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地方公営企業の一覧
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2013年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成29年度以降ほぼ横ばいで推移している。類似団体内順位も同様である。新型コロナウイルスによる収入減等が懸念されたが、基幹歳入は回復基調にあり、特別区では、都区財政調整制度における基準財政収入額と基準財政需要額における収支の状況に各区間で大きな変化が見られないことから、物価高騰、円安等の影響は懸念されるが、今後も横ばいで推移すると考えられる。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
徐々に経常収支比率が悪化してきていたが、令和3年度は前年度比で4.7ポイント改善し、81.2%となった。改善要因は、分子においては、経常経費充当一般財源が2億円の微増となったものの、分母である経常一般財源歳入が、特別区財政調整交付金の増などにより45億円の増となり、経常一般財源の額が増加したことによる。また、類似団体平均より高い数値となっているが、今後の急激な社会情勢の変化に対応すべく、引き続きスリムで効率的な行政運営を目指していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成29年度以降14万円前後で推移してきたが、令和2年度は約16万円超、令和3年度は約17.8万円となった。この原因は人件費については、期末手当の支給月数の引き下げや退職手当の減などにより、前年度比約6億円の減となったものの、物件費が新型コロナウイルスワクチン接種関係経費の増などにより前年度比43億円の増となっており、一人当たりの決算額も増加したものである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本区のラスパイレス指数は、グラフにある平成29年度以降一貫して、類似団体平均値よりやや低いものとなっている。指数の主な変動要因としては、平均年齢の低下による職員構成の変動が挙げられる。今後も一定数の退職者が見込まれているため、職員の新陳代謝が進むことが見込まれるが、給与勧告の動向、定年延長の影響なども踏まえながら引き続き、給与水準の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成5年4月のピーク時の職員数3,098人から令和3年4月には2,009人と、職員定数の適正化により1,089人を削減してきたものの、人口1,000人当たりの職員数は依然として類似団体平均をやや上回っている。類似団体の人口が6万人から90万人と幅が大きく、その中で29万人前後の本区は平均値より若干高い数値となっている。今後も会計年度任用職員も含めた人件費の抑制を図りつつ、業務量や業務の質に応じて柔軟に職員数の適正管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和3年度も数値はマイナスとなっているが、指標は悪化した。しかし、本指標は直近3年間の平均で示されるためであり、分子となる元年度の集中投資による公債費償還の増加はあったものの、公債費に準ずる債務負担行為の額(土地開発公社が取得した用地の償還経費)が、それ以上に減少しており、単年度の指標は改善している。今後については、基金を効果的に活用し、地方債残高が膨らむのを抑制するとともに、歳入、歳出のバランスを念頭に身の丈にあった財政運営に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
コロナ禍においても施設改築・改修については推進する必要があるが、新規の起債を必要最小限に抑制しつつ、返済は計画的に償還していることから、本指標では平成20年度から一貫して0%となっている。今後も将来世代の負担が過度なものとならないよう、起債の抑制と計画的な償還を進めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
職員定数の適正化により、人件費の経常収支比率は漸減したが、令和2年度は会計年度任用職員制度の導入等により、直近5年間で一番高い数字となった。3年度は職員手当、退職手当の減で数値は低下したが、類似団体中で高い数値となっており、これは各団体の人口・財政規模が影響していると考えられる。今後、児童相談所の事務移管や定年延長の影響も踏まえながら、引き続き人件費を適正な水準で管理していく。
物件費
物件費の分析欄
物件費は増加傾向にあったが、令和3年度は新規開設した指定管理施設の委託料の精査やICT関連経費の減少により、対前年比0.8ポイントの減となっている。令和2年度には、臨時職員の賃金が会計年度任用職員制度により物件費から人件費に移行し、マイナス要因となったものの、多様化する区民ニーズへの対応のため、委託料については増加傾向が見込まれる。
扶助費
扶助費の分析欄
直近5年間、類似団体の平均値を下回っており、令和3年度の数値は2ポイント減少した。この要因としては、経常的扶助費の対前年度比が0.8ポイント増程度にとどまり、相対的に比率が低下したとみられる。なお、生活保護費については令和3年度、対前年度比約0.7億円の増となったが、社会情勢を考えると増加の兆しもあり、今後、扶助費の経常収支比率は注視していく必要がある。
その他
その他の分析欄
ここ数年、その他の経費に係る割合は、類似団体の平均値と同じ傾向を示していていたが、令和元年度以降は平成30年度と比較して、維持補修費が増加傾向にある。令和3年度は繰出金が占める割合が、やや減少したことに伴い、対前年度比0.9ポイント減少の10.2となった。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の経常収支比率は、4.5から5.0の範囲で推移している。ここ数年は、待機児童対策として、私立保育所の誘致を進めており、これに伴う運営事業者への補助が増加している。令和3年度は中小商工業融資で対前年度比約1億円の増となるなど、例年よりやや高めの5.3ポイントとなった。
