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収入の基幹をなす区民税は、緩やかな景気回復基調と着実な定住人口の増加傾向等により、分子となる基準財政収入額は、前年度から約34億8千万円の増となった。一方で、臨時福祉給付金給付事業費や保育所関係経費の増加等により義務的経費が約7億1千万円増となったことなどで、分母である基準財政需要額も約3億2千万円の増となり、結果、財政力指数は前年度より0.03ポイント増であった。類似団体内平均値に比べ、0.35ポイント上回っており、連続低下には歯止めがかかったが、経費の圧縮、行革の推進に取り組み、更なる財政の健全化を図る。
経常収支比率算定上の分母となる経常一般財源が財調普通交付金等の大幅減の約25億円、3.8%の減となったことにより、経常収支比率は、前年度から4.4ポイントの増となった。分子となる経常経費充当一般財源等は、物件費が約2億8千万、扶助費は約2億7千万円の増となっていることから、さらに事務事業の見直しや事務の効率化を進め、経常経費の削減に取り組んでいく。類似団体内平均値と比較すると5.6ポイント下回る結果となった。
22年度以降、徐々に改善されてきていたが、26年度からは増に転じ、28年度は前年度比3,309円の増となった。人件費は、退職金の増などにより5千万円、0.3ポイントの微増、物件費は仮庁舎整備事業の増などにより、約9億5千万円、5.7%の増となった。行革推進による人件費圧縮に引き続き取り組む一方で、委託事業についても仕様見直しやコスト競争をさらに進め、物件費の抑制に努めていく。
職員の給与水準は、特別区人事委員会勧告に基づき、23区内の民間従業員の給与水準と均衡させている。28年度は前年度と比較して指数は同ポイントとなり、国を1.1ポイント下回るとともに、類似団体内平均値を0.7ポイント下回っており、団体内順位は7位から3位に変動している。今後も職務・職責を的確に反映した給与制度の推進により引き続き、給与の適正化に努めていく。
簡素で効率的な組織と職員定数の適正化を目指し、積極的な行財政改革に取り組み、平成8年から行財政改革を行ってきた結果、21年度までに職員定数を合計で1,100人削減した。その後も事務事業の見直し、組織改編、業務委託等をさらに進め、22年4月と比べて153人の削減となった。しかし、類似団体内平均値と比較すると、約1.9人上回っている状況であることから、今後も職員数の適正化に向けて、一層の取り組みを図っていく。
従前より地方債発行を必要最低限に抑えてきており、前年度より0.4ポイントの減となり、類似団体内平均値と比較しても下回っている状況が続いている。28年度においても、地方債残高を減らすため、適債事業はあったが、あえて起債せず対応した。引き続き、地方債残高や各年度の償還規模、世代間負担の公平性など多角的に分析し、今後も起債の新規発行は最小限に抑制していく。
前年度までと同様、地方債の現在高や退職手当などの区が将来負担すべき負担額より、基金など負担額に充当できる財源が上回っているため、「将来負担比率」は算定されない状況が続いている。引き続き健全な財政運営に努める。
退職金の増、共済組合等負担金の増等により前年度に比べ約2億1千万円の増となった。特別区税は特別区民税が引き続き増収傾向にあるが、財調普通交付金等の大幅減により、経常的一般財源が25億円減少しており、今後の見通しは不透明な状況である。類似団体内平均値と比べると上回っている状態であり、定員の適正化を一層推し進め、人件費の更なる圧縮に取り組む。
児童青少年センター運営費の増などにより、約2億8千万円の増となり、財調普通交付金等の経常一般財源の減により、物件費に係る経常収支比率は1.2ポイントの増となった。今後、委託事業の仕様見直しやコスト競争をさらに推し進め、経費抑制に努める。
前年度と比較して扶助費は約2億7千万円の増となっている。類似団体内平均値と比較すると5.8ポイント下回っている状況であるが、児童手当支給事業費や障害児通所運営費の増が主な要因であため、今後も増加傾向になることが予想される。経済状況や人口動態等も考慮し、各種支援策・対策を講じつつ、扶助費の上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
各特別会計への繰出金は約42億7千万円で前年度から約1億6千万円の増となった。財調普通交付金等の経常一般財源が減となったことで、その他に係る経常収支比率は0.6ポイントの増となった。類似団体内平均値を大きく下回っているが、繰出金の増加は経常収支比率の悪化につながることから、特別会計における保険料の徴収強化を図る等、普通会計の負担を減らすよう努める。
保育所法外援護経費、コミュニティバス運行事業の増により、前年度から約1億1千万円の増となった。財調普通交付金等の経常一般財源の減により、補助費等に係る経常収支比率は0.4ポイントの増となった。今後も引き続き、補助金規模が過大となっていないか、補助金の交付が適正な事業であるか等を常に検証し、適切な補助事業となるよう取り組んでいく。
地方債の償還が進むとともに、従前より新規発行を必要最低限に抑えていることで、元利償還金は年々減少しており、公債費は前年度から2.7%の減、公債費に係る経常収支比率は横ばいとなった。28年度は地方債残高を減らすため、適債事業はあったが、あえて起債せず対応した。景気の動向や地方債残高、各年度の償還規模等の検証を進め新規発行は必要最低限となるよう努める。
公債費以外に係る経常収支比率は22年度から回復傾向であったが、28年度は、財調普通交付金等の経常一般財源が減となったことで、前年比4.4ポイントの増となった。類似団体内平均値からは大きく下回っているが、事業の見直しや事務の効率化を進め、経常経費のさらなる圧縮に努めることで、財政運営の健全化に取り組んでいく。
地方債の新規発行を必要最低限に抑えることにより、実質公債費比率が年々減少し、27年度は類似団体を0.6%下回っている。また、人員の適正配置に努めた結果、退職手当負担見込額も減少しており、将来負担額より負担額に充当できる財源が上回っているため、将来負担比率は算定されない状況が続いている。いずれも区財政の健全性を示すものであり、今後も継続していけるよう努める。
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