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財政力指数は、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得たものの3か年間平均値です。平成27年度の財政力指数は、前年度と同値であり、類似団体平均値との比較では、0.07ポイント上回っています。平成27年度は基準財政収入額、基準財政需要額ともに前年度と比較して増となりました。特別区税、地方消費税交付金等が増となったものの、義務的経費も増となっていることから、より一層事務事業の見直しなどを行い、バランスのとれた財政運営を目指していきます。
経常収支比率は、毎年度、経常的に支出される経費に充当された一般財源の額が、経常的に収入される一般財源などの合計額に占める割合です。平成27年度の経常収支比率は、前年度より3.6ポイント改善し、6年ぶりに適正水準値となりました。これは、経常的経費充当一般財源等が約11億円増加したものの、経常的一般財源等総額が約39億円増加したことによるものです。類似団体平均値との比較では、1ポイント下回っています。今後も、扶助費などの増加が見込まれるため、経常的な経費の縮減を図り、収支の均衡と共に、財政構造の弾力性を維持することで、安定的かつ健全な財政運営に努めていきます。
人件費は前年度と比べ比較して0.2%の減、物件費は6.5%の増となりました。類似団体平均値と比較して高い要因として、人件費については、福祉系職員が多い傾向にあることによります。また物件費については、指定管理料及び業務委託料等の増の影響によるものです。今後も継続的に職員数の適正化及び事務の効率化に努めていきます。
ラスパイレス指数は、国家公務員の給料を100とした場合の地方公務員の給与水準を指数で表したものです。平成27年度のラスパイレス指数は、前年と比較すると、1.2ポイント増加しました。これは、採用・退職及び職種区分間の人事異動に伴う職員構成の変動により0.7ポイント、給与制度の総合的見直し等に伴う国と特別区の対応の相違により0.5ポイント上がったことによるものです。今後も引き続き職員給与の適正化に努めていきます。
類似団体と比較して保育園、児童館で勤務する福祉系職員が多い傾向にあることから、人口千人当たり職員数も類似団体平均値と比べて大きくなっています。職員数の適正化については、これまで職員数の削減に鋭意取り組んできましたが、平成24年度以降は「行財政改革推進計画」に基づき、民間活力の活用、既存施設・既存事業の見直し等を行うとともに、組織の見直し及び各部署の事務量の変化に応じて、職員の配置を行っています。今後も組織の見直し及び各部署の事務量の変化に応じて、継続的に職員数の適正化に努めていきます。
実質公債費比率は、借入金の返済額及びこれに準じる額の大きさを指標化したものであり、地方公共団体の一般会計等の支出のうち、義務的に支出しなければならない経費である公債費やそれに準じた経費を、その団体の標準財政規模から一定額を控除し、除したものの3か年間平均値で、資金繰りの危険度を示すものです。平成27年度の実質公債費比率は、前年度より0.7ポイント減少し、平成17年度から10年連続の減少となりました。類似団体平均値との比較では、平成19年度以降、下回って推移しており、平成27年度も1.5ポイント下回っています。
将来負担比率は、地方公共団体の一般会計の借入金(地方債)や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高の程度を指標化したものであり、地方公共団体の一般会計等が将来的に負担すべき実質的な負債にあたる額(将来負担額)から負債の償還に充てることができる基金等(充当可能財源等)を控除した上で、その団体の標準財政規模から一定の額を控除して除したもので、将来における財政の圧迫する可能性の高さを示すものです。平成27年度の将来負担比率は、将来負担額に対して充当可能財源等が上回っているため、引き続き0.0となっています。
平成27年度の人件費の経常収支比率は、新陳代謝効果により前年度より2.4ポイント減少しました。類似団体平均値との比較では、未だ大きく上回って推移しています。平成19年度から団塊世代の職員の大量退職期に入り、21年度は定年退職者のピークを迎えましたが、平成28年度に次のピークを迎えることから、引き続き職員数の適正化などを進め、人件費総額の抑制に努めていきます。
平成27年度の経常収支比率における物件費の割合は、委託料等の増の影響により前年度より0.1ポイントとの増加となりました。類似団体平均値との比較では、平成27年度は1.9ポイント上回っています。今後も引き続き、事務事業の効率化と見直しなどにより、経費の削減に努めていきます。
平成27年度の扶助費の経常収支比率は、前年度より1.4ポイント増加し、10年連続の増加となりました。これは児童の保育委託等の増が主な要因となっています。類似団体平均値との比較では、大きく下回って推移しており、平成27年度も6.3ポイント下回っています。本格的な少子高齢社会が進展する中、子育て支援施策・高齢者施策・障害者施策の充実、生活保護費など、社会保障関係経費の増加傾向は今後も継続する見込みです。
その他は、維持補修費、繰出金、貸付金の合計となります。平成27年度のその他の経常収支比率は、前年度より1ポイント減少し、3年連続の減少となりました。類似団体平均値との比較では、平成27年度は1.1ポイント下回っています。その他は繰出金の占める割合が大きいため、今後も引き続き、適正に公営事業等への繰出しを行っていきます。
平成27年度の補助費等の経常収支比率は、前年度より1.3ポイント減少しています。類似団体との比較では、平成16年度以降ほぼ同水準で推移しています。今後も引き続き、適切な執行に努めていきます。
平成27年度の公債費の経常収支比率は、前年度より0.4ポイント減少し、8年連続の減少となりました。類似団体平均値との比較は、平成27年度は1ポイント下回っています。今後も、世代間の負担の公平性、地方債残高、年度ごとの償還規模などを考慮しながら、計画的な特別区債の発行に努めていきます。
平成27年度の公債費以外の経常収支比率は、前年度より3.2ポイント減少となりました。類似団体平均値との比較では、平成23年度以降、5年連続上回って推移しており、平成27年度は1ポイント上回っています。今後も引き続き、経費の削減と適切な執行に努めていきます。
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