公債費
公債費の分析欄
本区では平成30年度に減債基金へ前倒しで積立てを行っており、令和元年度はこの分が減少したことにより、公債費の経常収支比率も前年度比で1.8ポイント改善している。令和3年度は新規償還が始まったことにより、0.5ポイントの増加となった。公債費については、計画的な償還を進めるとともに、特定目的基金の活用も視野に起債の抑制を図り、将来負担の軽減に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
ここ数年、起債発行の抑制を行ってきたが、集中投資した元年度以降、公債費償還額は徐々に増加しているもののの、分母である歳入経常一般財源等の増減が大きいこともあり、公債費以外の占める割合も大きく変動している。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
近年、数値に増減が見られるものは総務費、民生費、衛生費である。主な増減要因としては、総務費では、特別定額給付金の影響であり、民生費についても、近年、待機児童対策として私立保育所を積極的に誘致しており、その整備等に要する助成経費が増加していることから一人当たりコストも類似団体平均より高い傾向が続いている。また、令和3年度は子育て世帯等臨時特別支援事業費補助金をはじめとする各種給付金による上昇がみられる。衛生費についても一人当たりコストの上昇がみられるが、新型コロナウイルスワクチン接種やそれに関連する経費の増である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
令和元年度に投資的経費のピークを迎えたため、令和3年度も2年度に引き続き、普通建設事業費に関連する指標は、平年度に近い数値に戻っている。普通建設事業費や積立金については、年度により大きな増減があるため経年での分析は難しいが、普通建設事業費については維持管理経費等の経常的経費の増加につながるものであるため、将来の財政運営に過度の負担を強いることのないよう、引き続き健全な財政運営に努めていく必要がある。また、補助費等の令和2年度数値が突出しているのは、区民一人当たり10万円を給付した特別定額給付金の影響で、令和3年度は平年度水準に戻っている。扶助費は令和3年度に急激に増加しているが、これは子育て世帯等臨時特別支援事業費補助金をはじめとする各種給付金によるものである。積立金についても財調、特定目的基金への積立により急増している。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄令和3年度は形式収支が、前年を上回る約53億円であったが、次年度への繰越が約27億円と多かったため、実質収支が対前年度比約13億減となったことと標準財政規模が基幹歳入の増により増えたことから1.95ポイント低下している。また、本区では条例により、決算剰余金の全額を財政調整基金に直接編入していることに伴い、実質単年度収支がマイナスになる年度が多い。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄各会計とも実質収支は毎年度黒字であり、したがって連結実質収支も毎年度黒字となっている。一般会計は次年度への繰越が約27億円と多かったため、実質収支が対前年度比約13億減となったこと、介護会計はコロナ禍でのサービス利用者の減が常態に戻りつつあることなどから実質収支が減少している。特別会計においては高齢化の進行等により今後も保険給付費の増加が見込まれていることから、新型コロナウイルスの影響も踏まえ、引き続き身の丈にあった財政運営を堅持し、健全財政に努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄令和3年度は分子となる元年度の集中投資による公債費償還の増加はあったものの、公債費に準ずる債務負担行為の額(土地開発公社が取得した用地の償還経費)が、それ以上に減少しており、分子の額は改善している。老朽化施設の改修・改築・再開発事業等も控えており、引き続き、基金を効果的に活用し、地方債残高が膨らむのを抑制するとともに、歳入、歳出のバランスを念頭に身の丈にあった財政運営に努めていく。
分析欄:減債基金借入翌年度より、許可年限の期間で均等に積み立てているため、減債基金積立不足算定額は発生していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄令和3年度は土地開発公社の買入額や退職手当負担見込額の増があったものの、償還の進捗により、地方債残高が大きく減少したことにより、将来負担額が減少した。また、充当可能基金残高では、新型コロナウイルス対策の補正予算等のため、財政調整基金を約43億円、取崩したものの決算剰余金の積立等により前年度比約28億増となったことや義務教育施設整備基金や公共施設再構築基金などの特定目的基金も将来需要に備え、積立を行いつつ、取り崩しを見送ったため、将来負担比率の分子は、前年度から改善となった。物価高騰等、財政に与える影響は先行き不明であるが、そうした中でも引き続き起債の抑制と計画的な基金の積立てに取り組み、将来負担の軽減を図っていく。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金は新型コロナウイルス関連や物価高騰への対応、前年度の給付金の返納等の補正予算の財源の一部に活用するため、43億円を取り崩したものの、区税収入、特別区財政調整交付金が好調であり、前年度の決算剰余金と合わせて71億円を積み立てたことから、前年度比28億円増となる220億円となった。