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財政力指数は前年度と同数の0.37となり、特別区税の歳入に占める割合が19.6%と類似団体平均を大きく下回るなど、低い水準で推移している。一方で、都区財政調整交付金は歳入の35.5%を占め、依存度が高い状況にある。その要因として、少子高齢化の進展が著しいことが考えられ、ファミリー層などの担税力のある世代の定住化を図り、バランスのとれた人口構成の実現に努めていく必要がある。
経常収支比率は、前年度から1.8ポイント減少し87.6%となった。これは、待機児童解消を図るため保育所定員の拡大による扶助費の増など経常的な経費が増加したものの、景気の回復による都区財政調整交付金等の増により経常的な経費に充当された一般財源の増加がそれを上回ったことによる。引き続き、収納対策の充実や「北区経営改革プラン2015」の実行に全力を挙げて取り組み、適正水準とされる70~80%の範囲に収めるよう努める。
人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は、予防接種費等による物件費や道路等維持補修費の増加が人件費の減少を上回ったことで、前年度比0.5%の増加となった。維持補修費については、施設の経年劣化により今後増加していくことが見込まれるが、「公共施設再配置方針」による公共施設の総量削減を推進するとともに、計画的な維持保全に努め、適切な管理を行っていく。
ラスパイレス指数は、前年度比で8.7ポイント減少し、99.4となった。平成24年度は国家公務員の時限的な給与改定特例法の措置が反映されていたため大幅な減少となったが、この措置が無いとした場合の指数と比較しても、給与水準の引下げなどにより前年度比0.5ポイントの減少となっている。給与については、特別区人事委員会勧告による特別区共通の給料表を使用しており、今後も特別区として給与体系の再構築を進め、総人件費の抑制に努めていく。
普通会計の職員数は前年度比24人の増となり、人口千人当たりの職員数は7.04人で前年度から0.04人増加した。行政需要の多様化、複雑化に対応しつつ、指定管理者施設の拡充をはじめ、外部化を基軸とした事務事業の見直しを進めるなど、「職員定数管理計画2015」に基づいた適正な定数管理を行い、類似団体の平均水準を下回るよう抑制に努めていく。
実質公債費比率は、区債償還額が減少傾向にあることなどにより、前年度比0.4ポイント低下し、類似団体平均を1.1ポイント下回っている。今後も学校改築や福祉施設整備などで区債発行が見込まれるが、引き続き将来負担への影響に配慮し、計画的な活用を図るとともに、減債基金への積立てを継続し、償還財源を確保していく。※平成24年に、実質公債費比率の数値を再算定し、修正後は、平成21は0.7、平成22は-1.0となっている。
区債の現在高や債務負担行為に基づく支出予定額等を含めた将来負担額に対して、基金などの充当可能財源が上回っている状態にあり、将来負担比率は引き続き算定されていない。今後も区債の発行等にあたっては、財源措置の有無などを勘案し計画的な活用に努めていく。
人件費は、「職員定数管理計画」に基づく職員定数の見直しや事業の外部化、技能系職員の退職不補充などにより職員給与費が減少したことなどから、前年度から1.2ポイント低下し、27.7%となった。今後も行政需要の多様化、複雑化に対応しつつ、指定管理者施設の拡充をはじめ、外部化を基軸とした事務事業の見直しを進めるなど、「職員定数管理計画」に基づき、適正な定数管理を行っていく。
物件費は、予防接種費や妊産婦健康診査費等の増により増加したが、それ以上に特別区税等経常的一般財源が増加したことで、前年度から0.4ポイント減少し20.0%となった。今後も事業の外部化や競争性を確保した調達方法の推進による消耗品費などの抑制に努める等、引き続きコストの削減に努めていく。
扶助費は、公立保育園運営委託費の増などにより、前年度から0.2ポイント上昇し、19.2%となった。進展する高齢化や子育て施策の充実などから今後も上昇は続くと見込まれ、その財源の確保に努めていく。
その他は、道路維持工事事業量や介護保険会計繰出金等が増となったことなどにより、前年度から0.1ポイント上昇し11.5%となった。維持補修費については、施設の経年劣化により、また、繰出金については高齢化の進展による介護給付費の増などにより、それぞれ今後の増加が見込まれる。施設の計画的な維持保全に努めるとともに、介護予防の充実や保険料の収納率向上を推進していく。
補助費等は、中小企業金融対策費や文化振興財団関係費が減になったことなどにより、前年度から0.1ポイント減少し、4.8%となった。引き続き、補助の効果や公平性、効率性などの観点をふまえ、適宜見直しを図るとともに、適正な執行に努めていく。
公債費は、満期一括償還分の減債基金積立金の減などにより、前年度から0.4ポイント低下し、4.4%となった。今後も学校改築や福祉施設整備などで区債の発行が見込まれるが、引き続き将来負担への影響に配慮し、計画的な活用を図るとともに、減債基金への積み立てを継続し、償還財源を確保していく。
公債費以外は、人件費や補助費等の減よりも扶助費や繰出金の増が上回ったことにより全体としては増加しているが、景気の回復による特別区税等経常的一般財源が増加に転じたため、前年度から1.4ポイント減少し、83.2%となった。今後は、扶助費はもとより維持補修費についても増加していくことが見込まれる。引き続き、内部努力の徹底と外部化を基軸とした事務事業の取組みを推進するとともに、施設の計画的な管理に努め、持続可能な行財政運営を維持していく。
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