から3年連続でマイナスとなった。地方債の現在高については、新発債を抑制した結果、前年度に比べて8.1%減と着実な減少を続けている。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄地方債の償還額と新規発行額のバランスをとり、新発債を抑制した結果、着実に地方債現在高が減少している。退職手当負担見込額についても職員数の減に伴い減少している。将来負担額である地方債現在高・債務負担行為支出予定額・退職手当負担見込額等の合計は745億円であった。一方、将来負担額から控除される充当可能基金残高等の合計は2,696億円となり、差引き1,951億円のマイナスであるため、将来負担比率は算定されなかった。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・学校施設および公共施設の更新に備えて169億円等積立てた一方、学校改築にかかる経費として66億円、財源対策として19億円等取り崩し、結果として128億円の増となった。(今後の方針)・老朽化する施設更新を予定しているため、財政状況を見ながら適宜積み立てていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・決算剰余金40億円を積み立てたことによる増加。・財源対策による19億円取り崩したことによる減少。(今後の方針)・現在高について標準財政規模の2割程度を目安にしていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・住民参加型市場公募債の満期一括償還のため2.6億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・5年償還の場合、起債年度を含め3年間据置、起債額の6%を2年間積み立てる。・10年償還の場合、起債年度を含め3年間据置、起債額の6%を7年間積み立てる。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・義務教育施設建設資金積立基金:学校施設更新経費・公共施設建設資金積立基金:公共施設老朽化対策経費(増減理由)・小・中学校の改築事業を進めており、今後の建替え、統合予定を踏まえて140億円積み立てたことによる増加。・公共施設老朽化に対する更新経費の将来負担への備えのため28億円積み立てたことによる増加。・学校の改築工事のため66億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・義務教育施設建設資金積立基金:学校施設の更新計画および財政状況を見ながら、適宜積立てを行う。・公共施設建設資金積立基金:収支均衡を見ながら、適宜積立てを行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
昭和30年代後半からの人口増加を背景に、行政需要拡大への対応、住民福祉増進のため計画的に公共施設整備を進めてきた結果、多くの施設が築後30年を経過しており、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が若干高い傾向となっている。大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大・集中化への対応に迫られている。今後、躯体の健全性評価に基づき個別施設の目標使用年数を設定した上で予防的な計画保全を実施しながら長寿命化を図るとともに、将来予測を踏まえ適正な施設配置を進めていく。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回るため、類似団体と同様に算定されない。健全な状態が続いている。有形固定資産減価償却率は、類似団体との大きな差はないが、施設保有量が多く、今後、大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大・集中化が見込まれることから、人口構造の変化、多様化するニーズ、トータルコスト等の将来予測に基づき、施設の長寿命化や複合化、小・中学校の適正配置等に取組んでいる。事業の優先順位を明確にし、経常的な活動の収支の範囲内で投資的な活動を行っていけるよう、計画的・健全な財政運営を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回るため、類似団体と同様に算定されない。健全な状態が続いている。実質公債費比率は、地方債の償還額と新規発行額のバランスをとり、適債事業の精査をしながら、新発債の抑制に努めた結果、地方債現在高、地方債の元利償還金ともに減少傾向が続いており、2.1ポイント減の△2.4と適正水準を維持している。今後、小・中学校など一斉に大規模改修や建替えの時期を迎えることによる経費の増大と集中化が予測され、施設類型ごとに順次策定を進めている個別計画等に基づき、世代間負担の公平性を念頭に、引き続き、財政負担の軽減・平準化を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