特定目的基金は、令和元年度に、区民センターや区立芸術文化劇場の整備がピークを迎えたことにより、充当額が大幅に増え、各基金の残高が前年度比で減少したが、令和3年度については、規模の大きい義務教育施設整備基金や公共施設再構築基金について、良好な決算収支や将来の改築・改修需要に備えるため、積立をそれぞれ36億、48億行うとともに取崩を行わなかったことから、大きく増加している。(今後の方針)新型コロナウイルスの影響に加え、物価高騰や世界情勢の変化、円安などへの対応等、今後、基金の取崩しが増える可能性があり、基金残高と起債残高のバランスが悪化することが懸念されている。将来の行政需要に的確に対応できる安定的な財政基盤を堅持するため、基金と起債のバランスを適切に保つべく、基金運用と起債の発行に当たっては、この点に留意し、慎重に財政運営を行っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金は新型コロナウイルス関連や物価高騰への対応、前年度の給付金の返納等の補正予算の財源の一部に活用するため、43億円を取り崩したものの、区税収入、特別区財政調整交付金が好調であり、前年度の決算剰余金と合わせて71億円を積み立てたことから、前年度比28億円増となる220億円となった。(今後の方針)新型コロナウイルスの影響に加え、物価高騰や世界情勢の変化、円安など先行きは不透明であるが、基幹歳入は徐々に落ち着きを取り戻してきており、計画的に積み立ててきた財政調整基金を、これまで以上に活用することで、過度に起債に依存しないよう、起債の発行額をできる限り抑制していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金の運用益などを財源に13百万円を積み立てた一方、取崩しにより、基金残高は83百万円となった。(今後の方針)将来の償還需要に備えて、満期一括債等で償還年度までに必要な金額を着実に積み立てていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・義務教育施設整備基金:小・中学校の統合に伴う施設整備や建替え、年次計画に基づく義務教育施設の大規模改修に充当する。・公共施設再構築基金:公共施設の改築又は改修に要する経費及び公共施設又はその用地に係る債務の返済に充当する。・保健福祉基盤整備支援基金:豊島区内に保健福祉基盤の整備に資する施設建設等を行う者に対する財政支援に充当する。・住宅基金:区営・区立住宅の大規模改修経費及び高齢者やファミリー世帯への住替え家賃助成に充当する。・道路整備基金:池袋副都心地区の重要な幹線道路の維持補修及び大規模経費に充当する。(増減理由)特定目的基金は、令和元年度に、区民センターや区立芸術文化劇場の整備がピークを迎えたことにより、充当額が大幅に増え、各基金の残高が前年度比で減少したが、令和3年度については、規模の大きい義務教育施設整備基金や公共施設再構築基金について、良好な決算収支や将来の改築・改修需要に備えるため、積立をそれぞれ36億、48億行うとともに取崩を行わなかったことから、大きく増加している。(今後の方針)公共施設や義務教育施設以外にも、道路や橋梁といったインフラ関連の老朽化も進んでおり、今後、将来にわたり多額の資金が必要になる。本区では、毎年度、今後10年間の基金計画を作成し、計画的な運用に取り組んでいる。将来需要に対し計画的な整備を図るため、歳入環境が改善されれば、可能な限り基金への積立て行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本区の数値は、類似団体内平均値よりも16.1ポイント低い39.9%であり、類似団体に比して施設の計画的な更新が図れていることを示している。令和元年度には芸術文化劇場・区民センターを始めとする大規模な公共施設の更新が完了し、その後も計画的に公共施設の更新を進めている。引き続き、施設の集約化・多機能化を図りながら、利用者の利便性の向上とランニングコストの削減に努めるとともに、基金等を活用し、計画的に公共施設の更新を行っていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本区の前年度数値は14.8%だったが、令和2年度に比べ令和3年度は基金積立額を確保できたこと等により、3年ぶりに分子がゼロに改善し、今年度数値は0.0%となった。今後も、将来世代に過大な負担を残さないよう、新規起債については慎重に判断するとともに、基金への計画的な積立てにより、基金残高と起債残高のバランスの確保に努め、安定した財政基盤を維持していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本区の将来負担比率は「-」となっている。新規起債の抑制及び職員数の削減に取り組んでいる結果と考えられる。有形固定資産原価償却率は、類似団体内平均値より16.1ポイント低い39.9%であり、類似団体に比して施設の計画的な更新が図れていることを示している。本区では今後も学校長寿命化や公共施設の再構築が控えており、これらに必要な財源を確保していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本区の将来負担比率は「-」、実質公債費比率は△1.5%で、いずれも財政の健全性を維持している。本区は令和元年度に投資的経費のピークを迎えたが、今後も学校長寿命化や公共施設の再構築が控えているため、新規起債の抑制及び基金積立額の確保に努め、起債残高と基金残高のバランスを注視することで財政の持続性・安定性を確保していく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
