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地方公営企業の一覧
収集されたデータの年度
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2015年度
2014年度
2013年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は30年以上ほぼ横ばいで推移しており、直近5か年も同様のトレンドである。都区財政調整制度における基準財政収入額と基準財政需要額を基に算出する財政力指数収支の状況に各区とも大きな変化が見られない。物価高騰や円安の状況は継続しており、その影響が懸念されるが、今後も横ばいで推移すると考えられる。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成25年度から令和元年度まで80%前後を推移していたが、令和2年度にはコロナ禍で特別区民税や財政調整交付金などの経常的な歳入の悪化や、会計年度任用職員制度の開始による人件費の増加等により、経常収支比率が増加した。令和4年度は経常的な歳入が堅調に推移していることなどから、前年度比0.6ポイント改善し、80.6%となった。類似団体の平均より高い数値となっているが、社会情勢や行政需要の変化に適切に対応するため、引き続き財政構造の弾力性を確保していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和4年度は約17.8万円で前年度と同程度となっている。昨今の給与勧告を踏まえた職員人件費の増や、物価高騰による物件費の増により、年々増加傾向にあるため、注意が必要である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
令和4年度のラスパイレス指数は98.8で、全国市平均が98.7であり、類似団体においても中位であることから、適正な給与水準であると考えられる。今後、職員の新陳代謝が進むことが見込まれているが、給与勧告の動向や定年延長の影響等を踏まえ、中長期的な視点で給与水準の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数については、職員定数の適正化により、平成5年4月のピーク時の職員数3,098人から平成25年4月には1,970人まで大きく削減してきた。しかし、本区を取り巻く環境の変化は著しく、令和5年2月の児童相談所開設等、新たな行政需要も拡大していることから、人件費の増が財政の硬直化の要因となることに留意しながら、柔軟かつ的確な職員配置を行っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
本指標は直近3か年平均で求めることになっており、ほぼ横ばいとなっている。なお、令和4年度単年度の実質公債費比率は-1.2%と悪化したが、本指標は標準財政規模が分母となっており、標準財政規模の増に伴い、分子が負の値であることから計算上悪化したもの。地方債の元利償還金は減少していることから、大きな問題はないと考えている。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
新規の起債を必要最小限に抑制しつつ、減債基金に積立を行うなど計画的に償還を行ってきたことから、本指標は平成20年度から一貫して0%となっている。今後も将来世代の負担が過度なものにならないよう、計画的な起債発行と償還を進めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
令和2年度は会計年度任用職員制度の導入等により、直近5年間で一番高い数値となった。令和3年度以降は退職手当の減等により数値が低下している。令和5年2月に開設した児童相談所の運営や定年の段階的引上げの影響等を見極めながら、人件費が過大にならないように注視していく。
物件費
物件費の分析欄
物件費はほぼ横ばいで推移しており、類似団体の平均ともほぼ一致している。人件費や物価の高騰に伴い、物件費は委託料を始めとして増加傾向が見込まれる。外部委託等の民間活用やデジタル化による業務改革にあたっては、かえって財政負担が大きくなることのないよう、職員配置の在り方にも留意し、コストとメリットを見極めながら実施を検討していく。
扶助費
扶助費の分析欄
令和4年度の数値は0.9ポイント上昇しており、直近5年間、類似団体の平均値を上回っている。令和4年度は国の給付金事業により扶助費が増加したが、経常的な扶助費ではないため、当該数値に大きな影響は見られない。ただし、扶助費は性質別歳出の中で最も高い割合を占めており、扶助費の金額は漸増傾向にあることから、引き続き注視していく必要がある。
その他
その他の分析欄
その他には特別会計繰出金や積立金が含まれるため、年度により変動があるものの、類似団体の平均値と概ね同様の傾向を示している。令和4年度は、積立金が減となった一方、維持補修費及び繰出金が増となり、前年度とほぼ同様の数値となった。
補助費等
補助費等の分析欄
令和4年度は前年度とほぼ同様の数値となっている。類似団体の平均よりやや高い数値となっているが、これは待機児童対策として平成26年度から令和4年度まで積極的に誘致したため、補助の対象となる私立認可保育所が他団体より多いことなどによる。
公債費
公債費の分析欄
平成30年度は減債基金へ前倒しで積立てを行ったため、比較的高い数値となっているが、令和元年度以降は概ね横ばいとなっている。類似団体の平均より高い数値となっているため、財政の硬直化を招かないよう注意しつつ、中長期的な視点で世代間の公平な負担を図るため、今後も基金とともに起債を有効に活用していく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