当区は、昭和30年代後半からの人口増加を背景に、行政需要拡大への対応、住民福祉増進のため計画的に公共施設整備を進めてきた結果、多くの施設が築後30年を経過しており、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が若干高い傾向となっている。大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大・集中化への対応に迫られている。類似団体との比較では、「認定こども園・幼稚園・保育所」の有形固定資産減価償却率が高い数値になっている。これらの施設は区民の保育需要に応えるため、多くが昭和40年代から50年代に建設され、築後40年を経過していることが要因と考えられる。ただし、いずれの施設においても耐震化を完了していることとあわせ、引き続き施設を安全・安心に活用できるよう、必要に応じた修繕を行っている。また、「道路」の有形固定資産減価償却率も80%を超えているが、区道の実延長・面積ともに数値が大きくなっており、劣化・損傷等の不具合箇所の補修を優先して行っている状況である。今後、施設類型ごとに順次策定する個別計画等に沿って、躯体の健全性評価に基づき個別施設の目標使用年数を設定した上で、予防的な計画保全を実施しながら長寿命化を図るとともに、人口構造の変化、多様化するニーズ、トータルコスト等の将来予測に基づき適正な施設配置を進めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
当区は、昭和30年代後半からの人口増加を背景に、行政需要拡大への対応、住民福祉増進のため計画的に公共施設整備を進めてきた結果、多くの施設が築後30年を経過しており、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が若干高い傾向となっている。大規模改修や建替え等の維持・更新経費の増大・集中化への対応に迫られている。類似団体との比較では、「認定こども園・幼稚園・保育所」の有形固定資産減価償却率が高い数値になっている。これらの施設は区民の保育需要に応えるため、多くが昭和40年代から50年代に建設され、築後40年を経過していることが要因と考えられる。ただし、いずれの施設においても耐震化を完了していることとあわせ、引き続き施設を安全・安心に活用できるよう、必要に応じた修繕を行っている。また、「道路」の有形固定資産減価償却率も80%を超えているが、区道の実延長・面積ともに数値が大きくなっており、劣化・損傷等の不具合箇所の補修を優先して行っている状況である。今後、施設類型ごとに順次策定する個別計画等に沿って、躯体の健全性評価に基づき個別施設の目標使用年数を設定した上で、予防的な計画保全を実施しながら長寿命化を図るとともに、人口構造の変化、多様化するニーズ、トータルコスト等の将来予測に基づき適正な施設配置を進めていく。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
資産総額は、一般会計等で896,524百万円、全体で908,733百万円、連結で959,380百万円で、一般会計等においては2,958百万円の増加となった。事業用資産については、学校改築・公共施設建設により資産の取得額が減価償却による減少を上回ったことで増加した。インフラ資産についても、都市計画道路等の整備により資産の取得額が減価償却による減少を上回ったことで増加した。負債総額は、一般会計等で80,503百万円、全体で80,645百万円、連結で86,590百万円で、一般会計等においては地方債の発行抑制に努めながら償還を進めたこと等により、4,922百万円の減少となった。今後、小・中学校ほか老朽化した公共施設の更新経費の増大が見込まれる。引き続き、中期財政計画、公共施設等総合管理計画等に基づき、世代間負担のバランスを踏まえつつ、人口構造の変化や多様化する行政ニーズなど将来を見据えた資産形成を進めていく。
2.行政コストの状況
経常費用は、一般会計等で245,694百万円、全体で378,505百万円、連結で437,785百万円で、一般会計等においては7,301百万円の減少となり、純行政コストも8,182百万円減少した。一般会計等の経常費用のうち、社会保障給付が最も大きく96,588百万円で経常費用の4割近く(39%)を占めている。次いで、減価償却費や維持補修費を含む物件費等61,646百万円(25%)、人件費34,971百万円(14%)の順となっている。今後も、高齢化の進展、待機児対策等による社会保障給付の増大は続くものと見込まれる。介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金についても高齢化により被保険者数が増加していることから増加傾向が想定される。また、人件費については、多様化する行政ニーズに対応するため、バリュー・フォー・マネーの考え方に基づき、計画的に民営化や外部化を推進し定員抑制に努めているところではあるが、令和2年度に導入される会計年度任用職員制度による増加が見込まれる。引き続き、行政評価を活用した事務事業の見直し等による「選択と集中」を進め、持続可能な財政運営に努めていく。
3.純資産変動の状況
本年度差額は、一般会計等で15,926百万円、全体で14,704百万円、連結で13,925百万円と、いずれも黒字となった。一般会計等においては前年度と比較して7,558百万円の増加となったが、これは、景気回復等による増収、住民税の収納率向上等による財源確保に努めた結果、税収等・国県等補助金の財源が純行政コストを上回ったものと考えられる。純資産残高は、一般会計等で816,021百万円、全体で828,088百万円、連結で872,790百万円で、一般会計等においては前年度と比較して7,881百万円の増加となった。中期財政計画、公共施設総合管理計画等に基づき公共施設の複合化や学校改築を進めた結果であり、計画的に資産形成を進めている。なお、本年度純資産変動額については、前年度と比較して大きく増加しているが、これは、平成28年度決算から統一的な基準の導入にあたり、道路等の敷地のうち取得価額が不明なものを備忘価額1円で評価する取扱いとしたためである。