前年度に引き続き、類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が高い施設は「道路」、低い施設は「学校施設」であり、これは前年度と同様の傾向である。道路については、道路の利用状況や老朽化具合から優先順位を決め、計画的に改修を行っている結果だと考えられる。今後も計画的に改修することで、定期的な維持管理経費(ライフサイクルコスト)の縮減に努めていく。学校施設については、指標に表れているとおり、老朽化する区立小中学校の改築・長寿命化改修等が課題となっている。現在および将来の改築・改修に備え、財源については基金を可能な限り積立て、起債に過度に依存しない財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が高い施設は「保健センター・保健所」、低い施設は「市民会館」及び「庁舎」である。保健所については今年度数値が高くなっているが、令和4年4月現在、仮施設に移転中であり、令和7年度に新施設を整備予定である。市民会館(区民センター)は令和元年度に施設の改築が完了したこと、庁舎は平成27年度に新施設を整備したことから、それぞれ今年度数値が低くなっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産の合計額は4,080億円、負債の合計額は606億円、純資産の合計額は3,474億円となっている。前年度と比較して、資産は113億円の増加、負債は19億円の減少、また、純資産は132億円の増加となった。資産の増加については、基金(固定+流動)111億円の増加が主な要因となっている。負債の減少については、地方債(固定+流動)20億円の減少が主な要因となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は1,273億円、経常収益は79億円、差引の純経常行政コストは1,194億円となった。臨時損失は18億円であり、最終的な収支である純行政コストは1,212億円となった。前年度と比較して、経常費用は124億円の減少、経常収益は18億円の減少となり、その結果、純経常行政コストは106億円の減少となった。臨時損失は17億円の増加、臨時利益は0.1億円の減少となり、その結果、純行政コストは89億円の減少となった。これは、経常費用のうち、人件費や物件費等の業務費用は68億円増加したものの、補助金等の支出が197億円減少したことにより移転費用が192億円の減少となったことが主な要因となっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等810億円、国県等補助金531億円、計1,341億円となる財源が純行政コスト1,212億円を上回り、本年度差額は130億円となった。その結果、純資産額は前年度末残高3,342億円から132億円増加し、本年度末残高は3,474億円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等のうち業務活動収支においては、人件費、物件費等、社会保障給付(扶助費)、補助金等の日常の行政サービスに伴う業務支出が1,219億円であるのに対し、地方税、国・都補助金、使用料・手数料等の業務収入が1,403億円であり、業務活動収支は185億円のプラスとなった。投資活動収支においては、公有財産の購入、各種貸付及び財政調整基金や減債基金等の積立てに伴う支出が229億円であるのに対し、国・都補助金収入、資産売却収入、貸付金の元利収入及び財政調整基金や減債基金等の取崩しに伴う収入が72億円となり、投資活動収支は157億円のマイナスとなった。財務活動収支においては、特別区債の償還やリース料に係る支出が28億円であるのに対し、特別区債の発行に係る収入が5億円で、23億円のマイナスとなった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、都心区が平均を大きく引き上げていることが要因と考えられる。有形固定資産減価償却率については、新庁舎や学校等の施設更新が進んでいるため類似団体より低い水準にある。特に、令和元年度は芸術文化劇場や区民センターなど大型の投資事業が完了したことにより、減価償却率が大きく減少した。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体と比較すると資産が少なく負債が多いため低くなっている将来世代負担比率は、起債抑制により前年度と比較して0.5ポイント減少している。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均と同程度である。また、前年度と比較して2.5万円減少しているが、移転費用のうち補助金等の支出が197億円減少したことが主な要因となっている。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を大きく上回っているが、主な要因はその他固定負債として計上している旧庁舎跡地一括前受地代176億円である。旧庁舎跡地一括前受地代については、平成27年度に定期借地権設定期間76年6か月に相当する地代を一括で歳入したため負債として計上し、毎年2.5億円ずつ償却している。基礎的財政収支は、支払利息支出を除いた業務活動収支の黒字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、前年度から113億円増加し、140億円のプラスとなった。これは、業務支出のうち移転費用支出が大きく減少したことにより、業務活動収支が前年度と比較して83億円増加したことが主な要因となっている。
5.受益者負担の状況
類似団体平均より高くなっているが、これは他自治体では歳入に含めないことが多い職員の社会保険料等の自己負担分を歳入計上し、経常収益に含めていることが影響していると考えられる。
類似団体【特別区】
千代田区
中央区
港区
新宿区
文京区
台東区
墨田区
江東区
品川区
目黒区
大田区
世田谷区
渋谷区
中野区
杉並区
豊島区
北区
荒川区
板橋区
練馬区
足立区
葛飾区
江戸川区