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基準財政収入額が10.8%、基準財政需要額が8.2%増となり、前年度より0.01ポイントの微増となった。類似団体との比較では、平均値を0.02ポイント下回っており、今後、さらなる歳出の徹底した見直しと、確実な歳入確保により財政基盤の強化に努める。
前年度までと同様に類似団体の平均を下回り、引き続き健全性は維持されている。財政調整交付金、特別区民税の増等により経常一般財源が伸びたことから、71.1%と前年度から3.0ポイント改善した。今後も、25年度に改訂した長期基本計画の着実な実現を図るため、経常的な経費の縮減に努めていく。
人口1人当たり人件費・物件費等の決算額は、前年度と比較して106円の微増となっている。類似団体平均に比べ若干高くなっているのは、主に物件費を要因としており、民間委託の積極的な導入などによるものである。
職員の給与水準は、23区内の民間の従業員の給与水準と均衡させることを基本とし、特別区人事委員会の勧告に基づき決定している。27年度は前年度より1.4ポイント増加したが、引き続き、適正な給与水準を保っていく。
人口千人当たりの職員数は、前年度に比べて0.12人減少し、6.48人となった。この数値は、類似団体平均よりは若干上回っているが、その主な要因は、待機児童対策のための保育士の採用増によるものである。このような状況のなかでも、毎年度の徹底した職員配置の見直しにより、職員数については年々減少しているところであるが、引き続き、事務の効率化など内部努力を行い、適切な定員管理に努める。
過去からの起債抑制策および償還が進んだことにより、平成27年度は前年度に比べ、0.6ポイント減の-3.9%となった。この数値は、類似団体平均と比較すると、1.6ポイント下回っている。今後も、起債については、必要性を精査して行うことにより、柔軟かつ健全な財政運営に努める。
前年度までと同様に、地方債の現在高や退職手当等の将来負担見込額に対して、充当可能基金や基準財政需要額算入見込額の合計である充当可能財源が上回っており、将来負担比率は表示上「-%」の状態が継続している。引き続き、実質的な区の将来負担を把握し、地方債の発行の必要性を精査するとともに、基金の着実な確保に努め、安定した財政基盤を確立していく。
毎年度職員定数を見直し、適正な職員配置に努めている結果、人件費決算額は引き続き縮減傾向となり、人件費に係る経常収支比率は、前年度比1.8ポイントの減となった。今後も、住民サービスの向上を図りつつ、民間活力の有効活用を積極的に行っていく。
前年度よりも0.8ポイント減の20.1となり、類似団体平均を1.0ポイント上回っている。これは、借上型区民住宅の返還に伴う減、光熱水費の削減などによるものである。今後も、業務の見直しを進め、住民サービスの質を維持しつつ、歳出抑制を図っていく。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較する5.7ポイント下回っており、認証保育所運営費等助成の項目変更、生活保護費の増加等により前年度比では2.6ポイント増加している。各種手当受給資格審査の適正化や、生活保護受給者の就労支援策の充実などにより、扶助費の上昇傾向に歯止めをかけるよう引き続き努める。
認証保育所運営費等助成の扶助費への項目移行などにより、前年度比1.4ポイント減少しているが、類似団体平均値との差はわずかであり、近年はほぼ同様の傾向である。補助金の内容については毎年度見直しを行っているが、今後も引き続き事業内容の精査・検証を行っていく。
公債費以外の経常収支比率は68.9%で、前年度比2.0ポイント減少となった。この数値は類似団体平均を5.3ポイント下回っており、これまでの行財政改革の取り組みの効果が表れている。今後も事業の見直しや事務の効率化により、さらなる健全財政の推進を図っていく。
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