令和2年度はコロナ禍における経常的歳入の減や会計年度任用職員制度の開始に伴う人件費の増などにより、数値が増加した。令和3年度以降は経常的歳入が回復したことなどにより、数値自体は改善しているが、予算規模が漸増傾向にあることに注意し、常に「身の丈」を意識した財政運営を進めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
年度間で大きな増減が見られるものは、総務費、民生費、衛生費、教育費である。総務費について、令和元年度は芸術文化劇場や区民センター等の整備事業により、令和2年度は国の特別定額給付金事業により、それぞれ増加している。民生費について、令和3年度及び令和4年度は子育て世帯等臨時特別支援事業や電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金等の国の給付金事業により増加しており、類似団体にも同様の傾向がみられる。衛生費について、令和3年度及び令和4年度は新型コロナウイルスワクチン接種関連経費により増加している。類似団体も同様の傾向であるが、本区では拠点巡回型の接種など積極的な接種体制の確保を実施したため、類似団体よりコストが高くなっている。教育費について、令和3年度及び令和4年度は池袋第一小学校改築事業により増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
年度間で大きな変動が認められる性質は、補助費等、普通建設事業費、公債費、扶助費及び積立金である。補助費等について、令和2年度は国の特別定額給付金の給付事業により大きく増加したものである。そのほか、補助費等全体としては、物価高騰や新たな行政需要に対応するため年々増加傾向にある。普通建設事業費について、令和元年度は芸術文化劇場や区民センターといった施設整備の一つのピークを迎えたため大きく増加した。各年度で整備を行う施設が異なるため、年度ごとにコストが異なっている。扶助費について、令和3年度及び令和4年度は子育て世帯等臨時特別支援事業や電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金等の国の給付金事業により大きく増加したものである。扶助費全体としては、社会保障費が増加を続けていることから年々増加傾向にある。積立金については、計画的な積立の他、税収の上振れ等にあった場合に、将来の財政需要に備えた基金への積立てを増加させている。令和3年度及び令和4年度は、コロナ禍で長期的に減少すると想定された基幹歳入が早期に持ち直したことにより、積立金を増やすことができた。以上のことを踏まえ、年度間の変動がある程度予測可能なものについては計画的に財源対策を行いながら、将来の財政運営に過度の負担を強いることのないよう、引き続き健全な財政運営に努めていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄実質収支額については、前年度比17億円増となっており、数値は2.17ポイント上昇している。基幹歳入がコロナ禍でも堅調に推移したことや、新型コロナウイルスワクチン接種に係る国庫支出金が実績確定前に交付されたことなどが背景として挙げられる。実質単年度収支については、条例により決算剰余金の全額を財政調整基金に直接編入しているため、マイナスになることが多い。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄各会計とも実質収支は毎年度黒字であり、連結実質収支も毎年度黒字となっている。一般会計は、基幹歳入がコロナ禍でも堅調に推移したことなどにより、数値が2.17ポイント上昇している。国民健康保険事業会計は、コロナ禍において保険料減免に対する国の補助が手厚かったことなどにより、令和2年度から令和4年度にかけて実質収支が増加している。介護保険事業会計は、令和2年度はコロナ禍での健診控えなどによりサービス利用者の減となったところ、令和3年度から4年度にかけて常態に戻りつつあるため、実質収支が増加している。特別会計においては高齢化の進行等により保険給付費の増加が見込まれていることから、一般会計からの繰出金にも十分注意し、「身の丈」に合った財政運営を堅持できるよう努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度は、過去の起債に係る償還完了に伴い元利償還金が3.3億円減少したことなどにより、元利償還金等は2.5億円減少している。一方、元利償還金等から差し引く算入公債費等が減少したため、実質公債費比率の分子は2.2億円悪化した。今後、老朽化した公共施設の改築・改修や市街地再開発事業等の投資的経費のピークを迎えることから、基金と起債をバランスよく活用し、健全な財政運営を堅持していく。
分析欄:減債基金借入翌年度より、許可年限の期間で均等に積み立てているため、いずれの年度も減債基金積立不足算定額は発生していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度は、新規起債額に比べ元金償還額の方が大きかったため、一般会計等に係る地方債の現在高は減少した。また、退職手当負担見込額については、職員の新陳代謝が進んだことにより、勤続年数に基づく基本額が減少した。充当可能基金については、将来の行政需要に備え、歳入の上振れ分を財政調整基金や特定目的基金に積み増したため増加した。これらのことから、将来負担比率の分子は前年度に比べて改善したが、引き続き、基金の計画的な積立てと計画的な区債発行を行い、将来負担が過度なものにならないよう努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和4年度は、新型コロナウイルス対策や物価高騰への対応、前年度以前の国庫支出金返納金などの補正予算の財源の一部に活用するため、財政調整基金を68億円取り崩すなど、基金全体では74億円を取り崩した。