4.資金収支の状況
業務活動収支は、一般会計等で21,882百万円、全体で22,295百万円、連結で23,820百万円で、一般会計等においては6,175百万円の増加となった。また、投資活動収支は、小学校や福祉施設等の建設を計画的に進め、一般会計等で△18,278百万円、全体で△19,052百万円、連結で△20,815百万円で、一般会計等においては6,748百万円の減少となった。財務活動収支は、地方債の償還額が発行額を上回り、一般会計等で△4,106百万円、全体で△4,113百万円、連結で△4,035百万円で、一般会計等においては222百万円の減少となった。経常的な活動の収支の範囲内で、投資的な活動を賄えている状況である。また、地方債については、国等からの補助金や基金の現在高を考慮しながら適債事業を精査し、可能な限り新規発行抑制に努め、計画的に償還も進んでいる。しかしながら、今後、小・中学校ほか老朽化した公共施設の更新経費の増大が見込まれることから、引き続き、行政評価を活用した事務事業の見直し等による「選択と集中」を進め、持続可能な財政運営に努めていく。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
昭和30年代後半からの人口増加に伴い、住民福祉増進のため計画的に公共施設の整備を進めてきた。歳入額対資産比率は前年度を0.09年上回り3.16年となったが、類似団体平均値を引き続き下回っている。これまで財政面で過大な負担とならないよう整備を進めてきた表れと考えられる。一方、有形固定資産減価償却率は前年度を0.9%上回り58.8%となり、類似団体平均値をやや上回った。多くの公共施設が築30年を経過し、一斉に大規模改修や更新が必要な時期を迎えるため、改修・更新経費の増大・集中への対応に迫られている。限られた財源の中で、世代間負担のバランスを踏まえつつ、今後は定期的な点検・診断に基づく予防的な計画保全に移行しながら、長寿命化等による財政負担の軽減や平準化、人口構造の変化や多様化する行政ニーズなど将来を見据えた最適な施設配置を進めていくため、施設類型ごとに個別施設計画を策定し、適切に対応していく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は前年度を0.6%上回り91.0%となり、類似団体平均値をやや下回ったものの、引き続き9割を超えている状況に変わりはない。また、将来世代負担比率は前年度を0.5%下回り5.5%となり、類似団体平均値をやや上回っている状況である。引き続き、将来世代の負担が過重とならないよう、経常的な活動の収支の範囲内で、国等からの補助金や基金を活用し、可能な限り地方債の新規発行を抑制しながら資産形成を進止めていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは前年度を1.4万円下回り34.9万円となり、類似団体平均値をやや上回った。大きな要因は、高齢化の進展、待機児対策等による社会保障給付の増大で、この傾向は今後も続くものと見込まれる。介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金についても、高齢化により被保険者数が増加していることから増加傾向が想定される。また、人件費については、計画的に民営化や外部化を推進し定員抑制に努めているが、令和2年度に導入される会計年度任用職員制度による増加が見込まれる。引き続き、行政評価を活用した事務事業の見直し等による「選択と集中」を進め、持続可能な財政運営に努めていく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は前年度を0.8万円下回り11.7万円となり、類似団体平均値をやや下回った。基礎的財政収支は前年度を5,274百万円上回り16,846百万円の黒字となっており、類似団体平均値を大きく上回っている状況である。負債の過半を占める地方債については、国等からの補助金や基金の現在高を考慮しながら適債事業を精査し、可能な限り新規発行抑制に努め、計画的に償還も進んでいる。老朽化した公共施設の更新経費の増大・集中への対応に迫られているが、世代間負担のバランスとともに、人口構造の変化や多様化する行政ニーズなど将来を見据えた健全な財政運営に努めていく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は前年度比0.1%増の2.9%となり、類似団体平均値をやや下回った。行政サービス提供に対する直接的な負担割合は比較的低い状況と言えるが、これは、公営住宅が多いこと、生活保護受給世帯、低所得世帯が多いこと等構造上の問題から、社会保障給付等の容易に削減することができない経費の割合が高くなっていることが一因として考えられる。行政サービスの直接の対価となる使用料・手数料については、引き続き受益と負担の公平性の確保と適正化を図り、併せて、給付等の適正化、行政評価等を通じた事務事業の選択と集中等により、行政コスト全体の抑制にも努めていく。
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