一方で、特別区民税や特別区財政調整交付金などの基幹歳入が堅調に推移したため、前年度の決算剰余金と合わせて127億円を積み立てたことから、基金全体の残高は前年度比53億円増となる472億円となった。(今後の方針)コロナ禍明けの景気回復や物価高騰の影響により基幹歳入は堅調に推移しているが、世界的な物価高騰や不安定な国際情勢、記録的な円安など、今後の社会経済の先行きは極めて不透明である。また、今後、老朽化した公共施設・学校の改築・改修や市街地再開発事業の進捗などにより投資的経費がピークを迎えることから、これまで蓄えてきた基金や起債を最大限活用することを想定している。投資的経費に限らず、将来の行政需要に的確に対応できる安定的な財政基盤を堅持するため、基金残高と起債残高のバランス、いわゆる貯金と借金のバランスに留意しながら、慎重に財政運営を進めていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)新型コロナウイルス対策や国の給付金事業を始めとする物価高騰への対応、前年度以前の国庫支出金返納金などの補正予算の財源として活用するため68億円を取り崩したため、歳入環境の改善に伴う10億円の積立て及び前年度の決算剰余金26億円の積立て、前年度比33億円の減となる187億円となった。(今後の方針)コロナ禍明けの景気回復や物価高騰の影響により基幹歳入は堅調に推移しているが、世界的な物価高騰や不安定な国際情勢、記録的な円安など、今後の社会経済の先行きは極めて不透明である。財政調整基金については、複数年にわたる年度間の財源調整が可能となるよう、標準財政規模の2割を目標に可能な限り積立てを行うとともに、取崩しを最小限に抑えるような財政運営に努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金の運用益を積み立てたことにより増となった。(今後の方針)将来の満期一括償還債の償還需要に備え、償還年度までに必要な金額を着実に積み立てていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・義務教育施設整備基金:学校施設等長寿命化計画に基づく義務教育施設の建替えや大規模改修等に充当する。・公共施設再構築基金:公共施設の改築・改修に要する経費及び公共施設又はその用地に係る債務の返済等に充当する。・保健福祉基盤整備支援基金:区内で保健福祉基盤の整備に資する施設建設等を行う者に対する財政支援に充当する。・住宅基金:区営住宅等の大規模改修及び高齢者やファミリー世帯への住替え家賃助成等に充当する。・道路整備基金:池袋副都心地区の重要な幹線道路の維持補修や大規模経費に充当する。(増減理由)特定目的基金は、将来の公共施設や学校の改築・改修需要を見込み、歳入の上振れ分を積み立てるとともに取崩を行わないことにより、大きく増加した。(今後の方針)公共施設や義務教育施設以外にも、道路や橋梁といったインフラ関連の老朽化も進んでおり、投資的経費を中心に多額の経費を要することが見込まれる。これらに対応するため、基金を最大限活用することが必要であり、今後10年間の計画を作成するなど、基金の計画的な運用に取り組んでいる。計画的な積立を実施するほか、歳入環境が改善した場合などに機を逃さずに基金への積立を実施することで、必要な残高を確保していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本区の数値は、類似団体内平均値よりも16.1ポイント低い39.9%であり、類似団体に比して施設の計画的な更新が図れていることを示している。令和元年度には芸術文化劇場・区民センターを始めとする大規模な公共施設の更新が完了し、その後も計画的に公共施設の更新を進めている。引き続き、施設の集約化・多機能化を図りながら、利用者の利便性の向上とランニングコストの削減に努めるとともに、基金等を活用し、計画的に公共施設の更新を行っていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本区の前年度数値は14.8%だったが、令和2年度に比べ令和3年度は基金積立額を確保できたこと等により、3年ぶりに分子がゼロに改善し、今年度数値は0.0%となった。今後も、将来世代に過大な負担を残さないよう、新規起債については慎重に判断するとともに、基金への計画的な積立てにより、基金残高と起債残高のバランスの確保に努め、安定した財政基盤を維持していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本区の将来負担比率は「-」となっている。新規起債の抑制及び職員数の削減に取り組んでいる結果と考えられる。有形固定資産原価償却率は、類似団体内平均値より16.1ポイント低い39.9%であり、類似団体に比して施設の計画的な更新が図れていることを示している。本区では今後も学校長寿命化や公共施設の再構築が控えており、これらに必要な財源を確保していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本区の将来負担比率は「-」、実質公債費比率は△1.5%で、いずれも財政の健全性を維持している。本区は令和元年度に投資的経費のピークを迎えたが、今後も学校長寿命化や公共施設の再構築が控えているため、新規起債の抑制及び基金積立額の確保に努め、起債残高と基金残高のバランスを注視することで財政の持続性・安定性を確保していく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
前年度に引き続き、類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が高い施設は「道路」、低い施設は「学校施設」であり、これは前年度と同様の傾向である。道路については、道路の利用状況や老朽化具合から優先順位を決め、計画的に改修を行っている結果だと考えられる。今後も計画的に改修することで、定期的な維持管理経費(ライフサイクルコスト)の縮減に努めていく。学校施設については、指標に表れているとおり、老朽化する区立小中学校の改築・長寿命化改修等が課題となっている。現在および将来の改築・改修に備え、財源については基金を可能な限り積立て、起債に過度に依存しない財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が高い施設は「保健センター・保健所」、低い施設は「市民会館」及び「庁舎」である。保健所については今年度数値が高くなっているが、令和4年4月現在、仮施設に移転中であり、令和7年度に新施設を整備予定である。市民会館(区民センター)は令和元年度に施設の改築が完了したこと、庁舎は平成27年度に新施設を整備したことから、それぞれ今年度数値が低くなっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産の合計額は4,080億円、負債の合計額は606億円、純資産の合計額は3,474億円となっている。前年度と比較して、資産は113億円の増加、負債は19億円の減少、また、純資産は132億円の増加となった。資産の増加については、基金(固定+流動)111億円の増加が主な要因となっている。負債の減少については、地方債(固定+流動)20億円の減少が主な要因となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は1,273億円、経常収益は79億円、差引の純経常行政コストは1,194億円となった。臨時損失は18億円であり、最終的な収支である純行政コストは1,212億円となった。前年度と比較して、経常費用は124億円の減少、経常収益は18億円の減少となり、その結果、純経常行政コストは106億円の減少となった。臨時損失は17億円の増加、臨時利益は0.1億円の減少となり、その結果、純行政コストは89億円の減少となった。これは、経常費用のうち、人件費や物件費等の業務費用は68億円増加したものの、補助金等の支出が197億円減少したことにより移転費用が192億円の減少となったことが主な要因となっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等810億円、国県等補助金531億円、計1,341億円となる財源が純行政コスト1,212億円を上回り、本年度差額は130億円となった。その結果、純資産額は前年度末残高3,342億円から132億円増加し、本年度末残高は3,474億円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等のうち業務活動収支においては、人件費、物件費等、社会保障給付(扶助費)、補助金等の日常の行政サービスに伴う業務支出が1,219億円であるのに対し、地方税、国・都補助金、使用料・手数料等の業務収入が1,403億円であり、業務活動収支は185億円のプラスとなった。投資活動収支においては、公有財産の購入、各種貸付及び財政調整基金や減債基金等の積立てに伴う支出が229億円であるのに対し、国・都補助金収入、資産売却収入、貸付金の元利収入及び財政調整基金や減債基金等の取崩しに伴う収入が72億円となり、投資活動収支は157億円のマイナスとなった。財務活動収支においては、特別区債の償還やリース料に係る支出が28億円であるのに対し、特別区債の発行に係る収入が5億円で、23億円のマイナスとなった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、都心区が平均を大きく引き上げていることが要因と考えられる。有形固定資産減価償却率については、新庁舎や学校等の施設更新が進んでいるため類似団体より低い水準にある。特に、令和元年度は芸術文化劇場や区民センターなど大型の投資事業が完了したことにより、減価償却率が大きく減少した。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体と比較すると資産が少なく負債が多いため低くなっている将来世代負担比率は、起債抑制により前年度と比較して0.5ポイント減少している。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均と同程度である。また、前年度と比較して2.5万円減少しているが、移転費用のうち補助金等の支出が197億円減少したことが主な要因となっている。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を大きく上回っているが、主な要因はその他固定負債として計上している旧庁舎跡地一括前受地代176億円である。旧庁舎跡地一括前受地代については、平成27年度に定期借地権設定期間76年6か月に相当する地代を一括で歳入したため負債として計上し、毎年2.5億円ずつ償却している。基礎的財政収支は、支払利息支出を除いた業務活動収支の黒字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、前年度から113億円増加し、140億円のプラスとなった。これは、業務支出のうち移転費用支出が大きく減少したことにより、業務活動収支が前年度と比較して83億円増加したことが主な要因となっている。
5.受益者負担の状況
類似団体平均より高くなっているが、これは他自治体では歳入に含めないことが多い職員の社会保険料等の自己負担分を歳入計上し、経常収益に含めていることが影響していると考えられる。
類似団体【特別区】
千代田区
中央区
港区
新宿区
文京区
台東区
墨田区
江東区
品川区
目黒区
大田区
世田谷区
渋谷区
中野区
杉並区
豊島区
北区
荒川区
板橋区
練馬区
足立区
葛飾区
江戸川区